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2025年05月04日 イイね!

FRM3を車両に取り付け、VINを書き換える。

FRM3を車両に取り付け、VINを書き換える。だいぶ前の回で、XPROGを使って壊れかけのFRM3のD-Flash(コーディングデータ保存エリア)のEEP-ROMを消去→上書きして、復活させました。

今回はようやく車両に取り付けたので、ドナーのVINではなく、正しいVINを書き込みます。
(VINが相違のままだとエラーが出ます。)

実家の実車MINI R56(帯広)と、コーディングを実施する私(札幌)が離れており、リモートで実施しているので、実車の画像がありません。
なので、FRM3の脱着方法の写真がありません。

ちなみに、実家と私のPCはWindows10/11の標準機能「クイックアシスト」というソフトを使って、画面をリモート操作しています。

(コーディングには必要ありませんが、ソフトウェアのセットアップ等、Administorator権限が必要な場面では、ユーザーアカウント制御が出てきますが、リモート側ではこのユーザーアカウント制御に対してはブラックアウトされ、操作できません。そのため、ユーザーアカウント制御時に実家側でOKを押下してもらうか、そもそもユーザーアカウント制御のブラックアウトをしない設定をする必要があります。)

実家PCとMINI R56をD+CANケーブルでつなぎ、実家PCと私のPCをクイックアシストで接続したら、ToolSet32を起動します。

起動したら、メニューバーの File → Load LGBD Group file を選択します。
ファイル選択ダイアログが出ます。



FRM3の場合はfrm70.prgです。
どのprgファイルを選ぶべきかは、NCS Expartで該当のモジュールをCODIERDATEN_LESSEN等をしようとする際、job_executeボタンの上の方に記載されています。VINを変更したいモジュールに合わせて、prgファイルを選択しましょう。

モジュールを選んだら、jobリストが出てきます。
この中のc_fg_schreibenを選択します。



cの意味は分かりませんが、fgはドイツ語のVIN、車両識別番号「Fahrzeugnummer」のようです。
schreibenは書き込みです。

jobの右にあるテキストボックスに17桁のVINと1桁のチェックサム、合計18桁を入力します。
これもNCS ExpertでCHASSISとECUを設定すると出てきます。

ちなみに、この世代のBMW/MINIは、CASとFRMモジュールの2つにVINとVO(FA)が記載されており、今回のようにFRM3が中古で他の車両のものでも、CASを見ると元の車両の情報がわかるようになっています。

VINとチェックサム合計18桁を入力したら、メニューのjobからStart job once onlyを選択し、VINを書き込みます。



桁数やチェックサムが間違ってなければ、エラーなくすぐに完了します。



注目してほしいのは、右のResultボックスに出てくる_TEL_AUFTRAGの値。
一番右に下7桁が、変な空白文字とともに表示されます。
文字化けしているようですが、VINを書き込んでいるようです。

続いて、jobボックスの中から、c_fg_schreibenのすぐ下にあるc_fg_auftragを選びます。
fgは先ほどと同じ車両識別番号のドイツ語。
auftragは注文とか委託とかいう意味のドイツ語です。
テキストボックスのVINはそのまま18桁を入力したままにします。
(もし消えていたらもう一度入力しましょう)
んで、メニューのjobからStart job once onlyを選択します。



ToolSet32を終了させます。
これで、VINが書き込まれましたが、すぐにNCS ExpertでVINを確認しても、変更されていません。
変更したことを確認するためには、FRM3モジュールの再起動が必要になります。
可能であれば、イグニッションをOFFにしてバッテリーを20秒間外しましょう。
(おそらくFRM3はイグニッションOFFでも起動し続けています。)

私はFRM3を再起動させなかったので、「VINが変わってない!」と思い込み、WinKFPを使ってプログラミング+VIN書き込みをしてしまいました。
(NCS Expertの説明が一切ないのは、VINが書き換わっていないことに焦り、いろいろと試していたのでスクショを取っていないからです。)
ちなみに、FAコーディングの際にFRM3に再起動がかかり、その後無事にVINが変更されたことを確認しました。

次回、WinKFPでVIN変更方法をお伝えします。

が、本当はとっとと次にFAコーディング(VOコーディング)と、コーディング値リセットをやった方が良いです。
(このあとコーディングをやりましたが、紆余曲折あったのでスクショ取っておらずですみません。)
Posted at 2025/05/04 22:33:31 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一般 | クルマ
2025年05月02日 イイね!

