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半振暮銀のブログ一覧

2016年10月25日 イイね!

ワイパー治す記 ~トホホの記~

 先某日、かねてからボッ壊れていたワイパーを治しました。思えば半年以上前、このハイマー号を手に入れた時に『ワイパーモーター不調の為不動です』の置手紙でもって欠陥車と判明した以降、ずっとワイパーは微動だにしませんでした。
 そんな中、酔った勢いもあって東京都のK市にある『Kモータース(仮)』というサブロク車を扱う旧車メインの自動車屋さんに行ってみました。(註:「酔った勢い」とは、「Kモータースへ行く」という意思決定に掛かっているワケで、決して「酔っ払い運転」を意味しているワケではありません)

 サテ、「Kモータス」ですが、なぜこの店にしたかというと、単純明快、偶然買った古本の『ノスタルジック・ヒーロー』に載っていたから、です。やっぱり、ノスヒロというマニアックな雑誌に広告掲載するのだから、中途半端な仕事はせんだろう、という読みがありました。
 で、当日。ワタクシはイグニッションを捻ってエンジンをかけた訳です(チョークをいい塩梅に引きつつフットペダルを絶妙なタイミングで踏み込む、というエンジン掛けの儀式は相変わらず)。そして、大通りに出る前にガスを入れに行こう、と街に出た途端――片肺になったのであります。
「ちょっと駐車場に戻るわ」
 助手席に座っているオヤジ(もしもの時の押し掛け要員)に告げて帰宅。エンジンフードを開けてプラグを磨き、再びスタート。何となく快調也。騙されやすい男による騙されやすい車の為の治療法。なぜ治るかは判らん。
 
 ところで、自宅からK市に向かうまでに難所が2ヶ所あります。一つは「練馬区Nの坂」。そして、埼玉県との境に位置する「Kの坂」です。さらにこの日は休日、バカドライバーの氾濫日です。渋滞、無理な追い抜き、急停車は当たり前という、旧車にはヒジョーにキビシー環境です。周りを走るクルマのナンバーや車種(統計的に『足立ナンバーのデミオ』は警戒する)、ドライバーの視線、バックミラーに映る挙動…等に神経を尖らせつつ、なるべく高回転をキープするように努めます(カブると怖いんだもの)。
 第一の難所である「Nの坂」は下りと言う事もあって(更に法定速度ギリギリ巡航で黄信号パスといった芸当で)、クリア。ここから「Kの坂」まで一気にいければいいのですが、そうはイカのキンタマ。「Nの坂」以降渋滞。
 何たって発進時に片肺になった過去があるので、回転が落ちると怖く、減速時にフカし、停車時にフカし、発信前にフカす、といった『ガラが悪いけれども安全策』なドライビングを維持しつつ微速前進。そんな中親父は助手席で
「歩道の柵にアケビが成ってる。食えそうだ」
「あの歩道沿いの東屋(バス停留所)は一杯呑るのにちょうどいい」
「この辺りは来週自衛隊の観閲式の影響で通行止めか…」
 などとしきりに話しかける。それどころじゃねぇんだ、こっちは!!

 第2難所の「Kの坂」。お誂えのように渋滞にはまってしまいました。下りは良い良い登りは辛い。丁度地形的に谷になっている部分を走るため、下った分は登らなきゃいけない、というようなコースです。更に悪い事にこちらから向かう方向では登りの方が急角度、というまるで神様がこの日の為に作ったような道です。
 登り急坂の渋滞。今の車ならなんて事もないモノですが、サブロク車(しかもドライバーとは別に80キロのウェイトが加算)にとっては発進毎に決死の思い。しかもそれが前車による「ほんの気まぐれの車間詰め」だったりすると殺意が湧いちゃったりするワケで、更に後ろの車がアクビでもコキながら片手運転で詰めてきたりすると、ンもうバックギア入れて総てを終わらせたくなっちゃうワケです。
 そんな中でオヤジが
「ほーら。そこのスズキのディーラー越えたら坂も終わりだィ、頑張れ頑張れェ」
 などと言うと、
「手前ぇコノヤロ、一度車止めになってみるか、コラ」
――と思ったものです。
 そんなこんなで「Kの坂」を越えまして、ひたすら真っ直ぐ。ナビゲータであるオヤジが
「この近くに『ノドン』があるから、そこ左折」
と物騒なことを言う。恐らく「焼肉のどん」の事だろうと思いながら走るも中々それらしきものが見当たらぬ。
「ホントに『ノドン』があるんだろうね、まさか『とんでん』になってたりしないだろうね」
と訪ねると
「ノドンの筈である、何故なら屯田兵が100人掛かってもノドンを投げ返す事は出来ぬからだ」
との返答。もう当てにしない事に決めました。

