ええ、季節はホネミをさらけ出す冬を過ぎ、眺める余裕もない春も半ばを過ぎて、乗り切れるかもわからぬ夏を目前としております。
ですが、今回は去年の晩秋のお話。半年も前の事です。
だって、お仕事忙しかったんだもん。純粋な休みなんて月に2日あればいい方だし。マジで大変なんだから。
――実は時効を待っていた、という説もありますが。
さて、晩秋のその晩、私は誉れ高きカブのチャーリー号で家路をたどっていました。普段は歩いて帰る道も、その日は何となく原チャリに乗りたい気分だったので、わざわざ駐輪場代を払って、しかも駅から徒歩20分の所に停めていたのです。
で、深夜の人通りもない道を、快調に走っておった。私の理念として、よっぽどの場合でない限り(後続車に迷惑のかからない範囲で)、時速30キロを超えぬように道路の最左端を走って、のんびりと走っておりました。
で、駐車場に到着。ハイマー号の後ろに駐輪しようと思って、気が付いた。
「あれッ、後ろがやけに暗いぞ!?」
いとあやし、と寄りて見るに、尾灯すべてイカレたり。
ナンバー灯はおろか、ブレーキ灯、左右ウィンカーがバッチリ死んでおりました。
ええと、帰り道は左折3回、右折2回。そのすべてでウィンカーが機能しておらんかったのか。
っていうか、途中の踏切手前の一時停止線で、マッポ…じゃなくてオマワリサンがいつも張っているのですが、そこもスルーしてきちまったんだ。
すっげー危ない橋を渡ってしまった。 下手したら整備不良のレッテル貼られて、修理した後に急坂(というよりも崖)の上の警察署まで押して行って、剥がしてもらわにゃいけない所でした。
さすがにこれはいかんという事で、急遽尾灯類を購入することに。
…でも、ですよ。
今までと同じような奴じゃ、つまらないじゃん。
だから、色々と考えて、お財布と、ヤフオクに相談した結果、
こんなブレーキランプを買いました。
ハーレー用の若干大型のモノなんですが、
ヘッドライト点灯時には下段のスモールランプが点灯し、
ブレーキをかけると、「STOP」の文字が浮き上がります。
なんか、こういうのに憧れていたんですよね。
ただし、ここで問題発生。チャーリー号前オーナーの謎のこだわりで、ブレーキランプは以下のようなヤヤコシい取り付けになっておりました。
ブレーキランプはナンバーステイを兼ねた専用ステイ(自作)でマウント。→専用ステイはリアキャリア(自転車用を改造)に固定。→リアキャリアはリアフェンダー(改造)に溶接。
つーことは、ブレーキランプを変えたら、ステイに付かないし、ステイが無いとナンバーが付かないし、リアキャリアに合わないという事は、リアフェンダーごと交換しなきゃならない…って、かなりダイナミックな波及効果が表れます。
しかーし、それを解決する心強い味方が存在します。
はい、あの、やたら安い穴の開いた棒です(急に夜になってます)。
コイツを
このように曲げる事で、強度を持った、丁度いい形状のステイが出来上がります。
しかもこのステイ、別のナンバーステイ(偶然河原で拾った!!)を共締めで固定できるというスグレもの。
製作時間は30秒。 クォリティを度外視すれば、瞬殺です。
で、ウィンカーは安い汎用品を使用しました。形状が多少コンパクトになっております。
コレにて完成。
っていうか、ついでに配線をやり直していたら新発見。
カブって、車幅灯が点灯するんですね。気が付かなかった。
もしかしたら何処かイカレていたのかもしれません。
で…。
これ以降はホントに嘘の話です。
なんでこんなことを書くかと訊かれたら困るけど、ちょっと遅れたエイプリルフールってことで。
ええと、尾灯が治った後日、試運転で、またあの時の駐輪場まで乗っていったんですよ。その駐輪場は2時間まで無料で、それ以降12時間ごとに100円かかる、という都内ではかなり安い場所です。
で、そこに停めて近くの大型スーパーでお買い物して、駐輪場に戻って気が付いた。
…ナンバーが付いとらん。
やばい。 シャレにならないくらいヤバい。 オマワリサンに「シャレでーす」って言っても、たぶん許してもらえない。
私はダッシュで家に戻りました。 徒歩40分、走れば20分で家に付きます。 で、おんなじ時間と体力を使って、ナンバープレートを片手にダッシュで駐輪場に戻りました。
もしもチャーリー号の近くにオマワリサンがいて、ナンバーなしの奇妙な原チャリを眺めているようなら、「走行中にナンバーが脱落して、急いで安全な場所に駐車して拾いに行った善良な市民」を演じる予定でした。 多分主演男優賞モノです。
ですが、幸いな事に誰にもばれていない様子だったので、こっそりとプレートをつけて何食わぬ顔で帰りました。
まじで、あの時は怖かった…。
――次回、また懲りずに新しいパーツを作ります。