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バーンスタインのブログ一覧

2017年12月28日 イイね!

クルマネタが無いので・・・今日も音楽ネタ(笑)

今日は世間様では仕事納めの日ですね。
役所では「御用納め」と言いますが・・・

現在の私のように不労所得で食っている人間としてはなんの感慨も無いのですが(笑)役人時代は12月28日になると「あーやっと休める」って感じで一年が終わるのだなという気がしていたものですが、世捨て人のような暮らしをしていると相も変わらず読書とCDを聴いて一日が終わるという毎日の繰り返しです(^^;)

さて、体調が戻りみんカラでブログを再開してから音楽ネタばかりでクルマネタが無いのです(汗)
Rはディーラーに冬季入庫してしまいましたし、かといってSAIも特段書くことが無いですし(笑)
私の住んでいる地方も積雪に見舞われ道路は圧雪&凍結ですがSAIはアンダーパワー故か何事も無く走ってくれています。
ちょいと旧世代HV特有のブレーキ・フィールが気になりだしましたが(笑)

ただ、7年前のクルマ故かUSBポートが無いのでHDDにCDを録音するかMP3をCDに落としたものしか聴けません・・・
その代わり「MDスロット」という最早、過去の遺物が装備されているところに時代を感じるというか笑ってしまうというか(^^;)


あぁ、お袋から電話があってハスラー君のバッテリーがあがったそうです(笑)
恐らく、私のもとから持っていってろくに運転してあげてないからでしょう・・・
それに最近の寒冷がトドメをさしたものと(笑)

テレビを見ていたら大谷翔平君の大リーグ移籍の話をしていました。
彼が来年、どのような成績を残すことが出来るのか。
非常に楽しみです(^^)

大谷選手は勝手なイメージですが「努力型」の選手イメージです。
古くは「努力型」の王さんと「天才肌」の長嶋さん。
はたまた天才肌のイチロー選手と努力型の福留選手。
なんてことを考えていました。

では指揮者をそんな感じに勝手に分類したら?なんて考えてみたのです。

今日はカルロス・クライバーのブラームス交響曲第四番を聴きながらブログを書いています。
カルロス・クライバーはまさに「天才型」のマエストロだったのではないでしょうか。

カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立歌劇場管弦楽団
G・ビゼー作曲 歌劇「カルメン」より序曲前奏曲

流れるような指揮姿、オケマンを魅了する人柄と演奏解釈、聴衆を熱狂させたその音楽。
彼を同業者たるマエストロ達が評した言葉にも、それが分かります。

カール・ベーム曰く「カルロスは天才だよ。彼こそ音楽の紡ぎ手だ」
ヘルベルト・フォン・カラヤン曰く「彼こそ正真正銘の天才だよ」
レナード・バーンスタイン曰く「彼の指揮したプッチーニのラ・ボエームこそ私の音楽体験の中で最も美しい体験だった」

悪口や罵詈雑言渦巻く(笑)音楽家の世界でこのような賞賛を受けた指揮者は他にはいないのでは?と思います。
今は便利な世の中になって私も「結局は幻」となったクライバーの指揮ぶりがネットで視聴することが出来るようになり、その姿を観ると本当に惚れ惚れします。
快刀乱麻といいますか、ミューズの神が舞い降りたかのような指揮というか・・・
彼の父親、エーリッヒ・クライバーも大巨匠として崇め奉られる指揮者でカルロスはその父の幻影に怯えていたとも言われますが、その才能は受け継がれたのでしょう。
それにポストにも演奏会にもがっつく事無く「気が向いたら指揮する」「指揮してほしかったらなんか美味しい話持って来い」←このあたりはアウディ社とのやりとりが面白いです(笑)なんて茶目っ気のあるところも「天才型」かなぁと。

そんなカルロス・クライバーの指揮姿をもう一個。

カルロス・クライバー指揮 バイエルン国立歌劇場管弦楽団
L・V・ベートーヴェン 交響曲第七番より第四楽章

なんというか・・・彼は「本当に音楽を愛し、それを楽しみ、そしてそれが聴衆すらも熱狂させた」稀有な存在だったという事なのでしょう。

カロルス並に「天才型」と思われるマエストロ。
やはり「レナード・バーンスタイン」ではないでしょうか。
名門、ハーバード大で学び、その後これまた名門カーティス音楽院に学び、ディミトリ・ミトロプーロスやフリッツ・ライナーにその才能を買われ、ブルーノ・ワルターの代役として指揮したニューヨーク・フィルの演奏会が大成功、一夜にしてスターに。
作曲にもその才をいかんなく発揮し「ウエストサイド・ストーリー」「キャンディード」等、20世紀に残る名曲まで残し、また母校ハーバードで講義すら持っていた・・・
まさに「天才」の言葉通りの活躍です。

レナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック
D・ショスタコーヴィチ 交響曲第五番より第四楽章(1979年東京文化会館Live)

彼の指揮ぶりはカルロス・クライバーのような「流麗な」指揮ではありませんが「音楽にのめり込み」「エクスタシーを感じさせる」指揮ぶりです。
バーンスタインはそのプライベートなどを考えると「エキセントリックな天才」だったような気がします。
マーラーの演奏等に見られるような曲の内生を抉り出すような所を見ても・・・

レナード・バーンスタイン指揮 ウィーン・フィル
G・マーラー 交響曲第一番「巨人」第四楽章より後半


彼の創り出す音楽、特にその凄絶なところはバイ・セクシャルであったことの悩みから来る狂気性とも関連していたとハンフリー・バートンの本だったかで読んだ記憶がありますが、その事も勿論影響はあったにせよ、彼もオケマン達から愛され、自身も音楽を愛し、聴衆を魅了した「天才型」であったと思います。

もう一人「天才型」と思われるマエストロ。
その人は「山本直純」
指揮者としては勿論、作曲家としても(それもクラシックから映画音楽まで)、また音楽の啓蒙者としても、そしてお茶の間の人気者としてもその才を発揮した我が国のマエストロ。
映画「寅さん」のテーマなんてこれからもずっと生き続ける音楽と言える存在ではないでしょうか。
齋藤秀雄からも「山本は天才」と言わしめたことからも彼の豊か過ぎる才能は若い頃から開花していたことが分かります。

山本直純作曲&出演
森永エールチョコレートCM

直純さんが作曲から出演まで果たしたCM。
河合克彦氏著「山本直純と小澤征爾」によると大人数の合唱が合わず苦労していたところ直純さんが「俺が指揮する!」となり実際やってみたらピタッとそろったとか・・・
どうせなら気球にのって指揮してくださいなんて無茶振りにも付き合って「大きい事はいいことだ」が生まれたなんて逸話も書いてありました。
直純さんもバーンスタインのような「エキセントリック型天才」だったと思います。
彼はお茶の間に音楽の裾野を広げようと活躍したためボードビリアン的見方をされますが、「あの」小澤征爾が「僕はいつも彼(直純さん)の陰にいた。なぜなら彼の方がずっと上にいたからです」とまで言わしめたのですから、その才能は言わずもがな。
まぁプライベートで世間を賑わせてしまった結果、その傾向が強まってしまった感もありますが・・・

他にも「天才型」と言えば「恐ろしい毒舌家」と言われたセルジュ・チェリビダッケが「恐ろしく無知だが」という前置き付きで(笑)「天才」と言わしめたリッカルド・ムーティ等もその代表格なのかもしれません。

では一方の「努力型」マエストロは誰が考えられるのでしょうか。

まずは「ヘルベルト・フォン・カラヤン」だと思います。
ウィーン・工科大学を経てモーツァルテウム音楽院を卒業し、その後小劇場等の監督を経て第四代ベルリン・フィル音楽監督に就任、楽団の帝王へ・・・

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィル
L・V・ベートーヴェン 交響曲第5番

「楽団の帝王」となるまでのカラヤンの道程は順調とは言えなかったと言えます。
ウルムやアーヒェンの小劇場の監督からキャリアを開始し、ポストを得るためにナチスへの入党(これは疑惑ですが)や「奇跡のカラヤン」としてゲッベルスとゲーリングの政争の具に利用されたり等。
彼の音楽は上辺だけで信念が無いという批判がありますが、私は彼の流麗で分厚い濃密かつ精緻な音創りは「努力の賜物」であると考えています。
結果、その努力があったからこそ結果がついて来たとも言えますし努力を惜しまない若い音楽家たちへの援助を惜しまなかった姿も彼の人間性の裏返しでしょう。
(何故、若い音楽達をそんなにまで援助するのか?という質問に「私は若い頃、仕事を求めて夜汽車を、それも三等客車を乗り継ぐ日々を送り、そこで勉強をした。才能ある若者や努力を惜しまない若者に私と同じ苦労はさせたくないし、十分に勉強する時間を与えたい」と言ったと。カラヤンの伝記によれば彼が「帝王」になってから列車を使わず自家用ジェットやスーパーカーを愛したのもその事を思い出したくなかったからだとか)
カラヤンは音楽は勿論のこと、様々な分野でも晩年まで探求を止めずCDやレーザーディスク等、当時の最先端技術にも大変興味を持ち「如何に音楽を家庭に、それもいい音・美しい画像で届けるか」まで求道し続けました。
このことからも彼は「努力」を惜しまず、どんな事にも一生懸命取り組んだマエストロではないでしょうか。


ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィル
G・ロッシーニ作曲 歌劇「ウィリアム・テル」より序曲

徹底した音楽美と映像美の融合した世界。
この世界を実現できた存在はカラヤンしか思い浮かびません。

もう一人の「努力型」。
それは小澤征爾。
世界のオザワと言われる存在であるのは最早誰も異存の無い所ですが、彼も努力型の人なのだと思いました。
「天才型・山本直純」とほぼ同じ時期に齋藤秀雄に弟子入りしたわけですが、師の斎藤曰く「山本は天才だが(中略)小澤は天才なのか才能が無いのかわからない。しかし大きな可能性を持っている」と言われた存在。
その後、日本を徒手空拳とも言える状態で飛び出しブザンソン指揮者コンクールで優勝。バーンスタインに認められニューヨーク・フィル副指揮者に。
そして日本に凱旋するも有名な「N響事件」(N響が小澤さんをボイコットした事件)という奇禍に見舞われ、またもや日本を飛び出し・・・トロント響、サンフランシスコ響の監督と順調に階段を登っている最中に今度は日本での手兵だった日本フィルの分裂騒動・・・
それを乗り越えボストン響の監督となり、ついにはウィーン国立歌劇場音楽総監督へ・・・
まさに「波乱万丈」です。

小澤征爾指揮 ベルリン・フィル
P・チャイコフスキー作曲 序曲「1812年」

小澤さんの場合は日本で教育を受け、徒手空拳とも言える状態でフランスに渡り結果、ブザンソンコンクールで優勝したところから実質的キャリアがスタートしたと言えると思うのですが渡仏の際に「もう生きて日本には帰国できないかもしれない」とまで思ったそうです。
そりゃ、そうですよね・・・
明らかな伝手があるわけでも無く日の丸を描いた富士重工のラビット・スクーターを相棒に欧州に「修行」に行くわけですから。
あるのは恩師齋藤秀雄先生に教えられた音楽の知識のみ。
彼は著書「ボクの音楽武者修行」で書いています。
「自分とほぼ同じキャリアの岩城(宏之)さんや外山(雄三)さん達が華々しくN響を指揮しているところを見てジェラシーを感じずにはいられなかった」と。
しかし彼はそれでも努力を怠らず勉強に勉強を重ねた結果、シャルル・ミュンシュ、レナード・バーンスタイン、そしてヘルベルト・フォン・カラヤンという終生の師に認められ寵児の階段を登って行くわけですから・・・
(この「ジェラシー」の時、お父様である小澤開作さんに「嫉妬は人間の中でもっとも悪い感情だ。嫉妬で命を落とした奴もいる。兎に角努力しろ。そうすれば自ずと道は開ける。」との言葉で目が覚めたとも仰っています)

勿論、小澤さんにも師・カラヤンと同じく「政治力でのし上がった」という批判も有ることは承知しています。
しかし「政治力」を身につけるのも「努力」があってこそ。
そして「努力無き者」を庇護する大家もいないと思われるわけで。
小澤さんも大変失礼な言い方ですが「人生の黄昏」を迎えている年齢ですが、師と同じく若い才能への援助を惜しまない姿勢はかつての自分と重ね合わせているからなのでは無いかと思います。

小澤征爾指揮 NHK交響楽団
ベートーヴェン 交響楽団第五番


N響事件という「ある意味」世界へ雄飛する結果となった因縁のN響との共演。
彼の胸に去来するものは・・・

でも、こうして書いていて。
歴史に名を刻むマエストロ達は「才能」があり、「不断の努力」をしたからこそ名を刻む存在になったのだということに気付かされました(笑)
「天才型」と書いたクライバー、バーンスタイン、直純さんは「天才」だったでしょうが「努力」を怠ることは無かったでしょう。
「努力型」と書いたカラヤン、小澤さんだって「才能」が無いわけでは当然無く、それがあって「努力」をし続けたからこその存在でしょう。

