
とにかく景気動向が不透明というか、嵐の予感です。
国内のデフレは確実に進行中で、いろいろな商品の末端価格は低下を続けています。
一時期、原料の値上がりで値上げを敢行していた食品をはじめ、いろいろな分野の商品が、値上げ前の価格か、それ以下になってきました。
原料の値下がりで、製造メーカーの余力がある分なら値下げも経営上は許容できますが、このところの値下げはその度を越しているので、日本の製造業はこれが長期にわたり繰り返されると、多くが破綻します。破綻を防止するために、製造自体を人件費が安い国へ移管するという手段は、大手~中堅がどんどん取ってきて、そのために日本のGDPの多くを占める製造業が疲弊しましたが、それに追い討ちをかける大変な危機的状態に突入しそうです。
特に、ドバイショックによる急激な円高は、まだ進行する懸念もあり、予断を許しません。
政府の政策が迅速かつ適正に内需の活性化と生産の国内化を行えない限り、日本の未来は真っ暗です。子供にお金ばら撒いている時じゃありません。親が失業しますよ。お母ちゃんから9億円もお小遣いをもらっているような首相では、経済危機や貧困なんて物語の中の話でちっとも身に沁みないので、G20のみんながそろってやると言うならやるし、それまで待ちましょうよなんてのんきなことをノタマワッテいますね。
消費者が、品質や安心よりも低価格のみを優先するようになると、品物の価格体系が変わり、人件費や家賃の高い日本で作ったのではコストが合わなくなります。
↓
各メーカーは海外生産にシフトするか、海外メーカー(主に中国など)から買い入れます
↓
中小企業は倒産し、国内の労働力が余ります。
↓
収入が激減し、貧困国家となり低価格の物しか買えなくなります
↓
国内製造業は超低賃金で日本人を雇用し、国内生産を行います
↓
中国や東南アジアの低所得者並みの所得者が日本にあふれます
こういった、デフレスパイラルの最悪シナリオすら陥る可能性を含んでいるのが、低価格化の流れです。
聞いた話ですが、ある小売業者が、いきなり2ヵ月後から3~4割納品価格を下げろとメーカーへ通告してきたと言う事例があります。製造に携わっている方ならお分かりと思いますが、当然ながら同じ商品で2ヵ月後から4割引でと言われても、対応できるわけがありませんね。逆ザヤによる損失回避のために、最終的には取引をやめるということになるのでしょう。
小売店側も、相当売り上げが低迷しているのでしょう。仕入れ価格を下げて、低下した売り上げの中でも同じだけの利益を稼ぎだそうという短絡的要請です。
これに似た要請は、アパレルをはじめ各業界で出ていると思います。上記の図式を早め、遅かれ早かれその小売業者も存続の危機となるのは明白ですね。
ブログ一覧 |
政治経済 | 日記
Posted at
2009/11/28 19:02:49