BMW iDrive7用USB音声入力の正体

BMW iDrive7用USB音声入力の正体ウチのBMW G21、前のオーナーが地デジチューナーを設置してくれています。

前車F31には韓国Q-DISのインターフェースをどこかの国化から個人輸入して取り付けていました。
今回はそれが最初から設置済みです。
たまにしか使わないけどありがてぇ。

今回のG21には、前のオーナーがアイテル製Doujousya TVを入れていたようです。
このインターフェース、音声はアナログ音声をAD変換してUSBに入力させる、音声専用の外部ユニットがあります。
このユニットの正体が一体何なのかを、簡単に調べたいと思います。

まずは、iDrive7に認識されている状態。



AUX-IN USB-A6として認識されています。
アイコン的にはスマートフォンとして認識されているようです。
ちなみに、その上に出ているUSBアイコンのFLAC_512は、サンディスクの512MBのUSBメモリーで、FLACファイルが入っていることがわかるように、ボリューム名を「FLAC_512」と設定してます。

では、iDrive7と接続されているUSB音声ユニットを外して、Windows10 PCに刺したらどう認識するでしょうか?

蘊蓄ですが、USBは代表的な機能は予め、USB Classとして定義されています。
USBマウスやUSBキーボードが刺しただけで基本機能が使えるようになるのは、USBマウスやUSBキーボードがUSB HID Classとして定義されて、USBを刺したときに機器側が「私はUSB HIDデバイスです。」とOSとネゴシエーションし、OSがその申告に従って、USB汎用HIDデバイスドライバをアタッチするためです。

私の予想では、USBデバイスを刺しただけで音声入力が使えるので、USB Audio Classを名乗っているのではないかと思いました。
もし、USB Audio Classであれば、市販の高音質で低価格なUSBオーディオアクセサリーを、BMWのオーディオ入力デバイスとして利用できそうです。

そんな期待を胸に、Windows10に説即したデバイスマネージャーがこちら。



この!マークがついた「USB大容量記憶装置」がそれです。

プロパティを見てみます。


USBポートに刺した瞬間はビックリマークが出ないのですが、ドライバをアタッチしようとすると、この通りドライバがアタッチできないようです。

そして、USBクラスをみるため、「詳細」タブに移行し、「互換性ID」を見てみます。



確かに、Class08から始まるUSBマスストレージクラスですね。
USBオーディオクラス1.0かUSBオーディオクラス2.0を期待していたんですけどね。

だとすると、結構高度なことをやっている機器のようです。
これは私の仮説ですが、まず、「自分はUSBメモリーだ!」と言って、iDriveとネゴシエーションします。
iDriveはUSBマスストレージクラスドライバをアタッチして認識し、USBデバイス内のメディアファイルを検出しようとします。
音声入力アダプタは、ここでも「私は「Audio」という音楽ファイルしか持ってないよ!」としてiDrive7にファイルを検出させます。
iDrive7は検出したデバイスの先頭ファイルを自動再生させますから、このAudioというファイルを再生します。
しかし、音声入力アダプタは、入力されたアナログ音声信号をA/D変換した後、Audioというファイル名にpipe(入力をストリーム)しているようです。

試しに、USB Audio Classs2.0(1.0互換)の、Behringer U-CONTROL UCA202という音声入力のUSBデバイスをiDriveに差し込んでいます。



「USB機器はサポートされていません」と出ます。

ここからわかることは、数社から出ているiDrive7用のUSB音声入力デバイスは、結構難しい振る舞いをすることで、ストリーミング音声を車内で聞けるようにしてるっていうことでしょう。

でも、個人的にはiDrive7側がUSB Audio Class 2(USB Class02)に対応していさえしてくれれば、もっと簡単にデジタル入力ができて、良質な音声が聞こえたのではないかと思います。

そういえば、iDrive7ってOSは何が動いているんでしょうね?
(iDrive4.0 NBTはNQXでしたね。)
Posted at 2025/05/02 23:47:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一般 | クルマ
2025年04月26日 イイね!