言い換えれば「ミューズの神に愛された者が血の滲むような努力をした結果」なのだと思います。

音楽は勿論、プロスポーツも将棋も囲碁も・・・・・

有名な逸話。
ある人が「How can I go to Carnegie Hall?(カーネギーホールに行くにはどうしたらよいですか?)」と通りがかりの老人に道を聞いた。
すると老人は「Practice、Practice、Practice」(練習、練習、練習だよ)と答えた。
この老人はトスカニーニだった。というジョークがありますが、まさにその通りですね。

あぁ、なんだか惰性で生活している自分が(汗)

「日々是精進」「日々是努力」
これ、来年のモットーかな(笑)

今日もとりとめのない内容となってしまいました(^^;)
本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
2017年12月26日 イイね!

師走に聴く音楽~第九交響曲の思い出~

先日のブログで少しベートーヴェンの第九交響曲の事を書きました。

師走と言えば「第九」。
「第九」自体の演奏会が年末に多いので中々実演を聴くという事は少ないのですが、過去に何度か行った演奏会ではやっぱり客席の埋まり方が普段から見ると多いのです。

黒柳守綱さんの目論見は正鵠を射ていたことの証左なのかしらん(^^)

さて、そんな第九交響曲ですが演奏会に行きたくとも面倒というか電車と地下鉄に乗るのがイヤというかで結局CDで聴くことになります。

第九の代表的名盤と言えば・・・

まずはこれを外すわけにはいかないでしょう。

ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮 バイロイト祝祭管弦楽団&合唱団
Sop エリザベート・シュヴァルツコップ
Alt エリザベート・ヘンゲン
Ten ハンス・ホップ
Bas オットー・エーデルマン
1951年のバイロイト音楽祭におけるライブ録音(疑似ステレオ版)

もう、この「第九」は私が音楽を聴き始めた頃、生意気にも「レコード芸術」とか「音楽の友」とか読みだした頃から「決定版」扱いでした。
何も分からない小学生、早速買ってみたのですが「モノラル録音」という事を知らず(笑)音の悪さにガックシ・・・
まだガキには「音の良さこそ一番!」みたいな感情がありフルトヴェングラーの第九はCD棚の片隅に埃を被っていました。

が、中学に進学し、その学校の理科の先生が所謂「フルトヴェングラーキ○○イ」でして(^^;)
その先生が言うわけですよ。
「フルトヴェングラーこそ五線紙の間から宇宙を見た唯一の指揮者だ」
とか
「指揮者はカッコではない。どんな音楽を創るかなのだ。フルトヴェングラーこそその最大の具現者だ!」

とか・・・(笑)
私は「この先生はなんで音楽の先生にならなかったのだろう?」という素朴な疑問が湧いたのですが(笑)
その先生が色々と彼のライブラリーから「カセット」にLPやらCDから落としたフルトヴェングラーの音源を沢山私にプレゼントしてくれたのもいい思い出です。
(ただし、定期考査の理科で100点取ったらとか、小テスト満点連続5回で1カセットとか今にして思えば結構、無茶というか怒られそうな感じでしたけどね笑)
お陰でフルトヴェングラーの世界に少し?引き込まれた吾輩がおりました。

「12月27日:追記
フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィルの二次大戦中の第九の映像がありました。
断片映像ですが「振ると面食らう」と言われたフルトヴェングラーの指揮姿を見ることが出来ます。
現在の端正ばバトン・テクニックを持つ指揮者達とは違った指揮ぶりですね。

最前列にゲッベルス宣伝相とヒムラーゲシュタポ長官?の姿、そしてハーケンクロイツがナチス統治下のドイツですね・・・
演奏終了後に握手を求めるゲッベルスに応えるフルトヴェングラー、その心中は如何に・・・

もう一人、フルトヴェングラーと並び称される巨匠、ハンス・クナッパーツブッシュの第九。

こちらも戦中のライブとのこと。
長いタクトを悠々と振り下ろす姿はフルトヴェングラーとスタイルの違いこそあれ19世紀生まれの巨匠の一種の「凄み」を感じさせます。」追記ここまで

音楽の世界(と言っても聴き専ですが笑)に完全に引きずり込まれたのは恐らく中学の頃だったのだと思います。

でも周りでクラシックを聴く友人はおりませんでした(^^;)
なのでこの理科の先生と・・・もうお二方、思い出深い先生との出会いがきっと音楽の世界へのめり込むきっかけだったと思い出しています。

