
I-K77が思いの他良かったので、
サウンドナビ300プレミの熱が冷めてきまして。
素のMZ200で、サウンドナビが自分に合うかどうか
確かめてから買った方が良いのではないかと思いはじめました。
サウンドナビを以前聴いた時は、確かに粒立ちの良い音でしたが、
自分の車に取り付けてでどうかというと、なんとも判断できかねるものがあります。
デモカーの音はソースも含めて色々しているでしょうから、参考程度にしかなりませんし。
ケンウッドの彩速ナビ905系も評判良いようですし、
DPV7000とMZ200(スタンダード)を買って比べてみることにしました。
到着まで色々と考えていますが、
DPV7000はAKMなので、分解がよくて柔らかい音
MZ200はBBですが、情報では柔らかく粒立ちの良い音のようですね。
到着したら素の音を聴いてみたいと思います。・・・
ということで、無事2つとも到着しました。
DPV7000です。
MZ200です。
RCAハーネスもヤフオクで手に入れました。
DPV7000はRCAハーネス不要と思っていましたが、
別売りのようなので次に試すとして、MZ200からです。
開封したところ
RCAプラグに自作の変換ケーブルをつなぎヘッドフォンで聴いてみました。
設定画面では、サウンド効果をOFFにしないとサラウンドが切れないようで、
そうすると、レンジの狭いこもった感じの音になってしまいます。
エージングでかなり変わりましたm(_ _)m
I-K77もそういう傾向にありましたが、
バイアンプ(正式にはそう呼ばないかもですが)で
ツイーターとウーハー出力を上げてやると化けましたので、
車に乗せてどうなるかですね。
今回はヘッドフォンですのでONにしています。
高音のキンキン音はこちらでは確認できませんでした。
手に入れたRCAハーネスが良いのかもしれません。
RCAハーネスの効果については、
DEH-P01で確認できたので下の方に書いています。
色々聴いてみましたが、評判通りCDもUSBも良い音です。
音に透明感があって、色々な音が良く聞こえます。
粒立ちが良いというよりも音の伸びがすばらしく、
例の小さいシンセサイザーの音もよく聴こえました。
井上用水、今井美紀、JAZZ(曲名不明)といつもテストで聴いている曲を何曲か聴いてみて
すごいヘッドユニットだと感じました。
音の傾向は予想通りですが、一歩上をいっている感触です。
しかし、音に芯があまりないです。
オーケストラを聴くと、分解はさほど良くないように感じました。
JAZZではサックスの音が上品すぎるようにも聞こえました。
これはサラウンドの宿命のようなものですから仕方ないですね。
今の再生環境にも原因があるかもしれないので
聴き慣れたDEH-P01でテストしてみることにしました。
RCAハーネスはサウンドナビだけ良いものにしては不公平ですので、
P01にも同等のものを用意しました。今回初デビューです。
標準のハーネスから聴いてみました。
P01は微妙に音が細くきつめな音だったはず。
色々聴いてみましたが、ヘッドフォンで聴いても同じ印象を受けました。
再生環境には問題ないようで、
ここでの試聴結果は車でも反映されそうです。
新しいハーネスに繋ぎ替えて聴いてみました。
P01のハーネスはOFCケーブルに金メッキの端子とRCAジャックと
元々が悪くなさそうでしたのであまり改善されないかと思っていましたが、
少し音の抜けがよくなり、高音が強くなったにもかかわらず、
キンキン音のキツさが和らいでいます。
もっと早く試すべきでした。
ひと皮剥けた感じがします。
DEH-P01の復活も悪くない気がしてきました。
興味が出てきたので、標準ハーネスを剥いてみました。
どこが改善されてよくなったのか興味があります。
よくある赤白のRCAケーブルは
コネクタの接続が単なるケーブルと金属の接触だけで、
まわりをロウの様なもので固めていることが多いのですが、
これはちゃんとカシメて接続していますし、接続部は空洞になっていました。
こういうところはパイオニアは手抜きしませんね。
(追記)
あまり気にしていませんでしたが、端子の金属部に継ぎ目があります。
となると金メッキではないような気がします。
造りがよいとはいえないかもです・・・。
(追記 終)
折角なので、SONYとJVCの赤白RCAケーブルを剥いてみました。
少し古いですが、奥の派手なのがJVCで、手前がSONYです。
しょぼいSONYの方がはるかに音が良いので不思議でしたが、理由が分かりました。
SONYは端子を金属で溶接しているように見えますし、
