で全く新しいC-HR用のテールライト(以下テール)について紹介してきました。それに伴い、前回メーカーが推奨していると思われる配線方法を以下のように2回に渡って紹介しました。
ただし、この推奨ルートについてはテールゲート接続部のゴム製ブーツの中を配線を通すのがとても難しそうだと記載しました。したがって、その困難を少しでも回避しつつ配線する方法を考えました。それが今回紹介する(2) FAN流配線方法です。
解説に先立ってこのような作業に関する内容については同様の作業を行う場合すべて自己責任でお願いします。
さて、配線に必要な事項を再度確認しましょう。
これは内側テールライトに必要な配線です。まず左の4本配線(黄・赤・緑・黒)の配線を前回は外側テールライトから取り回してきて接続しました。また右側の2本配線(赤・黒)はバックライト用のものです。計6本の配線を接続する必要がありました。
4本配線の内訳ですが黄色(ウインカー信号)・赤(ブレーキ)・緑(スモール/ポジション)・黒(アース)でした。また右側の2本配線は赤(バックライト)・黒(アース)でした。
さて、こちらはLEDテールランプ車の内側テールの電源カプラーの配線内訳です。
写真を見てわかるように内側テールにはスモール/ポジション・バック信号・アースがすでに配線されているんですよね。
またテールゲート内からはカプラー以外にハイマウントストップランプへの配線からブレーキ信号線も取得できますよね。
したがって、これらの配線を利用する事により、必要な電源・配線のほとんどがテールゲート内から取得することができ、外側テールからわざわざ配線を取り回さなくても良いという事になります。ただし、テールゲート内にはウインカー信号は来ていません。したがってウインカー信号(左右)だけテールゲート内へゴム製ブーツを通して配線すれば良いという事になります。
メーカー推奨の配線方法では中太線の4本配線を右用・左用で計8本ゴム製ブーツを通さなければなりませんでした。しかしFAN流配線方法では左右のウインカー線2本だけです。そしてウインカーがLEDで消費電力も多くなさそうなので、この配線は細線(0.2sq)でも大丈夫そうです。細線2本をゴム製ブーツを通す事はそれほど難しくありません。なので、この方法が実際配線作業が無理なく可能で、広くみなさんにおすすめする方法となります。
基本計画がわかれば、あとはみなさんのこれまで培った方法でそれぞれを配線していただければ良いです。純正配線からそれぞれエレクトロタップで配線を分岐してギボシ接続としても良いですし、汎用カプラーで接続しても良いと思います。私の場合はエレクトタップで純正配線に接続するのを極力避けたかったので純正カプラーと同等のカプラーを用いて、カプラーオンで配線接続する事にしました。
内側テールへの接続に用いたカプラーです。 テール側なのでオスカプラー&端子を用意しました。
これを用いる事により下の写真のような純正メスカプラーに適合させる事ができます。
配線加工の実際です。内側テールから出る配線が短いので、少し伸ばす事にしました。まず、2本配線(赤:バックランプ・黒:アース)の配線ですが、接続部のカプラーが適合しないので切断して汎用カプラー(2極)を使って配線を延長します(注:ここは難しければギボシでも構いません)。
汎用カプラーの端子(オス)を配線に取り付けました。その後、この部分は汎用オスカプラー(2極)に挿入しました。
そして写真左側のように赤黒線(0.5sq)を用いてカプラーを介して少しだけ延長しました。また右側の4本配線も、付属の長い延長ケーブルをカプラー接続した上ですこし先で切断し利用する事にしました(写真ではすでに端子等が取り付けられています)。後述しますが、この部分で純正カプラーに合うようにカプラーを自作し配線加工を行うためです。
上の写真で右側の4本配線のうち緑(スモール/ポジション)、黒(アース)は純正カプラーに端子を挿して電源を取ろうと思いますので、先端に上記090型のオス端子を取り付けました。 赤(ブレーキ線)は純正カプラーに信号が来ていませんのでハイマウントストップランプから信号を取れるように汎用カプラー(オス)を取り付けています。黄色(ウインカー)は外側から配線を取り回さなければなりません(写真では純正カプラー用端子を付けていますが間違いです、後で汎用カプラー用オス端子に作り直しています)。