一人は当時の音楽の先生。
まだ当時30代なのに髪の毛は真っ白で長髪という出で立ち(秋篠宮殿下の白髪時代みたい)で我々が付けたあだ名は「シロクマ先生」(笑)
今にして思えば「マエストロ」とかあだ名を付けるのでしょうが、中学生のガキの考える事ですから面白おかしいあだ名を付けるわけです。
彼は「カール・ベーム教信者」でした(笑)
「いいか?ベームのゆったりしたテンポこそ音楽の真髄と温かみを融合させたこれこそ指揮者の真髄なのだよ。モーツァルトやベートーヴェンを聴くならベームを聴きなさい」なんて授業で言ってました(笑)
当時、小遣いから買えるCDなんて月に1枚~2枚、お年玉で徳間シャルプラッテンの1,000円シリーズとかドイツ・グラモフォンのなんとかベストの1,450円と言った廉価版を買い溜めていた私でしたが、彼からもカセットに落としたベームの音源をたかっていました(笑)
彼は「お前、楽器やらんか?」」と言われ放課後にピアノのレッスンを一週間程つけてもらったのですが・・・
楽譜もろくに読めず(笑)

「うん、お前には才能無いね。でも良い音楽はこれからも聴きなさい。」で終わりました(大笑)

そんなカール・ベームの「第九」

カール・ベーム指揮 ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団&合唱団
Sop エリザベート・グリュンマー
Alt クリスタ・ルートヴィヒ
Ten ジェームズ・キング
Bas ヴァルター・ベリー
日生劇場でベームがベルリン・ドイツ・オペラを率いた公演のライブです。
これ、確かシロクマ先生に感化されて買ったはずなのでどこかに有るはずです。

もう一人の恩師。
それは数学の先生でした。
彼は所謂「トスカニーニオタク」で(笑)
彼曰く「トスカニーニの音楽こそ楽譜に如何に忠実に演奏するかということを追求した音楽なのだ。聞いてみろ。無駄なテンポの揺らしとか無いだろう。トスカニーニは良いぞお」
とのことで(^^)
理科・音楽のお二人の恩師とともに彼にもテープをたかっていました。
でも、トスカニーニの録音も古い物が多いのでモノラルなんですよねぇ・・・
当時の私ではその良さが全く理解できなかったのが正直な所でした(笑)
でも、その先生から頂いたトスカニーニ指揮NBC交響楽団のショスタコーヴィチの第七交響曲「レニングラード」は音の悪さを通り越して感動しましたね。

そんなトスカニーニの「第九」

アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 ロバート・ショウ合唱団
Sop アン・マックナイト
Alt ジェーン・ホブソン
Ten アーウィン・デロン
Bas ノーマン・スコット

師走と言えば「第九」。
その第九交響曲の思い出深い指揮者達の演奏を改めて聴いてみて・・・

フルトヴェングラーのものはテンポの揺らし方は勿論、第四楽章終結部のプレストがオケが破綻寸前になりながらも進んで行く推進力とオケの爆発力、合唱とソリストの素晴らしさ、どれをとってもやはり決定版と言っても良い出来ですね。
彼が長生きしてステレオ録音を残してくれていたなら・・・
といつも思います。
当時、ステレオ録音の技術はあったようですが、まだ実験的要素が強く当時のマエストロ達は懐疑的だったとか。
(因みに1944年にカラヤンが実験録音の一環としてステレオ録音されたブルックナーの交響曲第八番第四楽章のCDが出ています)
また「フルトヴェングラーのステレオ録音」というと「ゴルゴ13」にそれを主題とした話がありました(^^)

ベームの演奏はステレオとなり大分、聴きやすくなっていますが、会場が日生劇場故かちょっとデッドです。
しかし彼の誠実な音楽に向き合う姿勢を感じることが出来る演奏です。

トスカニーニは恩師がおっしゃったとおり余計な贅肉を削ぎ落としたソリッドな演奏です。
しかし音楽が平板というわけではなくトスカニーニというマエストロがこれでもか!という位にスコアを読み込み、そこから生み出された素晴らしい演奏であることが分かります。

恩師、三人の思い出。
とても懐かしく思い出されます。

私が合唱コンクールで指揮者賞をもらい(笑)卒業式の「大地讃頌」の指揮を任された時、このお三方と私、四人でお話をすることがありました。
「お前はどんな風にやりたいんだ?」
と聞かれて
「カラヤンのようにやりたいです」
と言ったら。

