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2008年01月09日 イイね!

貴方は幸せ君ですか?の巻き

貴方は幸せ君ですか?の巻き様々な人が生きている。
実に多種多彩である。少しばかり様々な人に出会ってきたボキには世の中の裏が少し見える気がする。見える気がするだけなのかも知れないが・・・。



「もしもし!○○さんですか?○○で~す!お元気ですか?」・・・「たまには遊んで下さいよぉ~!」・・・「空しい人生やってま~す!」・・・「○○さんが来てくれるんじゃないかと思ってSL買いましたぁ~会社名義ですけど」・・・「○○さんのキーも別に作ってもらいましたからぁ~とりに来て下さ~い!」とこんな調子である。



土日を好きな事に使いたいボキは、可能な限り所謂「飲み会」は木曜日と決めていた。多少無理しても、金曜の朝だけは黄昏時の開放感を道標に頑張れるからである。
無論、はかない願いも生活の糧と引き換えに崩壊することが度々だったが・・・。
必然的に木曜日の夜はオフィスへのアクセスのいい○員制サウナで夜を明かすこともままあった。それと言うのもとあるメンバーの端くれの特典でフリーなのだ。

歯軋りをする者、朝方だというのに妖艶な雑誌を食い入る様に見る者、アイスコーヒーの残りをけたたましくすする者、壊れたハーモニカの様な声を発しながらスクワットする奴までいる。巷のサウナの方が客層がいいのではないかと思う程の多彩ぶりである。

とある男とは此処で出合った。
なぜかスチーム内で我慢競争となる。どうも対戦相手に選ぶのはボキらしい。
デェービィーなボキの姿態を見て闘争心でも掻き立てられるのか・・・。

奴はとあるビル管理会社の代表権を持つ専務である。
管理する複数のビルは所有物である。高校は武蔵、大学は赤門中退。
社員は6名、実務は無い。全ては会計事務所と祖父の代からのスタッフが行う。
病院は慈恵会でフリーパス、中学時代からの愛用カードはアメックスのブラックカードである。実はボキは奴に会うまでブラックカードを知らなかった。
ヤンエグを気取っていた頃はダイナースとアメックスを胸に誇らしかった・・・しかしゴールドの上あった。
ブラックカードも今ではお持ちの方もいらっしゃるかも知れないが平成元年頃はアメックスのゴールドでも珍しかったし、ステータスさえあった時代である。日本では不思議にJCBが幅を利かせ、ダイナースやアメックス、世界のVISAまでが使えない場所が多く閉口する事もしばしばであったが・・・。

三歳年下の奴は、勝手にボキを友人にした。失うものを持たない傍若無人に振舞うボキに珍重さを見出したらしい。しかも敬語を使う。何度も釈放を希ったのだが・・・。彼を弄って罵倒するボキが貴重だそうだ。
20代の頃までは友人もそれなりに居たが、世の多くは生きるための営みがある。
武道館の裏手に家なども無い。第一、平日は強制労働が常である。それなりの仕事をする者にはランチも仕事がらみである。天下泰平では生きられない。

しかし、奴は幸せそうには見えない。摩訶不思議な事に孤独なのだ。
もっぱら、都心のガソリンスタンドで、オナー店長に傅かれながらの洗車が仕事である。
内外に別荘もあるし、芸能人、財界人、政治家との交流もあるが、皆それぞれ、強制労働従事者である。

奴を連れて河原で飯盒炊飯、ダイエー(ユニクロも無く庶民の憩いのダイエーは全盛期であった)で揃えた庶民ルックでのナンパ・武蔵小杉の傾いた焼鳥屋など当時の我が取り巻きの愚連隊戦士に混ぜて連れまわす。奴はいつもボキの秘書気取り。
奴にとって、金銭依存ではなく問答無用の服従を強いる存在は父親とボキ以外知らないのだそうだ。「払わせてください!お願いします」と懇願した時は、慇懃に「良し頼む」と言って払ってもらったものだ・・・。


世の中の突き抜けた環境に生まれた人達の生活も随分と垣間見たのだが、田舎のプレスリー、ほどほどの名士、ささやかな成功者、地方の上場企業のそれなり管理職に酔いしれて暮らす人達のそれとは明らかに違う。歓喜のバロメータが壊れているのだ。文明は四季の移り変わりが激しい北の地に繁栄し、温暖な気候の地には貧困が蔓延ると言われるが、幸せの享受、つまりは心の満足や安らぎには束縛・強制・従属が実は幸せのスパイスなのかも知れない。

何事も突き抜けない程度がいい、「按排」とはよく言ったものだ。
ボキが彼なら、その境遇を使ってこの世で存分に暴れて見せるのだけど・・・

貴方は幸せですか? きっと気づいてないだけでは?

気が向いたら・・・・次は誰の事を書こうかなぁ。
Posted at 2008/01/09 11:25:14 | コメント(15) | トラックバック(0) | 交遊録 | 日記
2007年12月21日 イイね!

現象に抱かれて。

現象に抱かれて。奴はロードスターで水の匂いがする
間道を走るのが好きだ。
飽くことなき美しいシルエットが更に映えるからなのだろう。


視線は五感の助けをかりて、3つのミラーとフロントガラスに散りばめられた極彩色のパノラマを調合し、奴の心に掛けられた頑強な掟をいとも簡単に解き放つ聖なる鍵”を創造する。

五感は全ての日常の機能を停止する代わりに奴の命を
透明な意識に替えて分離させていく。

双頭の五感を自覚しはじめるとロードスターをあやつる
奴とは別に360度のあらゆる視線で自らの疾走する姿を
自由に眺める超感覚を宿す。

不思議な空間・・・これが六感・・・四次元・魂の開放。

小気味よく流れ飛ぶパノラマのステージでバラードを
奏でながら穏やかだが規則正しい心臓の鼓動を感じる時に
奴はこの現象に抱かれる。

悲しくも、淋しくもない。
かといって、格別に嬉しくも、楽しくもない。
だだ、全身が軽くなる。楽になる。

水の匂いが、いよいよ強く香る淵にたたずむ。
愛おしいフロントノーズ越しに見る水面の壮麗さに言葉
さえ失う。
奴はこのまま時間が止まってくれたらいいと思う。

わずかに時間が止まったかのような時間・・・
無情にも煌く水面に相応しくない役割を終え
朽ち果てたペッドボトルを見つけてしまった。
その瞬間に奴の五感が、一瞬にして本来のそれに回帰する。

奴は我にかえるのと同時に苦笑しながら・・・
「くゆらせた煙草が天に召されたら拾ってこよう」と
誰にともなく呟く。

焦燥に身をゆだねてやってきた誰かが・・・
もう少しだけゆったりとこの現象に身を委ねられる様に。
 

貴方は奴の様な現象体験は・・・?
Posted at 2007/12/21 10:38:19 | コメント(16) | トラックバック(0) | 交遊録 | 日記

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RSを愛する皆さん一人で走ってないで 360度、煌くロードスターに囲まれた ロードスターだらけの『美しまTRG&MTG』 でワインデイングを四季の光と風を...
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