じゃあ何をそんなに計算しているの?っていうのをちょっと調べてみた。
生物科学は全くの門外漢なのでざっくりとしたかんじですが。
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ウイルス
ウイルス核酸を カプシドと呼ばれるタンパク質が覆い
カプシドはエンベロープと呼ばれる脂質の膜で覆われている
(エンベロープを持たないウイルスもある)
エンベロープには突起状にタンパク質がついている
・感染
ウイルスの表面にあるタンパク質が 細胞の表面の分子に吸着するところから始まる
この際の細胞側の分子をレセプターと呼ぶ
ウイルスに適合するレセプターを持ってしまった細胞が病巣となる
(新型コロナウイルス感染の場合は肺胞の上皮細胞)
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タンパク質
アミノ酸が鎖状に繋がった物
タンパク質を構成するアミノ酸は 22 種類 (ヒトのタンパク質では 20 種類)
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フォールディング
鎖状のタンパク質は
自然と熱力学的に最も安定な立体構造をとるらしい
このくしゃっと折りたたまれることをフォールディングという
アミノ酸の配列がわかっただけではタンパク質の三次元構造はわからないので
鎖の曲がりそうなところをすべて曲げてみて
安定するかどうか確認する必要がある
タンパク質の鎖が長いほど 指数関数的に計算量が増える
ということで
Folding@home の目的は
タンパク質の三次元構造を把握すること。
構造が判明したタンパク質にいろんな化学物質を近づけてみて
何らかの反応を示すもの(レセプターと吸着するのを阻害できるもの)をピックアップする。
病原体にのみ作用するものが理想だが (薬の選択性)
人体にも影響があれば 副作用として表れたり 単に毒だったりする。
一般の人が求める最終的な成果物は「特効薬(新薬)」ではあるけども
薬になりそうな物が見つかったとしても 認可されるまでに最短で数年かかる。
ただし
既存薬で効果がありそうなものをさがすとか
コロナウイルス自体の基礎研究だとかには早い段階で成果が出たらいいね と。
まあたぶんそんな話。
Posted at 2020/04/02 03:57:24 | |
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