その恩師三人は口を揃えて
「何?カラヤン?いかんいかん!」

どうやら信奉する指揮者は違えど「アンチ・カラヤン」という点では一緒だったようです(笑)
でも中学生にはカラヤンの目をつむりながらのあの神秘的な指揮姿に憧れていたのですよ(^^;)

そのカラヤンの第九。

やっぱり、カラヤンの指揮は惚れ惚れしますね(^^)

で、結局は「お前の好きなようにやれ」という事になったのです。
感動的な「大地讃頌」が終わり卒業式が終わった後に三人の恩師に「どうでしたでしょうか?カラヤンになってましたか?」と聞くと。

お三方とも口を揃えて
「カラヤンというよりヤマカズさんだな」
との論評が(笑)
当時「山田一雄」先生を知らなかった私には「?」でしたがヤマカズ先生の指揮姿の映像を見つけました。

山田一雄指揮 読売日本交響楽団
G・マーラー 交響曲第一番「巨人」より第四楽章

ちょっと前のブログでも書きましたが、その指揮姿はVHSに保存され同級生全員に配布されました。
私もDVDに落としたものを見かえましたが確かにキューは出しまくってるわ、指揮台の上で飛んだり跳ねたり・・・(笑)
しかも鼻水と涙でひでぇ(大笑)
未だに同級会のネタにされるのも致し方ない仕上がりです(^^;)

本当はこの若い指揮者のようにスマートに指揮したかったのですがねぇ・・・

レナード・バーンスタイン「Young People’s concert」より
W・A・モーツァルト 歌劇「フィガロの結婚」より序曲。

若き日の小澤征爾さんです(^^)
バーンスタインが前説で言っていますね。
「三人の副指揮者の中で最も若い、日本からやってきた26歳の指揮者。あなた達は将来、この名前を頻々に聞くことになるでしょう。セイジ・オザワ」
26歳にして天下のニューヨーク・フィルを斎藤メソッドのスマートな指揮でドライブ。
カッコいいなぁ・・・

そんなこんなで年末、第九のシーズンとなり昔話を思い出しています。
今にして思うと彼ら恩師は不惑の歳になった私よりも当時、若く熱血教師達でした。
よくもまぁ生意気盛りのガキ達を根気よく教育してくれたものだと感謝・・・
ま、悪いことすれば鉄拳制裁なんて当たり前の時代でしたし(^^;)
そんな彼ら恩師に数年前に同級会でお会いした時は校長先生とか教頭先生とか、えらーくなってました。
「お前らの頃は先生の言うことを素直に聞いてくれる生徒ばかりでよかった」
とか「平気でバシバシ殴ってたなぁ」とか(笑)
だって親父やお袋も「悪い事しでかしたらどんどんぶん殴ってください」とか言ってましたもん(^^;)
学校で怒られ、帰宅すると今度は両親に怒られるという(笑)
自然に悪いことしなくなりますよ(^^)
「そんなお前が官僚様になるとは・・・」とも(大笑)
って、既にその時は辞めた後でしたが。

「今でも聴いてんのかい?」
なんて酒が飲める年齢になってからする恩師との会話、最高に楽しかったですね・・・
(朝まで連れ回して申し訳ありませんでした、先生笑)

え?今聴いている第九ですか?
これに何故かハマってまして。

マキシミアンノ・コブラ指揮 ヨーロッパ・フィルハーモニア・ブダペスト管& 合唱団
Sop イングリッド・ケルテージ
Alt ベルナデッテ・ヴィーデマン
Ten ヨーゼフ・ムック
Bas イシュトヴァーン・ラーツ
指揮の往復運動を一拍として数える理論「テンポ・ジュスト理論」を実践するマクシミリアンノ・コブラ。

前に拙ブログ「珍」な演奏と曲で紹介しましたが、あれ以来、この演奏が面白くて(笑)
なんというか「くさや」的な味わいと言いますか・・・(コブラさん、ゴメンナサイm(_ _)m)

やはり何度見ても第四楽章のオケと合唱団の「死んだ目」状態が笑いを堪えるのに(^^;)
でも何度も見てしまう中毒性があります(笑)

皆さんの年末の「うた」や今年の「うた」はなんでしょうか?

今年も残る所、数日となりました。
残りの日々が良い年になりますよう。

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
2017年09月25日 イイね!

