(前説)
いろいろな要素を端折ってますが
自分の理解の範囲ということでなにとぞご容赦を
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2秒間はあるはずのターボラグはどこへいった?──ダウンサイジングパワートレインの制御方法
1) 観察および仕様から
0.9L 仕様車にて
・アクセルと過給圧に気になるほどのラグはない
・過給圧は +1.1 気圧ほどで純正エンジンとしてはかなり高い
・このエンジンの最大トルクは 2250rpm で発生することになっている
・シフトインジケータは
(低負荷なら) 1500-2300rpm 辺りを使うように指示してくる
2) 加速について
高い過給圧に合わせて圧縮比が設定され
低い回転数ではかなり充填率は低そう。
シフトインジケータに従うと
トルクの細いところから一番太いところを使うことになるので
途中から「もりもりっ」とトルクが沸いてきて怖くなるほど。
この感覚がドッカンと感じる要因だろう。
シフトダウンの際には一段落とすとトルクの厚いところになるので
小さなエンジンでもそれなりに頑張れる。
乗り始めの頃はうまく扱えなかったが
慣れてくると回転数が上がるにつれて
トルクの変動が小さくなるようアクセルを戻すようになった。
自然吸気のエンジンではしない操作だが
気を遣う分 雑な運転をしなくなるという副次的なメリットも。
気を遣い過ぎる車は疲れやすく
気を遣わない車は注意力が散漫になりがちだと思っているので
これについてはまあいい塩梅なのかもしれない。
3) エンジンブレーキについて
過給圧が低いときの充填率が低いということは
ポンピングロスが小さいということで
そこそこ重量のある車両に対し エンジンブレーキが弱いということになる。
シフトダウンして回転数が上がり燃料カットの状態になると
排気エネルギーが下がってさらにタービンの回転が下がる。
3rd まで落としても
これだけエンジンブレーキが掛からない車というのも初めてで
納車直後はかなり困惑した。
フットブレーキへの依存度は高め。
0.9L 仕様車は Phase1 の途中でブレーキキャリパー&パッドが変わっていて
(リコールにはなっていない)
ストッピングパワーは十分だったが
熱容量のマージンをもう少し稼いでおきたかったのでは?と自分は思っている。
4) エコランについて
(ものすごくざっくりとした話)
アクセルのアングルセンサーの数値
≒過給圧
≒充填率
≒燃料噴射量
と考えると
(ブーストメータの値×回転数)を時間で積分すると 燃料の使用量
(ブーストメータの値×回転数)を時速で割ると 瞬間燃費
と概ね比例する数値が取れそう。
過給圧はメータ読みで
・エンジンブレーキ(燃料カット) -0.8
・アイドリング -0.5
・巡航状態 0 前後
・中負荷 +0.5 辺り
を指す。
過給圧 +1.1 は
「えいやっ」と踏むと思ったより簡単にいくようで
このあたりを堪えるのがエコランにつながると思われる。
巡航状態では
初歩的な物理の問題の限定された条件下の
運動エネルギーと位置エネルギーを交換しながら走る状態に近いようだ。
(路面抵抗・空気抵抗等で失われる分をエンジンが補う)
ただ
登りにかかってアクセルを踏み足さずにいると
(当人はエコノミーだと思っているかもしれないが)
後ろでは渋滞が発生してエコロジーではなくなる。
坂を「一気に登ってやれ!」と踏み込むと(気持ちいいが)
ほどほどに踏んだときより余分に燃料を使うんだろう。
そもそも急激にモノを動かすことに内燃機関は向いていない。
5) まとめ
今時のエンジンにしては癖は強め。
加速については日常ではあまり不足はないが
エンジンブレーキはかなり弱い。
4気筒 1.2L で過給圧がもう少しマイルドな仕様だったら
もう少し扱いやすいのに。
と
今まで思っていたことがだいたい裏打ちされた模様。
Posted at 2020/09/14 09:58:18 | |
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