また、痛み等の自覚症状が少ないので、発見や自覚が遅れがちになります。歯周病は「歯肉炎」、「歯周炎」、「咬合性外傷」の3つに分類できます。また、歯周炎は歯槽骨の破壊の進行具合によって、軽度、中等度、重度の3つに分類できます。歯肉炎、歯周炎の原因は細菌による炎症であり、糖尿病、喫煙、妊娠などで悪化することがあります。(これらの要因をリスクファクターといいます。)咬合性外傷の原因の一つには悪い咬み合わせがあります。
電気歯髄診断器
歯周病の進行
歯肉炎
歯肉ポケット2~6mm。歯肉溝にたまったプラークが悪さをして、歯ぐきに炎症が起こっていますが、まだ周りの骨(歯槽骨)は無事です。
ユニファスト
軽度歯肉
歯肉ポケット3~5mm。歯ぐきの腫れが広がり、ついに歯槽骨の破壊も始まりました。
中等度歯周炎
歯肉ポケット4~7mm。さらに炎症がひどくなり、歯槽骨がすでに歯の根の半分なくなっています。歯がグラグラし、歯ぐきの退縮もはじまりました。
重度歯周炎
歯肉ポケット6mm以上。歯ぐきは腫れ、歯槽骨は半分以下に。歯はすでにグラグラで、歯ぐきもひどく退縮しています。
心臓病
重症になると歯周病菌による炎症から血栓(血の固まり)ができやすくなるため、動脈硬化を招き心筋梗塞や狭心症などを引き起こすことがあります。また心臓の内側にある心内膜の炎症を引き起こし、細菌性心内膜炎になる場合もあります。
糖尿病
歯周病が糖尿病を引き起こすだけでなく、糖尿病の患者さんが歯周病にかかっていると血糖コントロールが難しくなり、さらに悪化してしまう可能性があります。
早産
歯周病菌による口内の炎症が胎児の成長に影響し早産を引き起こすことがあります。
歯周病の妊婦は、歯周病でない妊婦と比べて、早産や未熟児を出産する確率が7倍にもなるといわれています。
歯周病治療においては、早期発見・早期治療が重要になってきます。すなわち、早く治療に取り組めばそれだけ早く治ります。歯周病の治療はそう簡単に終わるものではなく、また、患者様自身の「本気」にも大きく左右されます。
Posted at 2017/07/21 15:45:50 | |
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