日本の「バーンスタイン」~山本直純~

体調不良によりブログをサボっておりましたバーンスタインです(汗)
お陰様で完調のほぼ戻りました。

みん友をはじめMyファンの方々からのお心遣い溢れるメッセージや投稿、本当に感謝感激です(^^)

さて、体調も大分良くなりましたのでちょっと離れた本屋までドライブしてきました。
欲しい本が出ていたのですが、上のような理由で中々出不精になってしまいまして・・・

てか「Amazon」で買えばいいじゃんと思ったのですが「読みたい」と思うと一日も待てないという悪癖が顔を出しまして(笑)
何のためのprime会員なのか最早意味不明です(大笑)

さて、そこまでして読みたかった本。
↓これ

朝日新書 「山本直純と小澤征爾」(柴田克彦氏著)

「世界のオザワ」の存在は我が国音楽界の頂として君臨していることは言うまでも無い事実ですが、この本ではその小澤さんと生涯を通じて友情関係に有り、我が国の音楽啓蒙でその存在を忘れることが出来ない存在である「山本直純」さんの話です。

我々世代以上の方だと「直純さん」の存在を知らない方は少ないと思いますが、若い世代の方には余り聞き慣れない名前かもしれません。
山本直純

山本直純は指揮者としてのみならず作曲家としても高名な存在でした。

例えば映画「男はつらいよ」のテーマや「8時だよ!全員集合」のOPテーマ、あの旋律を聞いたことが無いという方はいないと思いますが、あれは直純さんの作品ですし「一年生になったら」や「歌えバンバン」と言った童謡作品も彼の作品です。
映画「男はつらいよ」テーマ

テレビ「8時だよ!全員集合」オープニング

「8時だよ~」のいかりやさんの「行ってみよ~!エンヤー♪コーラ」なんて懐かしいですねぇ・・・
子供の毎週の楽しみはこれでしたね(^^)

他にも大河ドラマの「武田信玄」や「あの」笹川良一さんがご存命の頃の「日本船舶振興会」のCM「火の用心のCM」も彼の作品として知られています。
日本船舶振興会「火の用心のうた」

これのCMも子供の頃、よく見ていました。
「笹川良一」という人は子供心に「きっとなんか偉い人なのだろう」と思っていましたが戦前から戦後にかけてあのような大きな存在の方だったと知ったのは学生になってからでした(笑)
だってこのCM見たらどうみても「普通のお爺ちゃん」ですもんね(^^;)
「一日一善~!」懐かしい・・・

直純さんはテレビや映画向けの音楽だけでは無く硬派なクラシック作品も残しています。
国連から委嘱されて作曲したオーケストラ作品「天・地・人」(直純さんは人を作曲)や札幌五輪の入場曲「白銀の栄光」等、彼の存在が大きかったからこそ委嘱された作品もあります。

また「クラシック音楽」を堅苦しく考えてほしくないという理由から「ジョーク」として笑いを誘う曲も造っています。
交響曲第45番「宿命」(ベートーヴェンの全9曲の交響曲の旋律が次から次へと現れ、かつその中に日本の民謡の旋律が出てきたり、ベートーヴェンを冒涜した!と怒ったお客に指揮者が鉄砲で撃たれ倒れる→救急車登場→復活なんてくだりもあります。直純さんが第45番まで交響曲を作ったわけでは無くベートーヴェンの全9曲の交響曲、1+2+3+・・・+9=45番というわけです笑)やこれまたベートーヴェンの有名なピアノ協奏曲第五番「皇帝」をモチーフにしたピアノ協奏曲「ヘンペラー」(皇帝=エンペラーを変曲(敢えて「編曲」と書いていないところが直純さんらしいです)したので「ヘンペラー」)やメンデルスゾーンのこれまた有名なヴァイオリン協奏曲をもじったヴァイオリン協奏曲「迷混」(メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲はよく「メンコン」と略されますがそれをもじって)等・・・


如何に彼の才能が豊かだったかお分かりになると思います。

さて、そんな直純さんですが、指揮者を志した学生時代からその死まで盟友であった小澤さんとの話を絡めながら本書は進んでいきます。

まずは帯タイトルからしていいんですよね。
「埋もれた天才」と「世界の巨匠」~この二人がいなければ、日本にクラシック音楽は存在しなかった~
天才同士がなんの因果かクラシック音楽黎明期の我が国において邂逅した事実は非常に興味深いところです。
今回この本を呼んで興味深い関係者の証言を知りました。
例えば直純さん、小学校1年生の時の日記。
「今日はベートーヴェンの第一交響曲の出だしの和音を、山田一雄先生(※我が国の指揮者の大先達の1人)の所にいって勉強してきました」
小学校一年生で早くもベートーヴェンの交響曲を勉強していたとは・・・(驚)
もうこの時期からその才能を発揮し始めていたことがわかりますね(^^)