BMW G21 エバポレーター洗浄

BMW G21 エバポレーター洗浄長い冬が終わったので、そろそろエアコンを入れようと、A/C MENUからA/CをONにチェックを入れると、アイドリングストップからの復帰のたびにスッカい臭いが・・・。
きたかエバポレーターのカビ。
あの何とも言えないスッカい臭いってホントにカビなのかしら?

友人宅でタイヤ交換するついでに、エバポレーターを洗浄します。
エバポレーター洗浄に使う薬剤は、お安く金属への攻撃性がない、逆性石鹸「オスバン」



消毒剤としてどこの薬局にも売っていて、殺菌力は200倍希釈でも十分。
ただ、人体への殺菌ではないので、私は5倍程度の希釈で使っています。

前車F31は
外気 -> ファン -> エアコンフィルター -> エバポレーター
という順番ったようで、エアコンフィルターを外せばエバポレーターにアクセスできました。
当然、エアコンフィルターは交換が前提なので、そこそこアクセスしやすかったのです。

ですが、G21は
外気 -> エアコンフィルター -> ファン -> エバポレーター
という順番になっていて、エバポレーターにアクセスするためには、ファンを外す必要があります。
ファンを外すとなると、一大事のように思いますが、F31よりも面倒ではあるものの、ファンを外すこと自体は、3本のネジなので大したことはありません。
それよりも、助手席足元吹き出し口のプラスチックダクトがとても邪魔をすることが、手順を複雑にします。

まずは、助手席の足元真上にあるパネルを、2本のフックを90度時計回り回して外します。
(いつもこれが摘まめず、ペンチを使ってます。)
そして、パネルの照明コネクタを外します。
(私はAVインターフェースの電源スイッチコネクタが付いているので、それも外します。)



そして、エアコンフィルターのカバーのネジ2本を外し、フィルターを外しておきます。
エアコンフィルターのカバーにはドレンホースが付いてますが、ドレンホースは外すことなく、その辺に放置しましょう。
そして、あとで面倒になる前兆、足元吹き出し口ダクトが、フックで固定されているので、そのまま強引に、ほぼ真下、できればほんのちょっとだけ運転席方向に引き抜きます。
この時、エアコンフィルター付近にあるフックは簡単に外れますが、ダクトの上の方が簡単に外れません。
このダクト接続部は、真下からちょっと車外向けに向かれているので、フックを外した後に、真下からちょっと車外向けに引っ張る必要があります。

写真は間違ってエアコンフィルターよりも先に吹き出しダクトを外した様子。
白いパッキンが見えるのがフィルターをカバー。
その右下に斜めに不自然にぶら下がっているのが、外した足元吹き出し口のダクト。
どこにも固定されていないのに、落ちてこない・・・。



続いて、シロッコファンを外します。
これは、プラスチックのハウジングごと外します。
まずは、丸いハウジングの中央にあるコネクタを外します。
そして、ハウジングの中央下、外側上、運転席寄り上の3つのネジを外します。
この中央下、外側上は見える位置にネジがあるので簡単です。
残りの運転席寄り上のネジは簡単に見えません。
先ほど外したエアコンフィルターカバーのドレンホースを固定ているフックがあります。
エアコンフィルターカバーを外した時に、この固定フックから外しておくと邪魔にならないのですが・・・。


