タッチパネルエアコンをダイヤル操作へ改造 1(反応編)
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久しぶり工作で実用性あるあるネタです。(かなり手間ですが)
ヴェゼルのタッチパネルエアコン、見た目いいですが操作性は悪いです。運転中操作は危ないです。
タッチパネル操作をダイヤルクルクルに改造しました。
動画はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=4KbVFO1z7LA
自己責任でお願いですが、
3代目フィット、グレイス、シャトルもスタンレー製、同じタイプのエアコンのようです。
高級車のパワーウィンドウさえクルクル化してしまう、みん友さんに捧げます・・・。
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操作は写真・動画をご参照ください。
ダイヤル操作は、ロータリーエンコーダという部品です。モーメンタリの押しスイッチ付。(詳細はその2を)
(え?オートエアコンなのでそんなに触らない?・・・なお、すべてスイッチ化すると「南を甲子園に連れてって」いけなくなります。)
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2017年末からイジイジやってました。失敗例から。
エアコンユニット背面には32ピン配線あり。ここで最初の勘違い。
エアコンユニットは単なる操作部で、その先にエアコンの部品(コンプレッサ等)を動かすECUがある?
例えば「風量UP」をタッチすれば、この32ピン配線のどれかが信号として5Vや12Vになる?
→違いました。エアコンユニットは操作部、兼、エアコン部品を駆動・制御するモノです。
タッチパネルは静電容量方式とカタログに記載。タッチパネル面に配線を貼れば何か起こる?と思い付き。
(1)タッチパネル面にアルミテープを貼り、配線を伸ばして指で握る
(2)同様に配線を伸ばしてGNDに落とす
(3)配線を伸ばした途中にコンデンサ・抵抗を入れて握る/GNDに落とす(人体に相当する静電容量・抵抗値をつなぐ)
→すべてエアコン反応せず(泣)。今なりに考えると、配線を短くしたら何か起こるかも。
スマホ用のアクティブスタイラス(タッチペン)の原理の記事を発見
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10144735150
交流の磁界でタッチパネルが反応?この原理かな?
磁界の発生を市販の小型電磁石で
交流(=正方向/逆方向)で周期(=周波数)を徐々に上げていくプログラムで動かす!
→エアコン反応せず(泣)。
今なりに考えると方式が違う気がします。
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まずテストランドから延長配線、約30cmとしました。
その他写真、オシロ波形です。
40msec毎にパルス波形を出し、指タッチで電圧がダウン。参考のArduino利用タッチセンサとどうやら原理は同じ。
ところが、延長配線にコンデンサを入れGNDにつないでも、パネルを指タッチしても、反応なし。
どうやら延長配線の静電容量が人体より大きすぎ、エアコンは最初からタッチ状態と認識、「検出不可能」とする様子。エラーは出ません。
延長配線を約8cmまで短くすると、配線に指が触れると反応!(これでも大進歩)
この「配線に指が触れる」をスイッチ開閉で再現できれば!
回路構成から、フォトカプラ(TLP785)で開閉、コンデンサでGNDへつなぐとしてみました
まずブレッドボードで試すと、フォトカプラはOFFなのに「検出不可能」状態に。
当然、フォトカプラONしても反応なし。ユニバーサル基板で作っても結果同じ。(写真です)
フォトカプラではOFFでも、静電容量としてはつながっている?
もう理屈も分からないので、機械式リレーとしてみました。
リードリレー SS1A05D @70円
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04328/
リードリレーは接点がガラス管の中、リレー本体の樹脂と絶縁がよさそう。ピンのピッチも2.54mm×2個分と広めでよさそう。
リレーON、おお・・・エアコンがピッと反応!!
触れずしてエアコンを突く(←天破活殺、将星堕ちるべし)
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次に適切な静電容量の確認を。
コンデンサの静電容量が一定値以上ならば、リレーONで「検出不可能」になる?と推測。
結果、100pFでも100μF(100pFの百万倍)でも反応します。
もうワカランので、積層セラミックコンデンサ 1000pFとしました。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-08114/
次に狙いのスイッチのテストランド7点に延長配線を追加。
「風量UP/DOWN」「デフロスタ」「温度UP/DOWN」 は、リレーONでも指タッチでも反応。しかし、「エアコンON/OFF」「風向切替え」は、リレーONも指タッチも無反応。
違いはパネル内のフィルム配線の長さだけのはず。これだけで元々の静電容量が大きい?
「エアコンON/OFF」だけをリレー基板につなぐとリレーON、指タッチとも反応。
リレー基板上で互いに影響するのか?と、ユニバーサル基板の不要なランドを削り取りました。
また、延長配線同士の接触が多いと無反応になります。コネクタのハウジングで延長配線を分離しました。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-12257/
いろいろやって、「エアコンON/OFF」「風向切換え」は、リレーONで反応、しかし指タッチはダメの結果。余裕が少ないようです。
トライされる方の改良に望みを託します。
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試し中に延長配線のはんだ外れあり。
もし、外れた配線がエアコン基板上の別部品に触れ、リレーONでGNDと導通したら?→コンデンサがあるので過電流で故障はないはず。
しかし、リレー複数同時ONならば、別のテストランドに別部品からの電圧(例)15Vがかかり、エアコンのマイコン破損のおそれ。スイッチングダイオードを入れました。
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00941/
(あ、コンデンサ4個とすれば済むことでしたね)
他、情報として、エアコンは車両ACCのOFF→ONの度に、初期状態(初期状態の電圧)を学習しているようです。
原理は簡単な回路ですが、小細工が多くなりました。トライされる方の改良に望みを。
その2で、このリレーをArduinoで制御します。
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