
カプラが固くてどう頑張っても抜けず配線をチョッキンして取り外し。
このままではどうしようもないのでコジコジして最初に外れたのが、

リレーのカバー。。。
どんだけ固いねんって感じです。

コジコジ、コジコジがんばってやっとバラバラになりました。

あまりに固いのでどこかにロックでもあるのかと思ったのですが、メス端子のポッチ(左の赤丸)がオス端子の穴(右の赤丸)にはまってるだけでした。これが3本あるだけなんですが、固いのなんのって。。。

リレーだけになりましたので試しに12V/0.5A/6WのLEDテープを繋いでみたら、リレーがビ――――――!って、超ハイフラ、あまりに速くて点滅じゃなく点灯に見えます。
前後のウインカー球が両方切れて8Wのサイドウィンカーだけになるとこうなるんですね。
ICが1つと抵抗とコンデンサーがいくつか付いた基板が付いていますので、回路図を起こしてから考えようと外してみると、

ICの左下にNDのマークがあります。
デンソーのカスタムICですね。
データーシートが入手できません。

なんとかなるかなと回路図を起こしてみましたが、この回路だとICの6Pと7Pに繋がっている103のコンデンサーが意味を成しません。
なんか間違えたかな?と確認してみると、

リレーに付いているこの線。
プライヤーで挟んだらキズが付いちゃいましたって感じですが、これたぶん電流検出用のシャント抵抗です。

回路図を書き直し。
これで合っていると思います。
シャント抵抗の値が知りたいところなんですが、テスターで測れるようなものでもないですし、、、どうするか。

基板を元通りにリレーに取り付けて21Wのバルブを付けて電源ON。
21Wだと普通にハイフラです。
オモチャスコープでシャント抵抗に掛かる電圧を測定。
周波数3Hzぐらいですので、180回/分ぐらいの点滅になっています。
デューティー比は35%、電圧は0.05Vですね。
使用した21Wのバルブは実測で電流1.5Aぐらいでしたので、シャント抵抗は30ミリオーム(0.03オーム)ぐらいになります。
こんな低い抵抗値、普通のテスターでは測れません。

21Wのバルブをもう1つ追加して、42Wにして測定してみました。
42Wだとハイフラにならずに普通に点滅です。
周波数1.47Hzですので、88回/分ですから基準の範囲内です。
デューティー比は50%ですね。電圧は0.08Vですが、追加した21Wバルブは電流1.2Aぐらいでしたので少し低く出ています。
0.05Vでハイフラ、0.08Vで普通に点滅って結構シビア。
ここは最低値で0.1Vを確保するようにすればハイフラの心配はないですね。
それじゃぁとシャント抵抗とICの7Pを切り離して、ICの7Pに電源電圧-0.1Vを入れてみましたが、ダメでした。
リレーのカチカチに合わせて電圧の変化が無いとダメみたいです。

シャント抵抗はリレーに溶着?圧着?されていて取り外せないので、基板と手持ちのリレーを使ってこんなものを製作。
シャント抵抗の部分にワニ口クリップを付けて、奥に散らかってるセメント抵抗をいろいろ付け替えて実験。
ドナーは12V/0.5A/6WのLEDテープ。
抵抗値0.1オームだと0.05Vで予想通りハイフラ。
0.2オームだと0.1Vで正常点滅。
いろいろ抵抗値を変えながら3Vまで試しましたが、すべて正常点滅。
結構守備範囲広いです。
0.1V以上あれば3VでもOKなんですが、シャント抵抗で3Vも電圧降下したらランプは暗くなるし抵抗は発熱するしで話になりません。
流れる電流値に関係なく0.1Vぐらいの電圧降下がある物をシャント抵抗の代わりに付ければハイフラの心配なくLEDでも使えるようになります。

となると思いつくのはダイオード。
ダイオードは順方向に電流を流すと、順方向電圧(Vf)分だけ電圧が下がります。
電圧降下は0.1VあればOKなので、Vfの低いショットキーバリアダイオードを付けてみました。
2素子入りダイオードなのでトランジスタみたいな3本足ですが、とりあえず1素子だけ繋いで実験。
6WのLEDテープから21Wバルブx2個まで正常に点滅しました。
どこまで電流を減らせるか測ってみると、5mmLED1個、電流2mAまでいけました。
ただしLED1個だとリレーがOFFの時でもICの8Pからの電圧で少し光るので点滅ではなく点灯、減光、点灯、減光の繰り返しになります。
ICの8Pに繋がってる3.3kの抵抗を変更すれば点滅に出来そうですが、実用時はもっと電流を流すのでそのままでも支障ないと思います。
ちなみに1mAでは動作しませんでした。
ハイフラ対策はこれで一応OKですが、せっかくなのでもうちょっといじります。
ICの5Pに繋がっている95.3kオーム2%の抵抗、規格値でこんな中途半端な値はありませんので、特注品です。
わざわざ特注品の抵抗を使うってことは、点滅の速さを決めている抵抗の可能性大です。

ワニ口クリップは取り外してシャント抵抗の代わりにダイオードを取り付け。
95.3kの抵抗も取り外して可変抵抗2個とダイオード2本に変更。

オモチャスコープを繋いで、点滅速度はそのままにデューティー比が55%になるように可変抵抗を調整。
フィラメントバルブはボヤッと点いてボヤッと消えますが、LEDはパッとついて、パッと消えますので、少し点灯時間の割合を長くした方が違和感が無いです。

純正ウインカーリレー改の回路図です。
シャント抵抗をダイオードに変更。ウインカー球に流れる電流がこのダオイードに流れますので、許容電流と発熱に注意が必要です。
点滅速度とデューティー比を調整できるように固定抵抗を可変抵抗に変更。

ケース内のスペースがあまりないので部品を増やさない方向でやっていたんですが、ダイオードの発熱がやっぱり気になるので別のアプローチでハイフラ対策してみました。
ブレッドボードに追加の回路を組んで実験。

純正ウインカーリレー改別バージョンの回路図です。
シャント抵抗を撤去してリレーのコモンとNCを短絡。
ICの7Pにダミーの電圧を入れて、ICのリレー出力でトランジスタをスイッチングしてリレーのON/OFFに合わせてダミーの電圧も変化するようにしてます。
発熱問題はクリアできますが、抵抗3本とトランジスタ1個が増えますので、ケース内にどう収めるかが悩みどころ。。。
この回路だと、ウインカースイッチの動作とICの7Pの電圧変化が一致しませんので、点灯しているタイミングでスイッチOFFにしてもすぐにリレーがOFFにならずに規定の点灯時間後にOFFになります。
ランプはスイッチをOFFにした時点で消えますが、リレーは少し遅れてOFFになる感じです。
汎用の中華リレーを買った方がお手軽ですが、純正部品の信頼性は捨てがたい物がありますよね。