溶接部は空洞になっていて接続部の電気が流れやすいようになっています。
対して、JVCはプラスチックの中にロウのようなものを詰めています。
絶縁は完璧になるかもしれませんが、
これでは金属外周を流れる高音がスムーズに出力されません。
話を戻しまして。
DEH-P01の標準ハーネスはそれなりのものしたから、
音質差は少ない方だと思います。
それでも、これだけの違いを感じたのですから、
今後はハーネス交換なしにはいられません。
さて、DPV7000ですが、ハーネスが到着しました。
MZ-200と同じく、DSPの機能を全部OFFにして聴いてみました。
・・・・・・・。
MZ-200よりは高音が出ていますが、DEH-P01よりモッサリしているかも。
音の伸びはMZ-200ほどではありません。
これも、車に積んでツイーターとウーハーで出力特性を変えてみないと分からないですね。
まずは、標準ハーネスを弄ることにしました。
ケーブルは簡単な1本物からということでモガミ2549にしました。
端子はこれでした。
SPND-001T-C0.5
http://www.jst-mfg.com/product/pdf/eng/ePND.pdf
MISUMI-VONAで売ってます。
黒いハウジングがDEH-P01で、これは金メッキでした。
DPV7000はピンとの接触面積が大きくなるよう工夫されていました。
DEH-P01のハウジング H JST 16 UAB
DPV7000のハウジング H JST 24 UAA
とありますね。
(追記)
接続ピンは見ての通り、
オーディオ接続端子としては恐ろしく小さいです。
I-K77やDEH970は本体にRCAジャックがついていますが、
それと比較するとハーネスというだけで不利だと思うのですが・・・。
その上ハーネスに10Kもかかるのですから、
なんとかして欲しいものです。
(追記 終)
とりあえず2550コネクタで無理やり押し込んでみました。
(ショートの危険があるので、おすすめしません)
プラグはサウンドハウスから取り寄せたTOMOCAにしました。
見た目よりずっとしっかりしていて、ハンダもつけやすいですね。
金属が厚いので、芯のある音が出そうです。
2549+TOMOCAに繋いで聴いてみました。
音の抜けが良くなり、レンジも広くドッシリした音に変わりました。
元の音とは全然違います。
標準ハーネスの造りが気になってきたのでリアのケーブルを剥いてみました。
芯までロウがびっしりです。
なんとか最後まで剥きました。
プラグにはハンダ付けしているようですが、
ロウはいただけません。
高音が出ない分相対的に低音を強く感じますが、
上が伸びた方が楽しいですよね。
標準ケーブルのままTOMOCAのプラグをつけてみました。
ケーブルが細くカシメられないので、ビニールテープを巻いて太くしてます。
このケーブルに繋いで聴いてみると、良い感じで鳴っています。
この長さなら、ケーブルよりプラグの方が影響力が大きいかもしれません。
ケーブルが細い分高音よりになりましたが、ツイーター用に丁度よさそうです。
ハーネスでDPV7000が化けてきたので、俄然やる気が出てきました。
車に組み付けてどうかですね。
I-K77に迫れるか、はたまた追い抜けるのか・・・。
楽しみになってきました。
勢い込んで車に組み付けて聴いてみました。
DACがDEH-P01と同じAKMということで似た音がしますね。
少し抜けが良いかな。
DACは評判の良い最新DAC AK4490ですから、
レンジは広いし、イヤな音を出しません。
さすがですね。
ウーハーは標準ハーネスのままですので、低音がモワっとしています。
ハーネスをどうにかしなければ。
K2は音は柔らかくなりますが、これは好みですね。
ホームで使っているDAC(AKM)は
オーバーサンプリングを×1から×2に変えられますが、
その時と似たような状態になります。
TAを試してみると、やはり音がこもってしまいました。
やはりDSPは使わない方が良く聴こえます。
DPV7000を聴いていると、
実際の楽器の音に近いかどうかなんて考えるのが馬鹿らしくなります。
明るく楽しい音を、何も考えずに聴くのがベストです。
次は、MZ200を試しました。
ナビとしては使えていませんが・・・。
設定はバランス以外は全OFF。
サウンド効果ONにした途端に低音が出なくなるし高音はキンキンうるさいし、
本当に設定でどうにかなるのか疑問でしたが・・・。
サウンド効果OFFでは、
自宅での結果と同じく上の伸びがまったくありませんでしたので、
ツイーター(7kHz-12dB/octクロス))の音量をこれでもか、という程上げてやると良くなりました。
