キャブレーターの調整はほぼ完ぺきになりました。少なくとも制限速度内で、あるいは交通の流れを妨げないような速度で走る分には、何ら問題のないまでになっています。また、チョークを引かなくとも、キック一発でエンジンがかかる、というハイマー号でも成し得なかった偉業に成功しました。
それなのに何故…
何故容姿端麗なるご婦人方から「抱いて♡」と言い寄られる事が
一切無いのだ!?
あの噂が正しいとすれば、
キャブの調整ができる漢=「抱いて♡」であるはずです。
だのに何故、ご婦人方は私に見向きもしないのか…。
このような難解な命題を吟味するうちに、ある思い付きから私は思わず膝を打ちました。
――クラッチの調整がまだできていなかった。
そうです。いくらエンジンが一発でかかり、パワーを最大限に活かせ、特にサードからの伸びもいい、といったところで、シフトチェンジにまごつきがあったのではとてもスマートな走りとは言えません。生憎ながら我がチャーリー号もまた、ギアの入りが悪く、加速を要する場面で遠心クラッチが切れずにエンジンブレーキがかかる、といった場面が幾度かありました。
これを治さぬことには、あの桃源郷へはたどり着けぬ。その門番であるご婦人方はそれをちゃんと知っていたのです。
私は現代におけるネット世界の上級神「グーグル」に問いかけました。
神よ、我が愛馬チャーリー号の重き患いを治すには、如何にすべきか…?
するとグーグルは知性溢れる言葉を私に授けました。
「https://sky.ap.teacup.com/nobuzii02/463.htmlを熟読すべし」
おお、このような手順で我が愛馬の不治の病が消え去るというのか!!
――と、嘘の前置きが長くなってしまったので(嘘なのかよ…)、とにかく実践です。
まず、車体右側の丸いヤツの中心にある、このロックナットを緩めます。
あくまで緩めるだけで、外す必要はありません。
次に、真ん中のネジをマイナスドライバーで回すのですが、これに少々ややこしい手順があります。私の「ひみつの作せん手ちょう」には、次の如く書いてあります。
1.時計回りに1回転
2.反時計回りに硬くなるまで回転
3.そこから1/8回転戻す。
この時にポイントとなるのは、『硬くなるまで』とは、決して動かなくなるまで締めこむことではない、という事です。ドライバーを回す手に、ちょっと抵抗が出てきたかな、といったところで戻します。また、ここでは1/8と書きましたが、これはサービスマニュアルに書かれた数値ですので、個人の好みで調整してください。
そして最後に、マイナスドライバーでネジが動かないように抑えつつ、ロックナットを締めこみます。
これにて調整完了です。たったこれだけで? を私も最初は半信半疑だったのですが、確かにこれだけでギアの入りが格段に良くなりました。
これで、蜜とミルクの川が流れる酒池肉林の桃源郷への扉が開かれました。少なくともあの噂(どの噂?)が本当だとすれば、私はそこにたどり着けるはずです。
だけどおかしいな。私に話しかけてきたのは正体不明のミョーなオジイサンだけでした。「アンタまたヘンなの乗ってるね。ソレ、何なの?」って。
Posted at 2018/12/03 01:31:46 | |
トラックバック(0) |
スーパーカブC50(チャーリー号) | 日記