このフックの裏に、運転席寄り上のネジというのがあるのです。
スマホのカメラを上に向けて「ここかな?」という位置でシャッターを押したのがこれ↓



電ドラが入らなかったので、ちょっと長めのラチェットで回して外しました。
シロッコファンのハウジングのネジ3つを外し、吹き出し口ダクトと一緒にまっすぐ真下に引き抜くと、シロッコファンが外れて、エバポレーターへの入り口がお目見えします。

シロッコファンが取れた場所を、助手席足元から、センタースピーカー方向に向けてシャッターを切るとこんな感じ。



このカタツムリの中央部の丸い穴の向こうにエアコンフィルターがあります。
そこから空気を取り込み、右下の四角い穴からエバポレーターに空気を送り込みます。
この四角い穴にファイバースコープカメラを入れてみました。



そうすると、挿入してすぐ5cmほどで、右手(ワイヤレス充電パッドの奥あたり)に、エバポレーターのヒダが見えてきました。



F31よりもエバポレーターにアクセスする前の工程は複雑ですが、アクセス距離は短いようです。

助手席足元をビニール袋で軽く養生し(しなくても良いかも?)、5倍希釈の逆性石鹼オスバンを園芸用噴霧器に入れ、噴霧器の先をダクトに突っ込んで噴射します。



使っている噴霧器は、工進(KOSHIN) 乾電池式 噴霧器 GT-2Dです。
ノズルの先を回すことで、直進的な噴射から、霧状の噴霧まで自在ですが、エバポレーターに厚みがあることを考慮すると、できるだけ直進的な噴射のほうが奥まで届きそうです。
(ファイバースコープの画像を見る限り、家庭用エアコンよりもフィンが細かくなさそうなので、奥まで液剤が入りそうです。)

液剤をたっぷり噴射したら、あとは逆の順で取り付けて乾燥させます。
が、この逆の順で取り付けるのが厄介。
吹き出しダクトを先に取り付けると、シロッコファンハウジングが入らない。
シロッコファンハウジングを先に取り付けると吹き出しダクトが入らない。
そして、シロッコファンハウジングは真下からまっすぐ真上に向かって入れないと入らない。
なので、吹き出しダクトを適当にどこかに引っ掛けた状態にしておき、シロッコファンハウジングを真下から垂直に真上に押し上げるときに、吹き出しダクトを一緒に押し込む。
とりあえず、吹き出しダクトは落ちてこない状態にして置き、ファンハウジングのねじ止めをします。
これ、うかうかすると重たいシロッコファンハウジングが落ちてきますから、ねじ止めする準備をしてからハウジングを真上に入れていかないとなりませんし、上に持ち上げるときになんだかぶらぶらしている吹き出しダクトも気にしなくてはなりません。
重たい知恵の輪に挑戦していたので、写真はありません・・・。

なんとか重たいシロッコファンハウジングの3つのねじ止めをすると、吹き出しダクトの固定なのですが、下のフックは見えるから簡単です。
上の吹き出し口接続部が至難の業。
真上というかちょっとセンターミラー方向に押し込む感じで試すと、カポッっとはまるポイントがあります。
これは真下から真上方向に覗いて確認してから合わせると良いでしょう。
本当にカポっと音がして、がっちり動かなくなります。

エアコンフィルターにわさびデェールをセットして戻し、2つのネジを占めて、助手席足元のパネルを戻せば完了です。
最後に寒い時期でもあったので、暖房モードにしながら乾燥させました。

施工直後と本日1週間後、両方ともスッカい臭いはなくなり、気分爽快です!

これ、また1年後にやるのかなぁ。あのダクト面倒だなぁ。
Posted at 2025/04/27 00:15:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一般 | クルマ
2025年04月21日 イイね!

