
(´ー`)以前から国内投入の噂があった、台湾ヤマハのアクシスZ。

台湾ヤマハのホームページには詳しいパワースペックが書いていなくて、空冷ブルーコアエンジンということで、てっきりベトナムの125ccスクーターのjanusなどに積まれている、空冷ブルーコアと同じ9.5PS仕様だと思っていました。。。
↓はアイドリングストップ付きの女性向けスクーターのjanusです。
車重は97kgで14インチのハイホイールスクーターです。

しかし!しかーーーし!ヤマハは燃費の為なのか、8.2PS仕様という暴挙に出たのでした。
細かくパワースペックを見てみると、8000回転で9.5PSのjanusに対し、6500回転で8.2PSのアクシスZ。
( ゚д゚)まさかの6500回転!
燃費は60km/hの2名定地走行でリッター58km、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された、排出ガス試験結果にもとづいた計算値である1名乗車のWMTCモードでリッター55.7kmとなっています。
台湾の125ccスクーターのホームページはシグナスXを頂点に、その次にBW′S R、シグナスやBW′Sよりも少し小さく車重が10kgほど軽いRAYとGTR aeroというスクーターがあり、その下にアクシスZが配置されています。
台湾ヤマハの並び方だと一番下がエントリークラスなので、アクシスZは125ccスクーターのエントリースクーターということですね。
だとしたら、8.2馬力というのにも合点がいきます。
もし、9.5馬力とかだったら同じ125ccの、上のクラスの顧客を奪う恐れがあるからです。
125ccクラスの下には、115ccで94kgのCUXI115・JOG sweet・JOG FSがあるので、100kgで125ccのアクシスZは、125ccで106kgのRAYや107kgのGTR aeroとの間を繋ぐようなモデルのようです。
原付二種のATスクーターで燃費トップの、ホンダのディオ110がそれぞれ57.9km・55.6kmと0.1km差という、何かヤマハからの「ウチのアクシスZは125ccなのに、110ccのホンダさんより良い燃費です(`・∀・´)キリッ」といった挑戦状のような数値になっています。
↓はディオ110です。
こちらも14インチのハイホイールスクーターです。

だがディオ110は9.0PSなんですよ(´ー`)
125なのに110に負けるパワーというのは・・・。
アクシストリートのフルモデルチェンジだと考えれば、アクシストリートより10kg軽くなって、パワーは0.1PSアップ、トルクは0.08アップで、燃費はアクシストリートは2名定地走行46.0km、WMTCモード42.7kmと、アクシスZがリッター12kmくらい良くなっている。
そう考えると大丈夫なんだろうか?
↓はアクシストリートです。

ちなみに、同じ37Lのメットイン容量を持つリード125(厳密に言うと0.5LアクシスZが広い)は11.42PSと3.22PSも負けてる。
アクシスZがリード125よりも14kg軽いとはいえ、動力性能はかなり劣ると言って間違いないだろう(´ω`)
燃費が良くて安ければある程度許される110ccと比べ、そこそこのパワーが求められる125ccというのが私のイメージです。
そんな私の心配をよそに、アクシスZはかなり売れるだろう。
リード125よりも0.5L広い37.5Lの大容量メットインと、リード125を遥かに超える燃費のスクーターが、リード125よりも50,760円安く手に入るのだ。