今までこんなにツイーター音量を上げたことはないのですが・・・。
内臓アンプに最適化したバランス調整をしているのかもしれません。
そう考えると、外部アンプでの評判が悪いのも納得できます。
RCA出力が悪いのではなさそうな気がしてきました。
出音はさすがに素性の良さを感じさせるものでした。
音のつながりは良いし、輪郭もしっかりしている。
出るべき音がちゃんと出る。イヤな音は出さない。
インパクトもDPV7000より強いです。
低音は、50Hz以下の伸びがスゴイですし、ちゃんとした音になっています。
空間表現は素でもうまく表現します。
サラウンドのことかと思っていましたが違っていました。
さすがに電源周りに手を入れているだけのことはあります。
それで、気に入った音なのかというと、
これだけ優等生なのに、聴いていてあまり楽しくありません。
なんでなのか、考えこんでしまいました・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
そう、音の抜けが悪いので、音に活気がないからではないでしょうか。
全音域で音がこもっているように感じます。
こういう音は不満はなくなるのですが、
次第に音楽を聴きたいと思わなくなるんですよね。
やはり内臓アンプの方が良いのかもしれません。
スピーカー接続端子の出費もバカにならないので憂鬱ですが、
これだけ素性が良いのだから、色々試さなくてはいけません。
・・・・・・・・・・・。
RCAケーブルがカナレだったことを思い出しまして。
ホワイトノイズなので分かりにくいですが、
モガミ2549と2534を試してみました。
2549
2534
2534の方が100Hz以下が強くバランスが良いですね。
明るく抜けの良い音になりました。
・・・・・・???
こんなに違うものだったかな?
1時間半のドライブでさらに変わってきました。
トータルでまだ5時間も聴いてないのですが、
やけに高音よりの華やかな音に変わってきました。
エージングでかなり変わるようですねm(_ _)m
価格○○のあの書き込みは、
きっとエージング前とエージング後を聴いたんだろうなと
一人納得しました。
モガミの場合、音の伸びは減少傾向にありますが、
今回はエージングも含めてかなり減りました。残念。
カナレに戻すのもありかもです。
それと、MZ200の場合サウンド効果OFFでクロスオーバーの設定ができないため
MIDとサブウーハーがクロスなしで出力されていまして、
音像がボケていると思いますので、
パッシブ追加でさらに音質アップが狙えそうです。
200Hz以下のパッシブはインピーダンスの上昇が激しく
基本的にやらない方が良いそうで。
うちのMIDのインピーダンスはこれですが、
確かにこれだけインピーダンスが上昇すると
計算ではとんでもない巨大コイルになって売っていませんし、
自作しても50Kは軽く越える上に位相が合わないなど、
良いことがまったくありません。
100~500Hz付近のもやもやが気になったので
ウーハーを逆位相にしてみました。
重低音はさっぱりになりましたが、
100hz以上はこちらの方がスッキリした音になりました。
モガミとの相性はなかなかのものがありますね。
そもそもMIDとウーハーの距離差は数cmしかありませんし、
MIDのパッシブは外しているので
位相は気にならないレベルのはずですが、
放射角と座席という障害物の影響は測り得ないものがあります。
それにしても、なかなかのサウンドになってきました。
低音のクロスオーバーが設定できないのがもどかしいですね。
次は内臓アンプですね。
MIDとツイーターだけ内臓アンプに繋いでみました。
(サブウーハーはRCAしかない模様)
内臓アンプに替えたりサブウーハーを繋ぐたびに
初期設定しなくてはいけない仕様のようで・・・。
不要な電力をカットしているのでしょうか。
肝心の音ですが、少し驚きました。
内臓アンプは、噂通り高性能ですね。
音の綺麗さ、迫力、途切れないシンバルの音。
どれも、自慢の外部アンプに負けていません。
ボリュームは外部アンプ(MID100W)の18/45で得られた音量が
内臓アンプの25/45で得られます。
40/45でも歪みません。スゴい。
サウンド効果のON、OFFやTAによる音質劣化は
内臓アンプではあまり感じませんでした。
外部アンプでは再生レンジが狭くなりこもりましたが、
内臓アンプでは低音の解像度が落ちたのと、
微妙に電子っぽい鳴りになったくらい。
フロント(リア)チャンネルのバランスは、
