MAZDAのラージ商品群第一弾となる「CX-60」。
近所のDで実車を見かけたので、試乗してきました。
グレードは「XD-HYBRID Premium Modern」 5,472,500円
3.3L直列6気筒ディーゼルターボ+モーター(マイルドハイブリッド)
最高出力:254ps/3750rpm
最大トルク:550Nm/1500~2400rpm
まずはこのエンジンを搭載したグレードを9/15に発売し、その他のエンジンは追ってリリースされるとのこと。
CX-60は、ダウンサイジングの時代に、3.3L直6エンジンを縦置き、FRレイアウトを新開発という、前時代的とも意欲的とも取れるブランニューモデル。
このような構成のミドルサイズSUVを持つブランドはいくつかありますが、その中でCX-60のXD-HYBRIDは、ボディサイズや駆動方式、エンジンの構成がBMW X3 M40dと近く、MAZDAがそれなりに意識しているものと思われます。
〔ボディサイズ〕
CX-60:全長4,740×全幅1,890×全高1,685mm
X3:全長4,725×全幅1,895×全高1,675mm
〔駆動方式〕
CX-60、X3:エンジン縦置き、FRベースの4WD
〔エンジン〕
CX-60:3.3L直列6気筒ディーゼルターボ+モーター(マイルドハイブリッド)
X3 M40d:3L直列6気筒ディーゼルターボ+モーター(マイルドハイブリッド)
FRらしいプロポーションを手に入れたCX-60はなかなかの存在感。

ボディカラーは特別塗装色のマシングレープレミアムメタリック。
シックな雰囲気でなかなかイイ色です。
タイヤサイズは前後とも235/50R20。銘柄はBSアレンザ。
20インチはマツダ初らしい。
サイドエンブレムには直6のバッジ。

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ほとんどカバーされたエンジンルーム。
大きい蓋をしただけにも見えます。
このグレードの場合、内装はこのホワイトのみ。
シンプルでわかりやすいですが、もう少し選択肢があってもいいような気がします。
様々な素材を組み合わせたインテリア。
色味を揃えることでそつなくまとめています。
ただ、金属部分は50年代のアメ車風にも見えますね。
プレーンな形状のシート。
乗り降りしやすい分、ホールドが甘い印象。
凝った意匠のダッシュボードですが、水平基調で落ち着いた雰囲気。
ステアリングがツートンだとさらに良いと思うんですが。
ちょうど良いサイズと太さのステアリング。
スイッチは左側にサウンド系、右側にADAS系。
デフォルトのメーター表示。
フル液晶ですが、ナビは表示できないようです。
ADASをセットすると表示が変わります。
ステアリングのチルト・テレスコは電動。
これは調整しやすくて良いですね。
アクセルペダルはオルガン式。
ブレーキの効きはマツダ流のリニアなフィーリング。
踏んだ分だけ効きます。
センターコンソール。
木目やファブリック素材の組み合わせで和のテイスト、質感は高いです。
バックモニターはタイヤが見える位置からの映像表現をしており、解像度や画面サイズも相まって、とても見やすい。
こちらもわかりやすくて見やすい、空調系の操作パネル。
新開発のトルコンレス 8速AT。
シフトはカッチリしていますが、操作は慣れが必要かも。
右上が走行モードの切り替えスイッチ。
走行モードは、ノーマル、スポーツ、オフロード。
モード変更による電制サス変更やサウンドエフェクトはありません。

十分な居住スペースがあるリアシート。
リアコンソール。
3ゾーンエアコンではありませんが、シートヒーターが付いています。
トランク容量は570L。
高さもあるので、積載量は期待できます。
トランクボード下には、トノカバーを収納可能。
Premiumグレードにはパノラマルーフが標準装備。
いざ、試乗へ。
やはり気になっている方が多く、かなりの反響があったようで、営業マンもその対応で大変そうでした。
ということで、一般道を短時間しか試乗できていません。
CX-60の最小回転半径が5.4mということで、サイズの割には小回りが利きます。
そのせいかボディサイズの割に運転しやすく感じます。
試乗コースを走り始めて感じたのは直6ディーゼル3.3Lの重厚感です。
踏めばトルクフルに加速するのですが、インパクトのある速さではないです。
それでも、エンジンの存在感、FRベースであることを意識させてくれるドライブフィールですので、国産で拘りのあるSUVとしてニーズに応えられると思います。
ADASのカメラは単眼。
X3オーナーとして、M40dと比較した場合、気になる点は以下になります。
①スポーティな仕様ではない(たぶんここが大きく違うポイント)。
②それゆえにレスポンスは普通。
③低速時にディーゼルだと感じるエンジン音と振動がある。
④アイドリングストップから始動する時の挙動(振動)が大きい。
⑤同じ直6とはいえ、やはりBMW伝統のシルキー6との差は歴然(ここも大きい)。
ということで、似たようなディメンション、エンジン構成ではありますが、クルマの方向性がそれなりに違うため、当然ドライブフィールも異なります。特に加速時の印象はだいぶ違いますね。
BMW直6は肌理が細かいエンジンフィールであることをあらためて感じました。
一方、そもそもクルマの方向性が違うと思われるので、上記のような差が生じるのも当然であり、MAZDAイムズとして追及しているのは別なものでしょう。
また、カーボンニュートラルな時代のクルマとして燃費性能を求められますが、WLTCモード燃費21km/Lと、排気量から考えると驚きの数値だと思います。
この辺りからもこのクルマの性格が垣間見える気がします。
とはいえ、CX-60のホントの良さは、もう少し長く乗らないとわからないですね。
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Posted at
2022/09/05 00:23:56