 それから30分。我々はK市にはいり、駅へと続くメインストリート(?)を走らせていた。ナビゲータ曰く『水天宮のはす向かい』らしいので注意しつつ走っているのだが、この辺は神社仏閣が多い。宝くじを当てたらこの辺に引っ込むのもいいだろう、などと話しながらフト左を見ると、スバル360、二代目サンバー、おまけにダイハツ・コンパーノ…の腐ったのが並んで置いてある駐車場が目についた。更にそのそばに『Kモータース・・・』の看板を見た気がした。私は取り敢えずそのまままっすぐ走ってK駅に行き、ロータリーでターンしてその場に戻った。
 確かに『Kモータース』の看板は出ている。しかし、タテモノは何処にあるのだろう。会社、若しくは事務所らしきものは見当たらぬ。恐らくこれは保管所で、近所に本店があるに違いない。そう考えた我々は、隣のコンビニにハイマー号を止め、周辺を捜索する事にした。

 15分後――我々は一つの結論にたどり着いた。
「もしかすると、この駐車場に併設されている『バラック』が本店なのかもしれない」
 ためしにそのバラックに声をかけてみる。すると、なんと返事があるではないか!! もしや事件か!? そんな訳はなく、やはりそのバラックが『店』だったのだ。
 取り敢えず話をしてみる。
「あの…ワイパーのモーターの不具合なんですが、いえ、モーター自体は生きてるみたいなんです。ただ、カラーコードが滅茶苦茶になってて、色通りに組むとショートするという…。で、どうにかモーターが作動する組み合わせが判ったんですが、変速とリターンが効かなくって、更にスイッチ側にも不具合があるのか…」
 見てもらえる事になった。
 コンビニの駐車場で様子見をした後、例の『駐車場』へ持って行って作業へ。 その途中で作務衣を着た坊主が店に訪ねてきて
「表のクルマをちょっと拝見させては・・・」
などと言って店員(らしき人)と話しているのが見には行った。
「スバルの出物が・・・」
「シャンパンゴールドの方は売れちゃって…」
「六つ星のカーバッジの付いた個体が・・・」
といった会話が聞こえてくる。
 待つこと10分。ボンネットを開け、配線をうにうにイジっていたオヤッサンがオモムロにスイッチを引くと、ワイパーが
「アタシこれでもシゴトしてる方なのよ」
といった具合に動き出したではないか。今までは
「ワイパーなんて名乗っててごめんなさい」
と微動だにしなかった者が動いとる。これは人類にとっては小さな一歩かもしれぬが、我々にとっては大きな一歩である。
 そんなこんなでワイパーが治っちまいました。しかも、料金はと言うと、オヤッサンが「点検料」と称した2,000円!! 何と言う事でしょう!! と、言うより、ワシら今まで何やっとったんじゃあ、というようなお仕事。

 さて帰ろうか、という段になってオヤジが言った。
「運転して帰りたい」
 ワタクシも、疲れておりましたので、これ幸いと了承しながら
「長距離ドライブの苦しみを味わうがいい!!」
と企んでおりました。

 と・こ・ろ・が!!
 
 往路でワタクシがブン回したおかげで、キャブは快調、ギアもスコスコ決まる。挙句の果てには
「やっぱりサブロクは楽しいねェ」
などと片手運転する始末。
 あ、アンタ、いつエンジン停まるかもわからん緊張感を知らないで乗ってるな!!
 しかも!! 往路ではしばしば
「あっ! やせい の ボケロウジン が とびだしてきた!!」
といった展開があったけれども、復路ではそういったこともない。さらに、渋滞も解消され、上り坂でも後続車との車間が十分に確保され、余裕のあるスタートを実現していた。
 理不尽、である。なぜオーナーであるワタクシが苦しい思いをしてクルマをウォームアップして、パトロンでもないオヤジがスイスイと飛ばしとるんでしょう。結局『メークドラマ』もないままに、私に言わせれば「全くつまらない」状態で帰宅しました。
 
 つーことで、ワイパーも一応は動くようになったし、車検も怖くなくなりました。しかし、ワイパーが動くとなると、「パラレルワイパーを着けたいッ!!」という欲が出るのは自然の理ということで。
 いつになるかは知らんけど、きっとパラレルワイパー着けてやるぞ!!
Posted at 2016/10/26 00:48:17 | コメント(0) | トラックバック(0) | R-2(ハイマー号) | 日記
2016年10月02日 イイね!

