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記念すべき60台目、かつ僕史上最高のオーバードライブペダル、BOB BURT OVERDRIVE(以下BBOD)です。殿堂入りです。
ビルダーはボブ・バート氏で、自身の名を冠したペダルです。いわゆるブティック系で、日本では小樽市の光栄堂楽器さんかTC楽器さんでしか取り扱っていないようです(2025/11現在)。

ちょっと脱線します。
光栄堂楽器さんは、小樽の楽器屋さんで高校生の時からギター関係の買い物をさせていただいてます。レスポール2本・ES335は光栄堂さんから購入しました。

今回のBBODは、光栄堂楽器の社長さんがその音に惚れ込み個人輸入の形で仕入れていらっしゃいます。
僕のギターサウンドに関しては、光栄堂さんの影響が非常に大きくBBODも以前から気になっていました。

このペダルの魅力なんですが、
「音が厚いのに分離感がある」
これまで所有してきたどのエフェクターよりも音の厚み・立体感があります。真空管内蔵のA3GP(プリアンプ)と同等の厚みを出せている気がします。
ていうかね、音の重心が低いんです。DSL5C(アンプ)と比べても遜色ない。
加えて、何かしらの空間系が混ざっているんじゃないかと思わせる残響音があります。確証はないのですが、おそらくは箱鳴り感を再現しているのだと思います。それなのに分離感が凄まじい。ギターの先生にも試していただいたのですが、「分離感すごいっすね」とびっくりされてました、

「粘る」
これまでのどのエフェクターよりも音が粘ります。
なんなら、DSL5Cよりも粘りますw

「音が生々しい」
伝わるかわからないんですが、1950〜70年代とかのライブ映像の音を感じます。
イメージとしてはPA技術が発達する以前のライブの音。
これはまぁ、単純に僕好みの古い音を出してくれているだけなんだと思いますがw

上記により、歪みモノとしてむっちゃ僕のツボにハマったエフェクターです。

ブースターとして使用すると、太さと厚みを加えてくれますが単体使用時に比べて音の厚みは若干削がれます。SD-1やTS9って音の重心が高くなる傾向があるのですが、それらに比べて音の重心が低いです。

また、BBODの前段にブースターとして手持ちのエフェクターを繋いでみましたが、BBODの良さを薄めてしまうと感じました。
唯一ソウルフードのみ、BBODを活かしてくれた印象です。


音の趣向はギタリストの数だけあるので、万人に好かれるかは不明ですが

・和音の分離感を求める人
・古い音が好きな人
・粘る音が好きな人

には突き刺さるエフェクターだと思います。


最後になりましたが、注意点を・・・

・ディストーションまでは歪まない
あくまでもオーバードライブの範疇だと思います。
・音のキャラが暗め
音の重心が低いということにも関係しているかとは思いますがやや暗い印象。とはいえ、TONE調節でなんとでもなる範囲かと思います。

ひとまずペダル沼に一区切り着いた感じです。市場にはそれほど出回っていないですけど、機会があったらぜひ音を出してみてください。僕は大好きですw

2012年発売。

令和の現在、エフェクターのレビューするなら避けては通れないペダルです。
曰く、Fenderのマジック6を再現
曰く、トランスペアレント系
曰く、音に色気がある・・・

正直、youtubeで聴く限りではそこまで気になる存在ではなかったのですが、やはり自分の環境で試してみないとね。

感想ですが、「音に色気がある」これが一番説得力がある気がします。
具体的には、アタックの瞬間は歪んでいるけどアタックの直後から歪みの減衰が始まり、サスティーンの最後にはクリーンに近くなるみたいな。音の減衰がイイ感じなのです。余韻に浸れるというか、侘び寂び感がマシマシというか・・・こういう印象は他のペダルではちょっと記憶にないです。

因みに、ゲインは最大でもTS程度でハイゲインは望めないです。また、ハムよりもシングルの方がこのペダルとは相性が良いと思います。