XPROGでFRM3を修理その2

XPROGでFRM3を修理その2前回はXPROGと殻から取り出した基板むき出しのFRM3をはんだ付けするという作業まで行いました。
ほぼ蘊蓄でしたが。

ここからは、Windows7 32bit PC上でXPROGのソフトを使い、D-Flashの読み込み、EEPROM形式への変換、EEP-ROMの消去、EEP-ROMへの書き込みを実施していきます。

XPROG購入時についてくるXPROGソフトウェアをインストールしましょう。
(私はXPROGのファームウェアをアップデートしたので、そのファームウェアにあうソフトウェアをインストールしました。)
インストールは英語ですが、特に難しくはありません。
もし、ソフトウェアと一緒に.regという拡張子のファイルがある際は、それを右クリックして「結合」を実行しましょう。

あとは、Adobe Reader XIもインストールしておく必要があります。
というのも、
XPROGソフトウェアの起動時にReader XIのDLLを求められます。

続いて、XPROGのドライバをインストールします。
XOROGとPCをUSBケーブルで接続します。
(インストールとFRM3の読み書きにはXPROGに12V電源を接続する必要はありません。)
Windows7のデバイスマネージャーを開くと、XPROG-boxに!マークがついています。


そこを右クリックして「ドライバのインストール」をクリックすると、ドライバのインストール方法を聞かれますので、「コンピューターを参照してドライバソフトウェアを検索します」を選びます。



フォルダの検索画面が出ますから、XPROGソフトウェアを保存(ZIPやRARなら解凍しておく)してあるフォルダを指定します。
(サブフォルダーも検索するにチェックをしておくと良いです。)



ドライバが見つかると、「署名がない」という警告が出ます。
Windows10だとこれを無視するのが難しいですが、Windows7は「このドライバーをインストールします」で続行可能です。


ドライバのインストールが完了すると、デバイスの名称が「XPROG-box programmer」に変わります。


デバイスマネージャーに戻ると、「XPROG-box」が「XPROG-box programmer」に変わってることがわかります。
続いて、「USB Serial Port」も同じように右クリックしてドライバーのインストールを実行し、XPROGソフトウェアが保存してあるフォルダを指定します。
すると、「XPROG-box programmer (COMx)」(xには番号が入る)に変わります。


これでドライバーのインストールは完了です。

XPROGソフトウェアを起動します。
初回は利用規約等のPDFが表示されることでしょう。
(おそらくそのためにAdobe Reader XIのインストールが必要なのです。)

起動すると、次のような画面になります。
2つのドライバが正しくアタッチされていれば、COMポートの指定は自動的にされてるはずです。
(この画像の場合はCOM3)


まずは、FRM3のD-Flashの読み取りに適したデバイス指定をしてあげる必要があります。
「Device」ボタンを押します。


デバイスボタンを押すと、デバイス一覧が出ます。
上から順に、「MCU/MPU」ー「9S12XE-Secured」ー「9S12XEQ384 D-Flash Secured」を選択します。
(Securedじゃない方を選択しても大丈夫そうでした。)


元の画面に戻るので、新しいセッションを開くために「New」ボタンを押します。


すると、真っ黒なセッションウィンドウが出ます。
Readボタンを押して、FRM3からD-Fashの読み込みを開始します。


もし、次のような画面が出たら、読み取りパーティションサイズを指定してあげる必要があります。


サイズ指定画面のキャプチャを取り忘れましたが、デフォルトである、
EEPROM Size: 0kB
D-Flash Size: 32kB
を選択します。

読み取りが開始されます。
(間違ってP-Flashを読み取っているところをキャプチャしてしまいましたが、本来はType:D-Flashになっているはずです。)


読み取りが完了し、Verifyが成功すると、黒いセッションウィンドウにD-Flashのデータが表示されるので、Saveをクリックします。


D-flash形式であることがわかるようなファイル名にして保存します。
(この後変換するEEPROM形式も、拡張子が.binで、ファイル名でわかるようにしておかないと変換前後の区別がつかなくなります。)


D-Flashを保存したら、いったんXPROGソフトウェアは終了し、「https://tlvps.tomvanleeuwen.nl/frm/」のサイトにアクセスします。