拝金主義化を嗤う

 はっきり言って今ワタクシは酔っております。酔っておるのです。酔っておるのだから何を言い出すか判りません。自分でもわからん無責任状態。文脈無視で植木等の名前を出そうと思っちゃったくらいワケ判らんC調状態で書いてます。
 つー事で、今回は一種のエクリチュール・オートマティックな感じで今の自動車業界にケチを付けます。つまる所この文章は無責任な野郎のお説教なわけで、誰がどう受け取ろうと自由。「何だコノヤロ、ケンカ売ってるのか」と怒る人がいても、その矛先は何処へ向かうのやら。兎に角ワタクシではない(強引な責任回避だな…)。

 さて本題ですが、ワタクシいまオコッています。いや、イカッています。何にイカッているかと言うと、主に最近のMINIの方向性です。この前、街を走っているMINIを見て気づきました。今更気づいたんです。それは、「今のMINIは3ナンバー」だと言う事。
 これに気付いた瞬間ワタクシは怒髪衝天。フザケルナと一言吐き捨てました。
「何が“MINI”だッ!!」
 さらにもう一つ。ワタクシはFIATにも怒りを覚えています。
「ヤイヤイ、コンチクショウ。FFのレイアウトで何が“チンクエチェント”じゃい!!」
 んもう、ハッパ咥えて『ドカベン』の岩鬼になっちゃいそうなんであります。

 最近の車がデカすぎるのはもう諦めていますが、それにしてもヒドすぎる有様であります。しかも、調子に乗っちゃったのか何なのか知りませんが、ABARTHからは「124スパイダー」の名でマツダのロードスターを出しているそうではありませんか。一言で言うと「てめー、コノヤロウ」です(二言か…)。

 さてワタクシが何を言いたいのかと申しますと、「自動車の拝金主義化に於ける『魂』の部分の無意味化」です。速い話が「名が体を表してない」と言う事。
 MINIもFIATも、どちらもその名称が車の特性を無視している、と言うよりも、名称の意味するものを無視してコンセプトが形成されている。これってどーなのよ。
 FIATにしろMINIにしろ、本来ならば「5ナンバー枠で如何にコンパクトで快適な乗用車を造るか」に重きを置くべきじゃないのか。
 MINIに関しては、伝統に重きを置く英国の気骨が…と書こうと思ったけど、よく考えたら今はBMWが作ってるからドイツだな。ハイ。なんでもありません。あきれてものも言えない(By忌野清志郎)。

 もう言ってしまおう。MINIもチンクも124も、アルファロメオ・ジュリエッタも、みんなみんな共通していえる事は「名を騙るなッ!!」です。その名を受けた以上、その『魂』を受け継ぐべきです。だって、考えてもみてください。『ディーゼルエンジンを積んだ4ドアの3ナンバー車』の何処が『MINI』なんだ、と。ミニである以上、あの小さなボディで如何に最大限まで能力を引き出すか、がテーマな訳です。じゃないと「マーコス」なんて珍妙なスポーツカーが生まれる訳がないのです。そう考えると今の『MINI』が如何に迷走しているかが判る筈。ンもうゾンビ化したイシゴニスとジョン・クーパーに喰われてしまえ!! です。

 思えばこれは皆、世界的に蔓延る『クルマ離れ』という強迫観念によるものでしょう。『愛車』と言う表現がナンセンスなものとなり、クルマは単なる「車」であり、輸送手段たる「道具」と化したのです。農耕民族にとって馬は家族同様とされ、弔いの際には丁重に扱われてきましたが、それを考えると車は家畜以下の存在となってしまったのです。もう、大八車と同じ扱いなのです。
 そんな中で自動車を売るためには、『より便利で快適・安全、更にはエコノミーでエコロジー』であることが必須条件です。要するに非価格競争なのです。
 
 でも、ですよ。やはりミニやチンクにこだわる人にとっては、こういったクルマは『面倒な相棒』であるべきじゃないでしょうか。色んな手段でゴキゲンを取りつつ、それを走らせることを第一の楽しみとする、そんな『クルマ』であるべきです。拝金主義的に車を売りたいんであれば、何も名を汚す必要はありません。BMWがBMWとしてそういう車を出せばいいんです。ミニは飽くまでも『愛を持って乗るクルマ』であってほしいんです。

 まあ、今のMINIを『愛車』として大事に乗っておられる多く方もいます。それは実にすばらしい事なんです。ワタクシはそれを否定するわけではありません。むしろ推奨します。この「みんカラ」に登録している方々は少なくとも、『愛』をもって各々のクルマを大事にしています。
 ワタクシが叩きたいのは、「売れればそれでいい」と言う精神のもとで旧車付きの持つ「ブランドイメージ」を壊しているメーカーです。こういうのを見ると、夢を土足で踏みにじられたような、そんな気分になるのです。


 うぅ、酔った勢いで大分長文を書いてしまった。反省。

Posted at 2016/10/02 02:15:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 世迷言 | 日記

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