若者が飛び付くに決まっている。
むしろライバルはリード125ではなく、アドレスV125だろう。
アクシスZは243,000円と、素のアドレスV125(V125Sではない)と全く同じ戦略的価格にしてある。
車重はアドレスV125の97kgに対して100kgのアクシスZと良い勝負している。
ボディサイズはアクシスZが少し大きいが、メットイン容量はホームページですら正式な容量を書いておらず、50ccスクーターよりも容量が少ないアドレスV125に対して倍以上だろう。
値段設定といい、小さいボディサイズから想像もつかない大容量メットインといい、扱いやすい100kgの車重といい、策士!まさに策士よ!
原付二種では非力なパワースペックかもしれないが、4.1PS〜4.5PSくらいで車重が80kg前後の50ccスクーターからの乗り換えならば、アクシスZの100kg8.2PSはスピードをあまり出さない人や、小柄な人や高齢者などの押し歩きの時にちょうどいいかもしれない。
パワーは9.9PSのアドレスV125に対して、8.2PSと勝負にならない。
せめて9.5PS仕様であれば・・・そこだけがネックだ。
↓はyoutubeで拾ってきた、空冷ブルーコアエンジン9.5PS仕様のヤマハGT125(ベトナム名 soul gt)の加速動画です。
GT125は14インチで96kgとアクシスZよりも4kg軽い上に、アクシスZよりも1.3PS勝っているので、これ以上の最高速ということはないはずです。
この動画を見ると9.5PS仕様だと、長い直線で引っ張れば更に伸びるかもしれませんが、だいたい100km/hくらいまでが常用できるスピードのようです。
追記※加速が分かりやすい動画に変えました。
↓はベトナムヤマハのnozza grandeの60km/hまでの加速動画です。
nozza grandeは6500回転で8.2馬力の99kgで、前後12インチとアクシスZの前後10インチよりも大径タイヤですが、同程度の加速ではないかと推測されます。
というより、圧縮比やパワースペックから見ると、同じエンジンではないのか?という疑惑もありますが、nozza grandeはブルーコアではないのです。
YSP横浜戸塚さんがアップしている、NMAX155とアクシスZのインプレッション動画に、アクシスZの加速が映されていました。
ゼロからの加速ではなく、20km/h〜80km/hまでの全開加速です。
6分35分付近からアクシスZで、肝心の全開加速は7分40秒付近からになります。
20km/h〜80km/hまで約14秒かかっています。
リード110の20km/h〜80km/hは約16秒と、リード110よりも加速では上回ります。
アクシスZはリード110の9.0PSよりも、カタログスペック的には0.8PS下回っていますが、リード110の車重は14kg重い114kgと重く、車重と排気量のトルクの差からかアクシスZの方が20km/h〜80km/h加速では約2秒速くなっています。
リード110からの乗り換えならば、動力性能的に不満は出にくいでしょう。
↓のリード110の加速動画は、みんカラからは見れないようです。
「この動画はYouTubeでご覧ください」という所をクリックすると動画に飛べます。
スズキアドレス110は、9.1PSで車重は更に軽い97kgです。
スペックで見るとアドレス110の方が速そうに感じますが、アドレス110は出足を犠牲にして高速域で伸びる設定なのと、トルクがアドレス110は0.88、アクシスZは0.99とアクシスZの方が上なので、20km/h〜80km/hの加速はアクシスZと同じくらいのタイムです。
という事は、アドレス110よりも遅いディオ110よりはアクシスZは速い事になります( ゚д゚)
ディオ110は9.0PSで車重101kgです。
馬力はディオ110が上ですが、トルクはアクシスZの方が上回っています。
馬力スペックだけじゃ分からないものですね。
同門のシグナスX SRは9.8PSで118kgと、アクシスZよりも1.6PS上回り18kg重いです。
パワーは1.6PS下回っているけど、車重が18kg軽いので、そこまで遅れをとらないだろうと見てみると、シグナスX SRのブッちぎりです( ゚д゚)
シグナスX SRは最高速を犠牲にして出足重視にしてある為に、20km/h〜80km/hまでの加速タイムは約9秒と、アクシスZとは排気量が違うんじゃないかという速さです。
110cc勢にはトルクで勝てるけど、やはり125cc勢には勝てませんね。
色々ゴソゴソ調べたところ、アクシスZのエンジンは、中国生産のJOG i125と同じ空冷ブルーコアエンジンのようです。
JOG i125はアクシスZと同程度のサイズで、メットインは約20Lと小さめながら90kgの車重と10kg軽いです。

JOG i125の方が0.1kwパワフルですが、6500回転で最高馬力、5000回転で最大トルクを発揮するエンジン特性も一緒です。
現行シグナスX SR4型のように、燃費を犠牲にして出足に振った設定にすれば、アクシスZ8.2馬力でもスタートダッシュが多少はマシになるかもしれませんが、燃費を売りにしたアクシスZでそういう設定にするとは思えません。
動画を見ると125ccにしては物足りない加速です(´ー`)
ベトナムのスクーターは、国産と同じスペックでもフルパワーで出足が速いのが特徴なので、nozza grandeよりもアクシスZが遅い可能性もあります(~_~;)
↓はyoutubeで拾ってきた、アドレスV125S LOの加速動画です。
0〜60km/hまでの加速なので単純比較はできませんが、やはり101kgの9.9PSのアドレスV125S LOの方が速いですね。
これくらいの出足があれば、街中や通勤で便利です。
確かにリード125やアクシスZの大容量メットインは便利だけど、14インチスクーターの走行安定性と乗り心地に取り憑かれてしまった私は、車重101kg、11.18PSのヤマハのルビアスGTXで今日もまた走るのであった。