回転スイッチを使用したエアコンの制御
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
ツインインジェクションのミニには元々クーラーが付いておらず、クーラー用のアイドルアップ機能がないので、後付けのクーラーを使用すると
クーラーON→回転数落ちこみ→ACVによる回転数復帰
という流れになり、どうしても回転数復帰までにタイムラグが発生してしまいます。
この為、クラッチを切った時にエンジンの回転数が一旦大きく落ちこむ事になり、停車時にエンストしやすくなったり、シフトアップ時に加速が鈍ったりしてとても運転しにくくなるのでドライバーにとっては大きなストレスになります。
2
この問題を解消する方法の1つとして回転スイッチ(エンジンの回転数によって機器をON/OFFする装置)を使用してエンジン低回転時にコンプレッサーの電磁クラッチを切るというやり方があります。(図は中央電子設計のホームページより転載)
新たにアイドルアップ装置を取り付ける必要がない為、私はこの方法を採用しました。
3
回転スイッチを使用すると駐停車時にクーラーが使えなくなってしまうので、回転スイッチを使用するかしないかを手動で切り替えられるように押しボタンスイッチを追加しました。
リレーと回転スイッチの電源はヒューズボックスから取り出し、エンジンの回転信号はタコメーターの配線を分岐して取り出しました。
4
実際にはこんな感じになります。
5
この『RPM2』と書いてある黒い箱が、回転スイッチ『チェンジマン』です。(電撃戦隊ではありません)
これはウィンドウコンパレータと呼ばれる、入力信号が特定の電圧の範囲内にある場合に出力を変化させる回路らしいです。
つまり、特定の回転数の範囲内だけコンプレッサーの電磁クラッチを繋ぐという訳です。
ECUの回転パルスか、イグニッションコイルのマイナスか、信号の種類によって2つのタイプがあります。
97年式以降の同時点火のミニはイグニッションコイル用を選びましょう。(それ以前の年式については知りませんが・・)
6
チェンジマンの蓋を開けると3つのロータリーディップスイッチがあり、これを回して各種設定を行います。
私は
パルス数 : 1 (2気筒)
ON回転数 :1200 rpm
OFF回転数 : 2500rpm
ヒステリシス : 200rpm
という設定にしました。
これで、1200 rpmまで達したらコンプレッサーON
2500 rpm以上はコンプレッサーOFF
1000 rpmまで落ちたらコンプレッサーOFF
という動作になります。
7
クーラーのダイヤルスイッチ横にチェンジマン使用/不使用切り替えスイッチを取り付けました。
8
クーラー作動中はこのスイッチを押下する事でスイッチが赤く光り、チェンジマンによるコンプレッサー制御が働きます。もう1度押すとスイッチがOFFとなり常にクーラーONの状態となります。
運転中はチェンジマンを使用するのですが、渋滞した道路や駐車場に停める際にもエンストしなくなったのは勿論の事、シフトチェンジによる回転数の落ち込みも押さえられる為、クーラーが作動していても以前よりは加速もスムーズで運転しやすいです。
ACVをチェンジマンがうまくサポートできていますね。
また、2500rpm以上でコンプレッサーがOFFになるので、高速道路での合流や追い越し等も比較的ストレスなく行う事ができます。(あくまでミニの基準ですが・・)
停車時には回転数が落ちてもACVによる復帰だけで事足りる為、駐車時や信号待ち等ではチェンジマンをスルーする事でクーラーが使えるようになるので不自由はあまり感じません。
結果的にスロットルを加工してアイドルアップする方法よりこちらの方法の方が良かったのではないかと大変満足しています。
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