これまで説明したように(下の写真)、赤(バック信号)・緑(スモール/ポジション)・黒2本(アース)の3系統(4本)が純正カプラーから取得できることになります。
そして残りの2本(黄:ウインカー、赤:ブレーキ)については別途信号を取得する事になります。
純正カプラーへの配線ですが、まず黒(アース)が2本あるので、半田付けして1本にまとめました。うち一方の先端にはカプラーに挿入できるようにオス端子を装着しています。
もう1本のアース線を途中に合流させます。
途中で被覆をむいて一方のアース線を巻き付けます。
私は写真のようにハンダ付けしましたが、エレクトロタップで接続でも構いません。
ハンダ付けの部分はしっかり絶縁しましょう。これでアースの部分が1本になりました。
LEDテール車の内側テール用の純正カプラー(電源側:メス)です。本来は灰色のカプラーですが、私の場合、全灯化キットが入っていますのでこのようなクリーム色のカプラーになっています。
それに対して今回用意したオスカプラーがちゃんと入るか事前にチェックし、問題なくカプラーが合う事を確認しました。
純正カプラーの配線の並びは事前にチェックして下の写真のようになっていました。これに合わせてテール側のカプラに端子を挿入します。
上の写真とにらめっこしながらそれぞれの端子を挿入しました。写真のようにカプラーの下側にはリテーナ(ストッパー)があり、それを解除(マイナスドライバーで持ち上げる)しないと端子が入りません。端子が入ると「カチッ」という音がします。挿入後はリテーナを再び押し込むと端子がロックされて抜けなくなります(注:リテーナの存在をお見せするためにカプラーの底を見せるように写真を撮っています。実際は180度回転させたようなイメージになりますので注意して下さい)。
このようにして内側テール用の6本の配線のうち4本を用いて、純正カプラーを利用する形でカプラーオンの端子を作りました。
あとは2本の配線が残るのみです。黄色のウインカー線と赤のブレーキ線を接続するのみですね。
赤のブレーキ信号はリアゲート内のハイマウントストップランプの配線から取得します。青の線がブレーキ信号線になります。
ここからエレクトロタップで赤色配線(細線)を分岐しました。
それを純正配線に沿わせて、内側テールライト部へと導き、事前に作成していた汎用カプラー(テール側はオス、ブレーキ信号側はメス)を用いて接続しました。
最後に残るはウインカー線です。前述のようにウインカー信号はC-HRのテールゲートに来ていません。したがってウインカー線だけはテールゲート外から引き込まなければなりません。簡単なのは外側テールライトに来ているウインカー線から分岐する方法です。
そうして取り回したウインカー線を内側テール部でカプラー接続しました。
これはメタルクラッド抵抗で電力が過剰に消費されたためエラーとなったと思われます。ハロゲンテールライト車用に設置されたこのメタルクラッド抵抗を解除しなければLEDテールライト車で動作しませんのでLEDテールライト車で取り付けをお考えの方は注意して下さい。
抵抗の解除の方法は抵抗用の配線(黄色と黒)を切断(切りっぱなし)にして、切断した配線をそれぞれテープなどで丁寧に絶縁処理をして下さい。これでLEDテールライト車でも正常に動作します。
切断した配線は確実に絶縁して下さい。切断したままで電気は流れるの(?)と思われるかもしれませんが、このメタルクラッド抵抗は本来の配線(本線)に対して直接に接続されているのではなく、並列に接続されているので「切りっぱなし」で良いのです。
このようにして私の場合はウインカー線だけゴム製ブーツを通すという最小限のゴム製ブーツ渡りだけでこの新しいテールライトの配線を完結する事ができました。
このようにして無事DK Motionから新発売された新しいテールライトを動作させる事ができました。配線の一つの方法として参考にして下さい。
C-HR FANの過去の投稿リストはこちらです。
C-HR FANの投稿リスト8 (2019-04-18~)