フランスとスペインの国境は簡単に書かれた線のみ。(国境警備もいなければもちろんパスポートコントロールもありません)
国境線の後に制限速度の看板。フランスより法定速度は低い。
山道を降りる途中、はぐれた羊や、野放しで飼われてる馬が突然出てきたりしてびっくり。クマがでなくてよかったなぁ。
宿泊先はGoogle mapで調べたところなだらかな山に囲まれた集落。どんなところか楽しみにしていました。
集落の入り口にある門。なんだか世間と隔絶された感満載なんですが。。
中に入ると山からのお水の水道場が何箇所かあって、よくみるとホタテの貝殻模様もみえます。やはりここも巡礼の道中に位置する宿場町の様です。私たちは古い修道院を改装したホテルに泊まりましたが、民宿や部屋貸しの看板もちらほら目につきました。
手前の足洗い場のヘリに貝殻の彫刻。
この日は日曜日。ホテルにレストラン併設だったのですがなんと日曜日はお休みなんだとか。都会や観光地ならまだしもヨーロッパの田舎で日曜日ってどこも閉まってたりします。ホテルのレストランまで休みとは思わなかった。*ネットに書いてない
フロントの方によそで食べられそうなところはありますか?と聞くと、
「この集落の教会の前に伝統料理のお店があるからそこへ行ってみてはどうか?」とのこと。
どうやら水車で粉をひいてそれをトルティーヤにするという。
行ってみました。
お店というよりは、町内会の集会所か、ちょっとした茶屋のよう。看板も掲げてないので入るのに一瞬ためらいましたが中に入ると
博物館!!にあるようなでっかいオブジェが店の真ん中にドーンと鎮座している。
適当に空いてる席に座って待っていたらメニューがきました。スペイン語のみ。お店の人が説明をしてくれました。
メニューはトルティーヤ6種類のみ。
具材1種*チョリソー、ベーコン、チーズ
具材2種*チョリソー、ベーコン、チーズ それぞれにチーズが追加。
飲み物は「シードラ?」と聞かれたので、おすすめっぽいのでそれを頼みました。
オブジェだと思っていたもの。それを今まさに使っている最中で、その木製の機械で粉をひいてそれをマスターがタライの中に入れて水を入れて練る。ものすごい時間がかかります。
粉挽きの上部に乾燥とうもろこしが入っていて、粉が足りなくなるとひく。
マスターが注文ごとに手ごねするスタイル。こねて丸めて、奥さんがプレス機で平らに伸ばして、鉄板で焼きます。
店中に香ばしい香りがプンプン漂います。
頼んだシードラ。1本。りんごのお酒です。
飲むと、とにかく酸っぱい。フランスのりんご酒のシードルのような甘くて炭酸シュワではない。
手酌でツレさんと、「酸化してんのかな?」「ブショネかな」「これは何かの間違いか?」と全然飲み進まないし、なんだか苦々しい表情が顔に出ちゃってたのか、向こうの席でご家族と食べにきていたおじさまが見るに見かねてこちらに来ました。
こちらを気にしてる様子で見てるそのおじさん。↓
「英語で説明するよ、このシードラはこうやって飲むんだよ」と言い実演してくれた。
こんなイメージです。(画像はお借りしました)
コップをテーブルに置いて、瓶を立って持ち上げたままグラスに注ぐ。これが伝統的な飲み方ということです。
だからテーブルの上はビチャビチャなんですが、そういう感じなのかと一緒にやってみた。
空気が含まってまろやかな「健康飲料」「飲むリンゴ酢」に変わった。アルコールは3%程度入ってるようですが、ほとんど感じません。
これは聞かなきゃわからなかった!
かれこれ30〜40分以上待ったか、やっとトルティーヤの登場です。

チョリソーとチーズ組み合わせを頼んでみました。
細かく刻んだチョリソーととろけるチーズのハーモニー。素朴なお味です。
かつてスペイン領だったメキシコのトルティーヤはこの辺りの料理が伝わったのかなぁと思いました。
ネット上にも出ていない素朴で小さなお店なので気がつかづに見過ごしてしまいがちですが、なかなか楽しく美味しい食の異文化体験をしました。
Posted at 2018/09/28 05:09:41 | |
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