スポーツであるのですがビジネスでもあるので
大変ですね。
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チーム初のリーグ連覇に導いた中日の落合監督の今季限りでの退任が、すでに決まっている。
就任8年で4度のリーグ優勝を果たし、すべてAクラス。
卓越した成績だけを見れば、辞める理由はない。
しかし「球団経営」の観点から眺めると“落合流”は、時代の流れにそぐわない。
中日は親会社である中日新聞の販売戦略で、浜松、豊橋、岐阜など、東海地区の地方都市で
試合が開催される。
地元企業などが中心となり、入場券などを購入する代わりに、
激励会などのイベントへの出席要請があるという。
球団が、野球という興行を行う上では監督の「顔」も必要。
現楽天の星野仙一氏ら歴代監督は、そうした役割もきっちりと果たしてきた。
しかし、落合監督は「勝つことが一番のファンサービス」と公言。
シーズン中、政財界や有力スポンサーとの会合や宴席に出席することは皆無に近い。
その一貫した態度は、ある意味で称賛されるべきだが、
地元からは「冷たい」「愛想がない」という不満が高まったのも事実だった。
ここ数年、来季への準備を進める夏過ぎになると、球団側には
「落合監督が続投するなら、ナゴヤドームの年間予約席を買わない」という声が届いたという。
不人気ぶりは、観客動員数に如実に表れている。
落合政権下では2008年、主催の1試合平均で約3万3720人集めたが、これをピークに減少し、
今季は連覇にもかかわらず、ついに3万人を切った。
次期監督は70歳の高木守道氏。
名球会入りしたプレーヤーだが、落合監督と比べ、全国的な知名度は劣る。
しかし、県岐阜商高出身で、中日一筋の現OB会長。
地元との絆を再構築するために、実は打って付けともいえる存在なのだ。
九州でのソフトバンクや、北海道での日本ハムなど、地元重視の球団経営の重要性が高まっている。その潮流の中で、落合から高木という、中日の選択は、一種の必要不可欠な方策だった。
巨人中心の一極集中から、地域密着へ、野球界の構造が変わりつつある、一つの“証左”でもある
Posted at 2011/10/20 23:36:58 | |
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