2021年02月23日
減衰力について~考察~
今装着しているTEINの車高調のショックアブソーバーについて、今分かっている自分の車両データから計算できることをまとめておきたいと思います。
前回までの考察から
前単輪ばね上質量=271.4kg
後単輪ばね上質量=176.52kg
TEINフロントバネ定数=5.0kgf/mm
TEINリアバネ定数=2.8kgf/mm
まず臨界減衰力の式は
臨界減衰力(1m/s)=2*√(k*m) k:ばね定数(N/m) m:ばね上質量(kg)
単位の換算に注意して、自分の車両の現在の仕様での臨界減衰力は
フロント臨界減衰力(1m/s)=2*√(5*9.80665*1000*271.4)=7295.9N
リア臨界減衰力(1m/s)=2*√(2.8*9.80665*1000*176.52)=4403.2N
これは1m/sでショックが動く際の臨界減衰力であるので、よく取扱説明書で見る0.3m/sの時の減衰力に変換します。
フロント臨界減衰力(0.3m/s)=7295.9*0.3=2188.77N
リア臨界減衰力(0.3m/s)=4403.2*0.3=1320.96N
ここでTEINのショックの減衰力は、取扱説明書に表記されているわけでないが、減衰力特性図が記載されている。それにより、読み取り精度の問題から参考値であるが、ダイヤル0の0.3m/sの時の減衰力は
フロント伸び減衰力(ダイヤル0、0.3m/s)≒1000N
フロント縮み減衰力(ダイヤル0、0.3m/s)≒530N
リア伸び減衰力(ダイヤル0、0.3m/s)≒500N
リア縮み減衰力(ダイヤル0、0.3m/s)≒400N
臨界減衰力及び伸びと縮みの減衰力の総和の比を減衰比と呼び、ファミリーカーは減衰力が臨界減衰に対して30%、ワインディング向きが40%、サーキット向きが50%~らしい。なぜ伸びと縮みの減衰力の総和を考えるのかというと総和を考えることで伸び側と縮み側の割り振りを考えることでき、たとえば伸びはソフトに、縮はハードにというようなことができるらしい。要は、ショックのあるスピードでの減衰力総和を維持することで、伸び縮みの振幅のエネルギー吸収を維持するとのこと。
ともかくフロントとリアの減衰比を計算してみる。
フロント減衰比=フロント減衰力(ダイヤル0、0.3m/s)(伸び+縮み)/フロント臨界減衰力=(1000+530)/2188.77=0.699≒70%
リア減衰比=リア減衰力(ダイヤル0、0.3m/s)(伸び+縮み)/リア臨界減衰力=(500+400)/1320.96=0.681≒68%
この減衰比を見ると当然ダイヤル0は街乗りでは硬すぎと分かる。
以上の考察から、個人的には減衰比35~40%になるようにダイヤルを調整して減衰力を調整したいが、減衰力特性図を見る限り、販売時の設計だと減衰力が高すぎるので、OH時に仕様変更できればやりたいと思います。
今後も勉強して分かったことをこうして覚書として記録していきたいと思います。
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Posted at
2021/02/24 00:08:23
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