
「クーペ Rダイナミック 2.0L P300」に乗る機会がありました。
乗る前の印象は、イアン・カラムの手による流麗なデザインもあり、
洗練された乗り味のスポーツカーを想像していたのですが…。
いざ乗ってみると想像を覆されました。
ひと言でいうなら、硬いです。
路面からの衝撃(突き上げなど)が腰から背中に比較的ダイレクトに伝わってくる
乗り味に驚きました。今時のスポーツカーらしからぬ無骨さに驚き、モードを確認
してみると「ダイナミックモード」でした。ならばと「コンフォートモード」にしてみたのですが、
多少無骨さは影を潜めるとはいえ、こちらも基本的にはダイレクトに衝撃を伝えてくる
硬い乗り味でした。
そのダイレクトさこそがF-TYPEの持ち味なのでしょうか?
乗り味もダイレクトなら、ハンドリングやアクセルのつき、エンジンパワーの出方も含め、
ともかくダイレクト。腰とタイヤが直結しているようなダイレクトな感覚故か、運転していると
うっすらと4つのタイヤの位置が透視出来る、そんな錯覚を覚えるほど。
その性格故か、運転がともかく楽しい。集中できます。運転感覚もそうですが、2リッター
という小排気量故にパワーが手の中にある感覚で、町中でもほどほどに踏んで楽しめます。
これは素敵な感覚でした。
とはいえ、運転中は集中していたので解りませんでしたが、
翌日腰が痛みました。(町中、高速併せて40分ほどの試乗だったのですが…)
野蛮さを秘めたダイレクトな運転感覚は他のどの車にも似ていません。
このダイレクトさはF-TYPE特有の性格なのでしょうか? P300というグレードのせいなの
でしょうか?それとも昨今のジャガーの目指す方向性なのでしょうか? 理由は解らず。