あんまりコルトじゃ 身が持ぉたぬぅ、とくらあ。
だんだん日も長くなってきましたね。
天気のいい夕刻、日差しも落ち着いてきて空も茜に染まるころ、開けた窓から涼しい風が吹き込んでくるってえと、七輪出して縁側でスルメでも焙りながらビールなぞを飲んでみたくもなりますが、ケムリで近所の人から怒られちゃうからそうもいかない。
ン? ケムリ?
ケムリといえば排気ガス。
そーいえば、尾崎豊のマイナーな曲に、「坂の下に見えたあの街に」って歌があるんですよ。で、その歌詞の中に、『排気ガスにすすけた窓 俺はひとり夢見ている』ってな文句があるんです。
でも、私は知っています。なんたって、彼の過ごしていたお家の近くに住んでたんですから。
で、あのヒトの家って、結構な住宅街の真ん中にあるんです。だから車なんてめったに通らない。近くに街道が通ってはいますが、排気ガスなんて届かない。
届くとしたら周りにあるネギ畑のホコリくらいなもんです。だからあの歌詞は大分に美化されとるんですよ。
――と訳の判らん雑学で目を背けてみても状況は変わりませんね。
今の課題はカブの
排気漏れ
です。
別に、車検がある訳でもないし、熱狂的な地球環境保護信者でもないので、ガスなんざ一向に漏れていても構わん、とも思うのですが、如何せん音がうるさい。カブのくせにハーレーみたいな音出してたら、いい歳コイたオトナの乗るバイクではない。
排気の抵抗が減ったんだからトルクが増すんじゃないか、なんて考えてしまう拙い自分が恥ずかしい!! (←考えてたのか?)
というワケで、今回は、どーにかこーにかして、排気漏れを(極力)無くします。
それともう一つ。
前回のビュフォー&アフターを見比べたんですけど、エキパイが細くなった分、ちょっと根元が貧弱な感じするんですよね。
<ビュフォー>
<アフター>
あとなんか、エキパイの根元付近に中途半端にポッコリした部分がついてたりして。
いったい何の意味があるかはわかりませんが、排気効率に関する難しい理論に基づいて設計されているんでしょう。
まさか開発者が巨乳好きで、「膨らみは無いよりあった方がいい」という高邁な哲学によって設計されたワケではないでしょう。
どーでもいーけど、コイツがやっぱりカッチョワルイので、隠すことにします。
作業としては、エキパイの細さ及びポッコリ部分を隠す方が簡単そうなので、こっちを先にやります。
で、買ってきたのが…。
マフラーバンテージです。
「ゆでたまごやぁ」
――それは板東英二。
説明書によると、水に漬けたら巻きやすいらしい(英文だったからフワっとした解釈ですが)ので、バケツに水を張りました。
あと、「ガラス繊維だから素手で触るとチクっとするよ」とも書いてあったのでグローブ着用。
始点を金属製の結束バンドで固定して、後は巻いていくだけ。
3分もかからずに完成!!
――って、アレッ?
何か怪我しちゃったみたいじゃない?
例のポッコリの部分が上手くいかず、そこだけギプスを嵌めたみたいな…。
なんか、こんな感じの広告になりそうじゃない?
まあ、遠目に見たらダイジョーブでしょ!
つぎッ!!
排気漏れです。
ハッキリ言ってハイマー号で敗北を喫し続けた苦い思い出があります。
英国の某メーカーのパテを奮発して買ったら、シャバシャバの液体が出てきて使い物にならなかった…というトラウマもあったり。
でも、パテで埋める以外に方法が思い浮かびません。
「困ったぁ…いやぁ、困ったァ」
と、ものすごく久々に御前様が登場してしまいました。
「――ヤバイヨヤバイヨ」
ん!?
何か聞こえたような…。
「ヤバイッてチェン、それガチだから! リアルにッ!!」
そ、その声は!!
エキガスニスルーノ三世!!
つーことで購入しました。使い切りタイプの液体ガスケット。こんなもんめったに使わないもんね。
こいつを大量に山盛り。さらに、ハメた後も(ヤらしい意味じゃない)隙間を埋めるように上から厚盛りしました。
硬化時間は60分とあったので、他の作業をちょこちょことやりつつ、時間をつぶしまして…。
いざエンジン掛け!!
すると…
嘘のように音が静かになりました。
もーね、ちゃんと新聞屋さんの音がするようになりました。イヤー良かった。
ホントにこんなことで良くなるんですね。
それでは一応、完成形の写真を。
うん、遠目に見たらちゃんとエキパイが太くなってる!!
ちなみに、エンジン掛けたら一瞬でバンテージが焦げました。これはこれでアジがあっていいけど。
それと…
規格の違うマフラーを無理矢理付けたもんだから、キックペダルが干渉してます。
これは今後の課題ですね。
だけども…
そろそろ止めても、いいコロナぁ~
――って、これが言いたかっただけですが。
次回は、エキパイの硬化時間にやった細かい作業を紹介します。