このサイトで、D-Flash形式のファイルを、書き込みができるEEPROM形式に変換します。
サイト上の「ファイルの選択」で、先ほど読み取って保存したD-Flashの.binファイルを指定します。
「I accept the terms and understand that the D-flash image is stored on the server」に同意し、チェックを入れます。
(同意したくない場合は先に進めませんが、オフラインバージョンを使用してアップロードを回避できます。)
「Upload」ボタンを押すと、割とすぐにページが更新され、正しいD-Flashであれば、VINとVO(FA)、Production date、HW-NRなどが表示されます。
(XPROG5.5.5など、読み取りバグがあるバージョンだと、VINに明らかにおかしな記号が入ってきます。)
Download EEPROM imageをクリックして、EEPROM形式になったファイルを保存します。EEPROM形式であることがわかるような名称で保存します。

再びXPROGソフトウェアを起動します。
読み込み時と同じように、Deviceボタンから、デバイスを指定しますが、今回はD-Flash Securedではなく、「MCU/MPU」ー「9S12XE-Secured」ー「9S12XEQ384 EEE Secured」を選択します。

そして、Openボタンを押します。


EEPROM形式に変換した.binファイルを指定します。


ファイルを読み込んだら、黒いセッションウィンドウにデータが表示されます。
まず、Eraseボタンを押して、書き込み前にEEP-ROM内を消去します。


消去を確認されるので、躊躇なくYesを押します。


キャプチャし忘れましたが、プログレスバーがSTEP4くらいまで進むと、「Number of Sectors for EEPROM partition」と聞かれます。
16と入力してOKを押します。

消去が終了すると、セッションウィンドウに戻ります。
続いてWriteボタンを押して、セッションウィンドウのEEPROM形式のファイルを書き込みます。


「Write file to Device?」と聞かれる場合はYesを押して続行します。
十数秒で書き込みが終了します。
念のため、「Verify」を押して、書き込みデータが正しいか確認しましょう。
これもキャプチャし忘れました。

そして、この「Erase」→「Write」→「Verify」を3回繰り返します。
これは、電荷の保持力が弱くなったEEP-ROMを、消去に強い電力をかけることで、復活させようという考えです。
(EEP-ROMは、SSDと同じ挙動のため、一緒で何度も消去すると寿命を迎えますが、その寿命は数千回以上もありますので、消去寿命よりも、電荷保持力を優先しましょう)

ちなみに、ここでD-Flashを読み取っても0x00と、何も読み取れないそうですが、デフォルトの挙動で問題ないそうです。

ここまでできたら、XPROGもWindows7も終了し、FRM3の基板からはんだを除去、ケースに収めて車両にインストールできます。

と、言いつつ、私が修理したFRM3はまだ車両にインストールできていませんので、これが成功したのか失敗したのかはわからず・・・。

(失敗したら、生きているFRM3からデータを抽出し、ふたたび中古のFRM3に書き込みを試みてみます。)
Posted at 2025/04/22 00:35:33 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一般 | クルマ
2025年04月20日 イイね!

ようやくXPROGでFRM3を修理

ようやくXPROGでFRM3を修理いままで、Windows7 32bitをセットアップしたり、
USBASPなるものをアップデートしたり、
XPROGのファームウェアをアップデートしたり、
古いAcrobat XIをインストールしたりと、
なんだかわけがわからないことをやってまいりましたが、すべてはこのための回り道でした。

(渡辺真知子の歌にありましたね、と、言いたかったのですが、あれば「迷い道」でした。)

いつも世話になっている元整備士である弟の嫁さんが、MINI R56に乗っているのですが、NeoTuneのショックを入れ替えるために実家に帰った際、余ったPC(前回登場したWindows7をインストールしたPC。いつもはWindows10が入ってる)にISTAを入れて、そのまま弟に渡し、デモがてらフォルトメモリーの表示と消去をしたのですが、「左サイドマーカー異常」が消えなかったのです。

「そもそも左サイドマーカーなんてないんですけど。」
一応左ウィンカーやハザードを確認してみても異常はありません。

これ、ネットで調べると、MINI R5xやBMW Exx世代の、ライト周りやパワーウィンドウスイッチ周りを司る、FRM(フットウェルモジュール、F世代のFEM-BODYやG世代のBDC-BODY相当)の経年劣化のようで、放置するとモジュール自体がお亡くなりになって、パワーウィンドウもウィンカーも効かず、ライトが付きっぱなしの状況になります。

