2016年12月01日
余は携帯電話を持たぬ(正岡子規の随筆『墨汁一滴』『病床六尺』にどハマリして一気読みした後にジョニ黒をショットで甞めながら書いているので文体がイカレてます)。持たぬから持つ者の心持が判らぬ。しかし、それにしても彼らの奇行は目に余るのだ。
たとえば列車の中。乗り込むや否や、ドア付近に立ち止まる。降りるときも同様である。彼らは決して退かぬ。エスカレーターでもまた、終点で立ち止まる。歩いていても急に立ち止まる。一々こちらが避けるのも馬鹿らしいので、余は癇癪を起こしている時には迷わず、タックルを浴びせることにしている。
――疲れたからもっとフランクに書きます。要するに彼らは人の邪魔をしているのです。更に悪いことにソレに気づいておらんのです。自分が邪魔な存在であると言うことに気づかぬものほど邪魔なものはないのです。そういう輩を前にすると、どうしても
「お前は俺の人生に於いて、邪魔でしかない。俺とお前はまったく不認知な間柄だから、要するにお前は、他人に『不要なヤツ』という撤回不能なレッテルを貼られたままに後の人生を送ることになるのだ」
などとクドクドと説教したくなります。ただ、そんな事をしているとあと500万回くらい生まれ直さないとケリが付かないので我慢しています。
この前列車の中を見回して慄然としました。乗客の98%は皆一様にあの愚かなる文明の利器(別名:スマートフォン)に夢中なのです(ワタクシはアレを使っている者の姿勢に一種の嫌悪感があり、無条件に後ろから張り倒したくなってしまいます。それに画面を見つめているときの顔!! あるモノはハナのアナをオッピロゲて、またある者は妙にクチビルを曲げて、要するにアホヅラでしかありません)。残る2%はベビーカーの赤ん坊のみ。ン、待てよ、なぜベビーカーの赤ん坊だけが列車に乗っておるのだ? すると数駅後に母親面コイた女が彼方の席からソレを片手にやって来て、ベビーカーを盾に人を押し退けて降りていきました。もう発車ベルが鳴り終わっているのに…。この女が本当の母親だったのか、今となっては判りませんが、本当の母親だとしたら、子供に対して無責任すぎるどころか、子供を乗せたベビーカーを我武者羅に振り回しているのですから虐待だと思います。彼女の頭の中の天秤はどう傾いているのか。
彼らは一体何にそんなに夢中になっているのでしょうか。どう考えてもゲームに夢中になっているとしか思えません。しかし、ゲームをやっているとしたら、ソレこそ場違いなわけでして(『場違い』って一文字換えると『○チガイ』になるんですよね)、たとえば一昔前、列車の中でゲームボーイに夢中になっているガキを見て、あなたはどう思ったか? 恐らく言い知れぬ怒りを覚えたことでしょう。「少しは我慢できないのか」若しくは「ここでソレをやる必要性があるのか」です。
こんなにもソレが普及し、寄生されているのだとしたら、何か有効なハッキング手段で絶えず彼らのイヤホーンに微音量の宣伝文句を流し続けたら、きっとサブリミナル効果で大金持ちになれるに違いありません。
そういえば、ちょっと前、こんなニュースがありました。スマートフォンを宙高く放り投げてキャッチし、その高さを競う、と言うアプリケーションが流行しました。しかし、キャッチに失敗し、彼らの『蓬莱の玉』が地面で砕け散る、と言う『事故』が多発した為に配信中止となりました。で、その開発者のコメントが良かった。
「一つでも多くのスマートフォンを破壊したかった」
私はこの開発者に拍手を送りました。その手があったか!
さて、ワタクシがなぜこんなにも怒っているのかと言うと、先ほどのベビーカーの例でもかなりの怒りを感じましたが、ソレとは別に、こんな事があったからです。
その日私は、ハイマー号を走らせていました。と、ハイマー君が突如ストライキモードに。停止の度にエンジンの回転が覚束なくなり、常にフカしてやらないとエンストしてしまう、と言った状態でした。ちょうど調子の悪い時期だったんですね。で、こりゃイカン、と帰路についたのですが、ここで問題発生。交差点左折時に左方の横断歩行者がみんな、スマートフォン・ゾンビ状態。中々通り過ぎぬ。落ちる回転。吹かすアクセル。その刹那、バイーンと高らかなる音天を突く。で、何が起きたかというと、ゾンビ共がアホヅラをこちらに向けて、そのアホヅラにも拘らず『アホを見る目』でこちらを凝視しておったのです。
「ふ、ふざけるなぁ、お、お、お、お前ェ等が悪いんだかんね、オイラ悪くないかんね、さっさと行かないのが悪いんだかんね!!」
私は情けない気持ちで泣きながらオウチに帰りました。
この情けない気持ちを奴等にも判らせたくて、イキオイで狂歌的スローガンを作りました。今回はそいつで〆ましょう。
指でナデたり ハジいたり
イケナイ物を 何故イジる…
コレは相当情けないぞ。
Posted at 2016/12/01 01:06:50 | |
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世迷言 | 日記