
PARC AudioのツイーターDCU-T114Sをピラーに埋め込んでからは、かなり満足していましたが、かなり良いシステムになったはずなのに、そこまでの音質とは思えない憮然たるものがありました。
原因はケーブルかもしれないと思いはじめました。
カーオーディオをやりはじめてから、RCAケーブルはずっとベルデン8412を使っています。
カーオーディオでは、カナレの4E6Sが良いという情報もありますし、ホームのレビューではモガミ2534の方が良いという情報もあります。モガミ2534は以前試したことがあって(知人に譲ってしまいました)、そのときは高音のキツイいやな音だと感じましたが、とにかく色々試してみようと思いました。
(追記)
最近使っているものは、
ここに書いています。
(追記 終)
さんざんレビューされているケーブルですので今更ですが、
ベルデン8412は中低音の押し出しが強く、高音はそこそこ伸びてはいるが控えめで少し粗い
カナレ4E6Sは音場は広いが、解像度、高音の伸びがひまひとつ
モガミ2534は音場は少し狭いが、解像度が高く、高音もそこそこ伸びる
モガミ2549は全般に少しハイ上がり気味で、その他は2534と類似
と、情報通りの結果になりました。環境によって変わるかもしれないという心配は杞憂でした。
選んだのは、似た特徴を持つモガミの2549をツイーターに、2534をミッドに、ウーハーは制動力のあるベルデン8412(PROケーブル製)です。
(追記)
後にアンプを交換してからは、ウーハー用も2534に変更しました。
少しゴム臭い低音になるのですが、50Hz以下の音量がずいぶん増えました。
某所で演歌と言われていましたが、なるほどドンシャリのことだったようです。
JBLとかBOSEの音が好きな方はベルデンの方が合うと思います。
(追記 終)
ツイーターをモガミ2534にしなかったのは
・2549の方が電送効率が低いがツイーターへの出力には余裕がある
・2534は4本のケーブルを2本に束ねて使うため高音の雑味が心配だった
・2kHz以上の出力特性はほぼ同じだった
・低い周波数を出さない2549の方がツイーターの耐入力が高くなる
といったことを考えたからでしたが、大した違いがなかったような気もします。
せっかくなので、はんだやプラグも何種類か試してみました。
ハンダは、5種類
プリント基板用の普通のハンダ(古いので鉛入り)
普通の音響部品用ハンダ(古いので鉛入り)
オヤイデSS-47(無鉛)
日本アルミットKR-19SHRMA(LFM48-無鉛) (修正しましたm(_ _)m)
WBT-0800(無鉛)
普通のハンダは、高音が伸びないし、普通の音響部品用ハンダは、4~6kHzが少し伸びる程度で10kHz以上は大して変わらないように感じました。
オヤイデSS-47は5kHz以上の高音が伸びすぎて少しキツイ感じがしましたし、WBT-0800は上までの伸びが少し良くなるのはよいのですが、音の広がりが大きすぎて迫力が失われます。
(ホームでのMUSES8820、MUSES02との相性は最高でしたが)
KR-19SHRMA(LFM48)は、少しだけ高音が伸びて、少しだけ音場が広がる感じを受けました。
モガミが少し音場が狭いので、今の環境ではKR-19SHRMA(LFM48)がしっくりきました。
(追記)
ずっと、有鉛のKR-19SHRMAだと思っていましたが、
KR-19SHRMA(Sn60)を買い足したら、
WBT-800より音の広がりが大きく出来の悪いサラウンドのような音になってしまいました。
某所でたたかれる訳です。
気に入っていたのは、無鉛のKR-19SHRMA(LFM48)の方で、
こっちの方が、昔の有鉛ハンダに近い音色でした。
ついでに、スパークルハンダも試しました。

音に特色を持たせたい場合以外なら、これで十分ですね。
というか最高です。
(追記 終)
ついでにRCAプラグもこの4種類を試してみました。
そこらのRCAプラグ(どこの物が忘れてしまいました)
REAN NYS-352(ケーブル付きの方)
REAN NYS-373 (袋入りの方)
CANARE F09 (捨ててしまったので写真にはありません)
シールドは絶縁して、ハンダは少なめにしています。これは解像度優先の造り方です。音場優先であったり、ヘッドユニット由来のオルタネータノイズがある場合は、マイナスとシールドを繋いだ方が良いかもしれません。
で、普通のRCAプラグは少し粗い感じを受けました。
情報通り、NYS-373はNYS-352よりはんだ部の金属が薄いですね。