原因は、FRMのEEP-ROMの経年劣化。
しかし、FRM3のEEP-ROMは、上書きしてあげると復活します。(FRMとFRM2は上書き復活できないそうです)
EEP-ROM自体、記録する前にいったん該当ブロックの全消去が必要で、その時に通常より強めの電圧で消します。そのあと書き込むことで、保持される電荷が復活する、という仕組みなんでしょう。

おそらく今は、左サイドマーカーの設定が保存されているEEP-ROMの領域が、読み込み不良により、「左サイドマーカー不良」が出ているものと思われます。

クルマのモジュールは、P-Flashという領域と、D-Flashという領域に分かれます。
PはプログラムのP。OSと同じように、そのモジュールが動作するプログラムが格納されています。
一方のDはデータのD。そのモジュールの設定情報が格納されています。つまり、コーディングはこのD-Flashの一部を書き換えているんですね。
FRM3はこのD-Flashの電荷が弱くなり、読みだせなくなる現象が発生しやすいようです。

ちなみに、FRM3は電力をあまり食わないモジュールのようでして、システムオフでも起動しっぱなしになっていて、バッテリーを外した作業や、フォルトメモリーの消去による再起動など、入力電力がなくなったとき、それまでメインメモリにあった設定値が消え、電源復帰した際のエンジン始動で、FRM3は初期化されて起動し、設定値をEEP-ROMから読みに行くそうです。
なので、バッテリーを再接続したとき、とか、フォルトメモリーを消したときとかに、起動しようとするもの、電荷が少なくなったEEP-ROMから設定値を読み込めず、FRM3がお亡くなりなりやすいようです。

そこで、XPROGでD-Flashを読み取り、EEP-ROMを消去し、PCに保存したD-Fashを、EEPROM形式というフォーマットで書き込むことで、復活させます。

と、は、い、え。

今は何とか生きているモジュールにEEP-ROMを上書きするのは、気乗りしません。。
そこで、メルカリで同一部品番号のFRM3を入手し、そいつのD-Flashを書き込みしてみます。

入手したFRM3です。


同一の部品番号を入手。


このFRM3をMINI R56に取り付け、WINKFPでVINを書き込み、NCS ExpertでVO(FA)を書き込み、コーディングを初期化してみたところ、運転席側のパワーウィンドウが上まで上がらないという不具合が・・・。
まさに壊れかけのFRM3でした。

部品実装面です。
ここ20年くらい、洗濯機や食洗機、ボイラーをはじめ、水回りや屋外などに設置するような電子機器の基板を、湿気や水分から守るために樹脂で埋める対策がされていますが、世界のどこで使われるかわからない世界戦略車の室内電子基盤も、最低限のコーティングで湿気対策をしているようです。



が、裏は基板むき出し。
ま、おかげで作業しやすいのですが。


ケーブルをはんだ付けするポイントはこの4つ。
少なくてありがたい。
けど、このランドははんだが乗りにくいので注意。
私は作業中にGNDが浮いて、D-Flash読み込みできず、はんだをやり直すハメに。


一方のXPROGですが、本体にBDM HC12 (HCS12)というアダプタを載せて使います。


このBDMアダプタに書いてあるピンアサインの通り接続します。
ただ、なぜか5VのVCCはVdd(5V)って書いてありますね。
あと、本当かどうかわかりませんが、B0のGND(上の写真だと右下)は使うなと書いてあるサイトもありました。

FRM3とXPRGを接続するとこうなりました。


さて、接続がすんだところで、次回はWindows7 32bitのXPROGで実際にD-Flashを読みだして、EEPROM形式に変換し、EEP-ROMを消去&書き込みをしてみます。
Posted at 2025/04/21 22:48:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | 一般 | クルマ

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