ゴルフ7のミラーがどんどん下を向く症状の解消　エンブレムカメラのも解消

この処置をした10ヶ月後も不具合ゼロです。


左ミラーがバック(後退)時に自動で下を向く機能で、下を向いたまま戻らないっていう謎の現象。

おそらくグリスの硬化が原因です。
劣化して硬くなる特殊なグリスなので、分解清掃してください。

注意点
・センサーの測定範囲、基準ゼロ位置などを考える必要がありそうです。
一度組み立てたときにVCDSに可動域の限界がどうのこうのって感じのエラーが出ました。

・あと構造がかなりトリッキーなので、指の力や器用さが必要です。
ある程度の根性がある方以外にはオススメできません。

というのも、組み立てる時のパッチン！が難所で、4つの突起のうち3つをまず組んでから対角の1つをマイナスドライバーでネジ込まないといけないのです…ご自身でやってみたら私がここで何を伝えたいのかが分かります。

ミラーを外す時は、ミラーを大きく下向きに調整して指が入るようにしてバコッと引っ張れば取れます。電熱線は極性は無いと思うので適当に引っこ抜きます。

今回使った工具はたぶんT10レンチと薄めのマイナスドライバー。

赤丸のところにミラー角度を記憶するセンサーがあります(多分)

(このセンサーのズレが設計上の可動範囲を越えて圏外になっているのではないかと思います。
小さなピニオンギヤでラックを前後させてミラー角度を変えているのですが、硬いグリスの負荷にピニオンが耐えきれず、ミラーを「上昇させる時だけ」ラック部が歯飛びして、その蓄積がセンサーの圏外に達したのではないかと想像しています。

ただし、それで言うと不調時のガクガクした挙動とか、ツマミで調整する場合は問題なく動いたりとか、いくら調整してもまた同じような変な位置で止まったり、、いろいろ考えると頭が混乱します。)

パーツクリーナーで古いグリスを吹き飛ばして、アームを上方向気味に組み替えて、新しいグリスを充填しました。

ミラーを下向きにして、ギヤをバラして、上下動用アームだけを上向に移動してから再び組むイメージです。

しかしどうせグニグニと分解格闘しながら動かしてしまうので、センサーのギヤを闇雲に回さないことだけ留意すれば良いかと。とにかく設計者の意図を想像しながら、試行錯誤して頑張って下さい(無責任)

また「ミラーの可動範囲＝センサーの測定範囲」にする必要がありそうです。でも普通は下向き20°とかを往復できれば用が足りるので、そのエリアにさえ収めれば良いと思います。センサーの懐は広いです。

私はセンサーのゼロ点を探すためにわざと上や下に大きくミラーを傾けてメモリーさせてみたりして、この機能が起動する運転を繰り返してセンサー範囲を推定しました。2回組み直したところで及第点。

ちなみにエンブレムカメラも同じように「摩擦抵抗」によって動かなくなります。バラせば分かりますが、特にプラ同士が「滑走」する箇所を隅々までグリス除去して再塗布するのをオススメします。
モーターやギヤのとこはそのままで大丈夫だと思います。

新車登録から8年ほど。
このグリスは粉っぽく劣化します。

プラスチックが摩耗したスラッジも悪さをしている感じですので、しっかり掃除した方が良さそうだと思いました。