2016年11月07日
また、酔っておる。酔っておるから無責任なことを書く。ンもう面倒くさいから、今回は『です・ます調』をやめてしまおう。つー事で、今から近年流行りの「エコ」について書いてしまう。もう一度言うが、この記事の内容は「無責任」である。まだ何も書いていないけれどもこれだけは言える。ムセキニン。
従って、この文章は「世間に対する啓蒙」ではない。むしろ『軽耄』である。軽くボケちゃってるんである。だから、読者のスタンスとしては「またアホが何か言ってらァ」というのが望まれよう。
それにしてもワタクシには、酔うと世間を嗤う性癖があるようだ。酔うと気が大きくなる、というのもその原因の一つであろうが、何故か思考がパンクになってしまう。ナァニ、演歌だってもともとデモクラシックなパンクから発生してるんだ、とワケの判らんことをホザキながら本題。
さて、昨今の自動車のCMを見ると、1.運転者の自己中心的な安全設計、2.地球にやさしい低燃費、を必ず謳っておる。まあ、前者に関してはまた酔っぱらった際に書くとして、今回は後者を嗤ってみる。
売り文句を見るに「エコな車」の大前提は「低燃費である事」である。これはつまり、如何に少ないガソリンでより効率的な仕事をするか、に掛かっているワケだ。しかしこれには、ガソリンの燃焼による運動、という点に関しては今までの自動車と全く変わっていない。CO2は依然として排出されるわけで、言ってしまえば「お前ン家のクルマはいっぱい地球を汚すけど、俺ン家のは少ししか汚さないんだじょー」という事である。
そこで登場したのはハイブリッド車、そして電気自動車である。ハイブリッド車はガス給油が必要だが、電気自動車に関してはガスを一切使わずに『電気だけで』走る。しかし、コレで「俺ン家のクルマは全く地球を汚さんのだじょー」と言ってしまうのは、少し早計ではなかろうか。
電気というものは、動力としては非常に優秀である。発生する副作用は「熱」位なものである。
何もワタクシは「電気自動車が普及した暁には、その車各個が発生する熱によって地球の温暖化が進行する」などと突飛なことを言いたいのではない。ワタクシが申し述べたいのは、電気というエネルギーが供給されるまでのプロセス、である。
ここでご登場願うのは、経済産業省エネルギー庁の発行する「エネルギー白書2016」である。これによると、我が国の発電方式は、石油が10.6%、石炭が31.0%である。つまり、日本に於いては電気自動車は動力の41.6%を「従来のエネルギー」に依存しているのだ。また、これにLNG(天然ガス)の46.1%を加えると87.7%となる。これは「火力発電の割合」である。つまり、我が国の電気自動車は、約90%の割合で火力に依存するのだ。
ここでフランスに目を向けよう。フランスでは今も原子力発電が盛んである。2013年度のデータでは、約75%の電力を原子力によって賄っている。つまりフランスを走る電気自動車の動力は75%の原子力なのだ。まるで鉄腕アトムだネ。
いや、お前は発電におけるマイナス面ばかりを見ておる、北欧を見よ、自然エネルギーの発電が主立っているではないか、アイスランドを見よ、火力発電はむしろ少数だぞ、というツッコミもあろう。たしかに、ノルウェーは水力発電が大半を占め、数パーセントの風力と、わずかばかりの天然ガスによって成り立っている。アイスランドに関しては、70%以上の水力発電と30%近い地熱発電、そして風力発電、とクリーンにクリーンを重ねたようなグラフを描いている。
しかし、である。ここで問題にしておるのは、あくまでも『地球規模』のハナシである。つまり、「国」という人為的な枠組みはあまり意味を為さないのだ。そこで、2013年のデータにおける、全世界の発電エネルギーの割合を見てみよう。すると、石炭42.0%、石油4.2%、LNG22.1%、原子力10.8%、である。そう、世界的にみると電気自動車は「68.3%の火力と10.8%の原子力」で動いていることになるのだ。
こうやってみると、電気自動車は20%くらいしかイバレないことになる(原子力は確かに発電時には地球を汚さないが、確実に汚染物質となる廃棄物処理の問題を含め、人類が手にするのにまだ時期尚早である点が多すぎる為、『イバレないモノ』と定義する)。電気自動車がイバレるのはノルウェーやアイスランド国内だけである。
では、「エコカー」は何処が「エコ」なのか? それは「お財布」の中に限定した話である。我々は「エコ」という言葉に「エコロジー」という語を紐付けているが、実は「エコノミー」の「エコ」なのだ。全地球範囲で物を言っているように見せかけて、実のところ個人的な感情に基づいた自己満足の世界だ。「このクルマを買うと、燃料費がかからなくてこんなにお得ですとよ~、ついでに地球を救った気にもなれますよ~」といった所か。なんたるエコエコアザラク。
今のところ一番「エコロジー」なのは、今乗っている車に出来るだけ長く乗ること、ではないか。だって車を造るのも、ツブすのも、結局は相当のエネルギーが必要なのだから。
Posted at 2016/11/07 02:08:37 | |
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世迷言 | 日記