音はNYS-352の方が解像度も高く迫力のある音で、NYS-373はなめらかですがやさしい音でした。
PROケーブルがNYS-352ばかり使うのも納得です。
CANARE F09も評判の良いプラグですが、NYS-373と似てやさしい音色で、うちの再生環境には合いませんでした。
(追記)
後でTOMOKAも試しましたが、微妙に音が柔らかい感じです。
私はNYS-352の方が好きです。
(追記 終)
というわけでNYS-352を使って、ツイーターとミッドのケーブルを製作して車に設置しました。
RCAケーブルには向きがあるそうで、それも確認しました。
ケーブルに製品名などの文字がありますが、文字の方向に電気が流れるように配線すれば良いとのことですので、この場合は左がヘッドユニット側で、右がアンプ側になります。
オカルト的な言われ方をされていますが、真実でした。
方向を逆にすると、なめらかだった音が粗くなります。
実は、最初に取り付けたとき失敗したと思い、早々に別のケーブルに変えようとしたのですが、
ケーブルを抜いていて逆挿しに気づき、挿し替えたら気に入ってしまったのです。
オーディオのオカルトといわれているもののうち、高価なものは試していませんが、安価ですむものは私の環境では真実だと思うことが多いです。
それにしても、あれほど聴きにくかったモガミが実はこれほど良いケーブルとは思いませんでした。
ベルデン8412ほど芯のあるカチっとした音ではないですが、それなりに迫力もインパクトもありますし、解像度が高く音が綺麗です。そしてよく響く。
システム全体のレベルが高くなると、ベルデンのカチっとした音が生きてくるのかもしれませんが、うちの今のシステム環境ではモガミがピッタリでした。
求めていた音質にかなり近づいてきたと思います。
今まで、アンプの能力を出しきれていなかった事が良く分かりました。
しかし、まれ~にイヤな音を出すんですよね。
次回に書いてみようと思います。
(追記)
モガミばかり持ち上げる書き方になってしまいましたが、
これは聴きやすさに力を入れたパークオーディオの
スピーカーを使っていることと深い関係にあると思います。
詳しい方は車にはカナレが良いという方が多いようですし。
車用のスピーカーは耐入力を高くするためにパンパンに固めたものが多いですし、
ツイーターは耳から1m前後の位置に置くことになり、どうしても音がキツくなるため、
どこかで音場を広げて音を拡散させ、キツい音を和らげる方が良く聴こえると思いますが、
それをケーブルでするのか、スピーカーやこちらのように、オペアンプでするのか、
色々な方法があるということかなあと思います。
クラシックオンリーで聴かれる方は、音のキツさといっても、
オーボエやピッコロくらいでしょうから、
必要ない方もいると思いますし。
J-POPでは、シンバルとモノトーン系女性ボーカルが気になりますよね。
カナレのRCAケーブルとOPA1622やOPA2604で
ペーパーコーンやケプラーコーンの音を聴いてみたら、
ある程度は理解できそうな気がしますが、
そこまで試しきれていません m(_ _)m
カナレが良いという方は、再生レンジとか高音の伸びとかインパクトとか
外の機器で十二分に得られているハイレベルな方で、
音に奥行きを持たすために使われているのではないかと。
最近、そう考えるようになりました。
(追記 終)
(追記)
RCAケーブルをモガミに替えてから、オルタネータノイズが中途半端に乗ってくるようになりました。
ベルデンのときは、ノイズが最初から乗るか乗らないかのどちらかでしたが、モガミは最初ノイズがないのに、走っているうちに乗ってきます。
これはシールド(ケーブルの皮のすぐ内側にある電気を流さない線)の違いではないかと思います。ベルデンは亜鉛メッキシールドですが、モガミは銅線のシールドです。銅はノイズをよく捕まえるので、シールドとしての役目はよく果たすのですが、捕まえたノイズを逃がしてくれない という特性があったと思います。
こんなこともあるので、RCAケーブル製作のときにマイナスとシールドを繋いでノイズをアンプ側に逃がす方法もあるようです。
うちのモガミは絶縁した音が好みだったのでアースしていませんから、これが原因かもしれません。
そのうち、シールドを車体の金属にアースして試してみようと思います。
PA2002をOHしてもらったら、オルタネータノイズが完全に消えました。
お願いした方が何かマジックを使われたのだと思います。
アーシングとか? 原因はケーブルではなかったですね。
(追記 終)