
ここから先の内容には私見が含まれています。
私見=私的見解=“僕の思い込み”っていうやつですwww
間違っているかもしれませんし,当たっているかもしれません。
その辺はご理解のうえ,各自でよくよく考えて結論を出してみてください。
前回のブログで,
CのケースはABSの正常な反応と書きましたが,ここで2点ほど補足をさせていただきます。
一つは,この反応が本当に正常な反応であったとしても,それでいいということではありません。
効いて欲しくないところで効いて欲しくない効き方でABSが効いているということであれば,それは問題です。
ではなぜそういう事態に陥ったのか,そうならないためにはどうしなければいけないかを考えなければなりません。
そもそも,ABSは全く同じものを使用していたとしても,車種が違えばその効き方は違います。
例えば,Z33のABSを取り外してZ34につけたら間違いなく予想外の効き方をします。
それは,ABSは各車種に合わせて綿密にセッティングがされているからです。
そのセッティングは,市販車ベースです。
ここが一つのポイントです。
ノーマルの状態に合わせてセッティングが行われたABSは,足回りに様々なチューニングが施された状態の車両では思いがけない場面で思いがけない動作をしてしまいます。
だって,セッティングがあってないんだから。
これはESCにも当てはまります。
ただし,学習機能があれば話は変わってきます。
例えば,タイヤサイズを変更した場合,タイヤ外径がノーマルから大きく変わった場合,特に,前後の外径の比がノーマルと著しくずれた場合には車輪の回転速度の前後比が変わりますから,ある条件下ではABSは前輪,あるいは後輪がスリップしていると判断することもあるかもしれません。
また,LSDが組み込まれた場合,駆動輪の外輪と内輪の回転差がノーマルの状態とは変わってきますから,これもABSのセンサーには影響するでしょう。
ファイナルを変えた場合は,エンジン回転数とシフトポジションから予想される駆動輪の回転速度と,あらかじめセッティングされている速度との間に差が生じ,これは結果的に非駆動輪との間での回転数の差という形になり,これもABSの動作に何らかの影響を与えるでしょう。
前後のタイヤのグリップ力の差も影響する可能性はあります。
ブレーキパッドの種類,ブレーキローター径なども影響するでしょうが,タイヤサイズの変更ほどではないと思われます(これは車輪の回転速度の変化という形で検出できるため)が,これも前後で差がある場合やバランスが悪い場合には影響してくるでしょう。
実際にどのくらい影響してくるのか,誤作動の原因になるのかどうか,それは,メーカーがどのくらいのマージンを持ってABSのセッティングを行なっているのかによります。
ただ,前述したように学習機能が備わっていれば,しばらく直線を走行すれば前後輪の回転数の差がどのくらいあるかなんて簡単に学習できます。
ブレーキの効きだって,何回かいろんな状況でブレーキングをすればある程度学習できるでしょう。
僕が当初から「ABSには学習機能はないんですかね?」と気にしていたのはこのためです。
で,話を戻しますと,問題がどこにあるのか?と考えた時に,ABS自体のエラーではなく,ABSの仕様を逸脱した仕様にしたことに問題があるのではないかということになります。
全てはバランスの上に成り立っているのだということです。
バランスを崩すチューニングをしてしまえば,そのツケは必ずどこかに現れます。
そして,ABSのセッティングを変更できないのであれば,さらにはABSがカットできないのであれば,足回りのチューニングはABSに合わせてバランス取りしていくしかないということです。
もう一つは,ABSは4輪同時に作動するのか,独立して作動するのか,書籍によって記述がまちまちであるという問題です。
つまり,4輪のうちいずれかがロックした場合,その車輪だけロックを解除する(減圧バルブを開く)のだと思っていたのですが,書籍によっては4輪同時に減圧バルブを開き,保持バルブを閉じるように書いているものがありました。
4輪同時に作動するのであれば
CのケースはABSとしては全く正常な反応です。
4輪が完全に独立して作動するのであれば,
Cのケースにおいて僕の仮説は間違っているかもしれませんが・・・
その件について
コチラに記載しましたのでご覧になってください。
どうやら,同じ書籍でも二つの記載があるようです。
ABSが効いた瞬間に4輪とも減圧バルブが開くのであれば,この時ペダルからの圧を伝えるバルブは閉じられます。
つまり,ロックした瞬間以上にブレーキ圧は上がらないし,上げようと思っても上げられない。
ブレーキを踏んでもそれ以上踏み込めない。
ブレーキは石になるということです。
ABSはロックしそうな車輪に独立して働くのであれば,1輪だけのロックなのにペダルが石になるということは,ロックしていない車輪の保持バルブも閉じられてブレーキ踏力が遮断されているということなので,それは誤動作と考えなければいけません。
Posted at 2009/08/27 14:45:02 | |
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