カルロス・ゴーン氏が1ドル100円が正常と述べています
私もせめてこのくらいに戻って欲しいと切望しています。
中小企業の大部分を占めている製造業が、海外へどんどん出て行くか、さもなくば廃業するか、あるいは倒産するかという状況がどんどん加速されています。自動車関連産業は、今まで国内に自動車自体の組立工場がほとんどであったために、まだなんとか耐えて来ていましたが、それすら自動車組み立て工場が海外移転すると同時に移転するか廃業するかという事になります。
一般に、部品メーカー自体は結構な大手なので、資金力もあり海外へ一緒に出てゆけますし、ほとんどはすでに移転完了済みですが、問題は国内の工場を存続させるかどうかというところにあります。国内の部品メーカー下には、下請けが3段階あるいはもっと下まで伸びていて、その下の方ほど単純な切削加工のみの工場だったり、射出成型屋さんだったりしているわけで、そう簡単に移転できるような規模の会社ではありません。
こういったところが日本の隅まであるわけで、それらがことごとくダメージを受けるわけですね。
私のところは小さいながらもとある業種の機器のメーカーですので、さまざまな部品類を国内で出来るだけ調達しています。しかしながらここ最近加速的に調達上で様々な困難が降り注いできました。
まず、私の所の製品は、さほど製品寿命が短くないので、一モデルの製造が大変長期に渡ります。つまり、一回開発したら10年も20年も売り続けているのです。ところが、最近の製品はものすごく製品寿命が短いため、調達部品もどんどん変わって行きます。我々のように、10年も前の部品を1年一回程度の購買で調達しようとしても、ある日突然もう作っていませんと言われる事が、ここ数年ほんとに多いのです。
部品などがディスコンになると代替を探すのですが、それがやはりなかなか見つかりません。
運よく見つかっても、コストが大抵は大幅に上がります。異常な円高では、こんな事をしていては全く利益どころではありません。
こんな調子で、少量多品種、特に特殊な分野で何とか国内生産をとがんばっても、日本の産業構造がそれを許さなくなってきていると言う事がひしひしと感じられます。
大企業こそすべての小泉改革で実感できない繁栄によって、その反動で民主党政権となって大迷走がはじまり、リーマンショック以降製造業が海外へどっと移転し、震災と異常円高が追い討ちになってもはや背水の陣というのが今の日本かと。
Posted at 2011/09/20 21:42:58 | |
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政治経済 | 日記