うちの環境では微妙に高音寄りでした。
今までバスドラのドカドカした音は前から聞こえていましたが、
内臓アンプに変えてからはウーハーから聞こえてきますので、
100HZ以下はあまり出てない模様です。
外部アンプでは50Hzから出ていました。
MIDスピーカーが6オームの86dBですから、
駆動力が少し不足しているかもしれません。
サブウーハーは外部アンプですので、
解像度の良い低音が聞こえてきており、
多少ドンシャリ気味ですが良い音になりました。
理由は良く分かりませんが、左右のバランスも含めて
バランスのとりやすさは内臓アンプの方が上でした。
反面、低音が出ないので下の倍音が乗ってきません。
ピアノのディテールは表現しますが得意というほどではありません。
サックスは少し淡白なイメージを受けました。
プレミだと多少は違うのかもしれませんが・・・。
DPV-7000との比較では・・・、
上に書いたとおりDPV-7000はハーネスがモガミ2549のままで、
線の細い音になってしまいましたから、
2534で多少音が太くなることを考慮すると、
どちらも似たような音になりそうなイメージです。
(追記)
ここにUPしました
(追記 終)
ただし、DSPはMZ-200の出来が良さそうですから、
TAやバランスを含めた扱いやすさでは
MZ-200が少し良いかもしれません。
ということでMZ-200はクリアで優等生でした。
I-K77と比べてみると・・・・・・・・、外部アンプ前提で
私はやはりI-K77の包まれるような音の伸びが好きかなあ。
こればかりは好みの問題ですね。
次は、DPV7000の内臓アンプの音を聞いてみました。
ウーハーはRCAで外部出力です。
MZ-200と違って外部アンプでもあまり音色は変わりませんでした。
MZ-200と同じく高性能でイヤな音を出しません。
最近の内臓アンプは優秀ですね。
高音はMZ-200ほど出しゃばってきませんが、
それでも強く感じました。
DACがAKMということで、クラシックが良く合いますね。
昔のようなズンドコとは違います。
DEH-P01に色々手を入れて出していた音を、
あっさりと内臓アンプで出されている気分です。
中低音はMZ-200と同じく控えめで濃厚とはいきません。
音色は似たようなもので、多少電子音臭いです。
MZ-200と違いクロスオーバーの設定が使えますので、
低音のカットオフを下げて使えました。
低音の解像度はハーネスを触ってないので、
MZ-200ほど良いのかは分かりませんでした。
DSPをバリバリ使ってみました。
音質の低下はこれも少しだけです。
DSPはMZ-200の方が扱いやすいと上に書きましたが、
これも使ってみると特に不自由なく使えますね。
TAやスピーカーバランスは、
こちらの方が色々できて良いかもしれません。
そんなこんなで、
5時間くらいかけてMZ-200~DPV7000と聴いてみましたが、
・・・疲れました。
もう音楽は聴きたくない心境だったのですが、
最後にもう一度I-K77の音で確認すべきだと思いまして・・・。
全部外部アンプでI-K77の音を再確認しました。
久しぶりに聴きましたが、疲れが吹っ飛びました。
良く伸びる音と、それによって作り出される本物の音場の広がり。
中音の濃厚さもインパクトもたまりません。
これ256kbpsのAACなんですが・・・。
1時間以上ドライブして聴き入ってしまいましたが、
どれだけ聴いても楽しいし疲れないですね。
本物の超高級ヘッドユニットの音は、
この音の先にあると感じさせてくれます。
ヤフオクの中古品ということで、
改造チューンアップ品の可能性がありますので、
いずれ中を覗いてみたいものです。
(以前も調べようとしたのですが分解できていません)
(追記)
中を覗いてみましたが、
ただの修理上がり品で改造はしていませんでした。
(追記 終)
せっかく買ったので、
MZ-200かDPV7000のどちらかを残すつもりで、
何度も考え直していますが・・・。
(追記)
最近の固体コンデンサはエージング100時間で
ずいぶんと変わるようです・・・。
MZ-200とDPV7000は20時間もしていませんので、
もう少し試すべきでした。
(追記 終)
バランスは何とかなるとして、
音の伸びとインパクトの両方を改善するのは、
私には荷が重すぎて無理ですね。
どちらも処分かなあ。
この2機種で満足できないということは、
恐らく今後発売される製品も無理だと思います。
パターンが太くてパーツの大きい古い機種でないと・・・。
RoHS指令も関係あるかもですが。
300プレミもパスですね。
残念。

