
改善型のナックルを入手しました。今回は中古品です。
仕様変更か今新品をオーダーするとタイロッドエンドを差し込む穴の径が違うタイプとなるようで、それに合わせてタイロッドエンドも交換が必要となってしまいます。
地元にある欧州車専門のお店で「ロアジョイント部が改善型でタイロッドエンドの径が大きい方」を見つけてもらいました。
購入したナックルを点検してみました。
ハブを手で回してみるとガタや引っ掛かりはありませんが、回転音が少し乾いた感じで比較的軽い力で回る状態です。
静かな所で単体で回して聞こえる程度なので、多分ドライブシャフトやミッションなどが結合されている車載状態では判らないかもしれません。エンジンが掛かっていたらまず聞こえないと思います。
ただこのままの使用ではいずれ早期にダメになると思い、交換も想定して開けてみることにしました。
まずはハブの裏側からソケットを当てて叩いて外しました。
ロアジョイントは外してあります。(新品購入済なので)
ハブ側のインナーレースです。
表面に傷や荒れもなく状態はいいようです。
ハブ側のボールベアリングの画像です。
グリスが硬化しています。以前リアを見た時もグリスがこんな感じだったと思います。ボール表面に傷などなく問題ないようです。
外すときに樹脂製ボール保持器の矢印箇所(インナーレースの溝にはまる部分)1か所が1mmほど削れてしまいました。
外れ止めになっている所を強引に外した格好になるので仕方ありません。
ボールと保持器を取り出した所。
アウターレースも傷や荒れはありませんでした。
複列の間にたまっているグリスは状態を保っていましたが、ここはあまり使われない部分?
グリスを拭き取ると内側のボール保持器が見えるようになります。
今度は内側(ドライブシャフト側)です。
邪魔になりそうなのでスナップリングを外しました。
外したところのベアリング側面には「NSK 45BWD14A ENGLAND」の表記がありました。
インナーレースはハブ側から細いマイナスを使用し外れ止めを解除して取り出しました。
内側のボールベアリング部
なんだかハブ側とは雰囲気が違いグリスがほとんど付着してません。ウエスで拭いてみると少し黒っぽい汚れが付きました。
ただアウターレースもボールも傷や変色もなくハブ側と同じ光沢感です。
もしかしたらミクロ単位で摩耗しているのかもしれません。
写真を撮り忘れましたが、インナーレースも傷などの問題はありませんでした。
思案の結果、このまま組み上げて使うことにしました。
ロアジョイントは、当初ロアジョイントだけ交換のつもりで事前購入しておいたものです。
グリスはドライブシャフトを扱った時に余った「レッドライン CV-2」を使用しました。
ホイールベアリング、CVジョイント、高速ベアリングに使用できるとのことです。
グリス充填はシリンジの使用が楽で良いです。
詰め過ぎは良くないとの事なので加減して充填しました。
一応シールのリップ部分にラバーグリスを塗っておきました。
スナップリング、ロアジョイントを取り付け完成です。
その後グリスをなじませる目的でしばらくベアリングを手で回しましたが、適度な重さで滑らかに回り、無音と言って良いレベルになりました。
後は叩いた時のダメージが無ければ良いのですが。。
Posted at 2020/02/26 13:02:48 | |
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