そんな直純さんですから東京芸大の学生時代から映画音楽やテレビ音楽で引っ張りだこの存在となり当時のサラリーマンの給料より稼いでいたとか(^^;)
同じ時期、小澤さんはヨーロッパへ行って修行したいも、伝手も無くフランス政府給付留学生試験を受験し、最終選考の二人まで残るものの不合格。
それでも欧州行きを諦め切れない小澤さんは女友達でヴァイオリニストだった水野ルミ子さんに「何をしょげた顔してるのよ」と言われ経緯を話すと「うちのパパに話してみたら?」となり会ってみると・・・
当時の「フジサンケイグループ」の総帥であった水野成夫だったと(笑)
「男に生まれたからにはやってみたいものが三つある。連合艦隊司令長官、オーケストラの指揮者、そしてプロ野球の監督だ」は氏の言葉でした。

小澤さんの言葉を聞くと水野は「本気なんだな?」と念を押すと「すぐに文化放送へ行け」と一言。
行ってみると渡航費用「50万円」が用意されていたとか・・・
また、三井不動産社長の江戸英雄氏や日興証券会長の遠山元一氏も小澤さんの話に理解を示し、三井船舶の貨物船で渡欧することが可能になったそうです。

その小澤さんの欧州行きが決まった頃、直純さんは小澤さんにこう言葉をかけたそうです。
「音楽のピラミッドがあるとしたら、俺(直純さん)はその底辺を広げる仕事をするからお前(小澤さん)はヨーロッパに行って頂点を目指せ。征爾が帰ってきたら、お前の為のオーケストラをちゃんと日本に用意しておくから」と。
「天才は天才を知る」とはこの事なのでしょうか。

普通、自分より才能がある人物を見ると「ジェラシー」を抱いてしまうものですし、芸術家の分野ではそれが物凄く多いと聞いたこともあります。
しかし、直純さんはその「天才的才能」故に小澤さんの「天才的才能」に気付きこのような言葉をかけたのでしょうね。

この後の小澤さんの快進撃は言うまでもありませんし、直純さんの活躍も上で挙げたとおりでまさに二人共に「時代の寵児」となって行きました。

今回、この本読んで知ったのですが、上で挙げた「音楽のピラミッド~」の話に対する小澤さんの反応が面白かったのです。
「僕(小澤さん)は彼(直純さん)の陰にいました。でも対抗心なんて全く無かった。なぜなら彼の方が圧倒的に上だったからです」
天才同士、お互いを認めていた事の証左ですし「世界のオザワ」となっても「山本直純」の才能には敵わないと実感していたのでしょうか・・・
やはり天才は天才を呼ぶのでしょうか。
(因みに直純さんは岩城宏之さんとも親友でした。やはりこの事も天才は天才をひきつけた典型なのでしょうね)

山本直純というと「ひげのおじさん」として親しまれなんとなくボードビリアン的な感じを抱いている方もいらっしゃるかと思いますが、今回のこの本を読んで「作曲」「指揮」「啓蒙」の三つをこなし、同業者たちからも「本当の天才」と呼ばれ、それでいてお茶の間でもその名をしらぬ存在はいなかった人物。
「山本直純」という存在は、まるで「我が国のレナード・バーンスタイン」と言ってもよい存在だったのでは無いかと思いました。

テレビ等で忙しく指揮活動から遠ざかっていた直純さんを小澤さんと岩城さんが示し合わせて「もう一回、こっちの世界にきてやろうよ」という誘いに乗った直純さんはNHK交響楽団の定期演奏会デビューが決まりますが、その直後に交通違反を起こし、それがキャンセルとなってしまったことは我が国の音楽界の痛恨の出来事の1つであったと思います。

もし、あの時何事も無くN響定期を振り指揮活動を本格的に再開させていたら・・・と著者も嘆いていました。
歴史とはときに皮肉な出来事がありますね・・・

書きたい事はまだまだありますがネタバレになってしまうと恐縮なので、この辺で。
ただ、この本、クラシックに興味がない方でも楽しめる内容になっていますよ(^^)v

最後に直純さんを師と仰ぎ、そして友人としても長年の付き合いだった「さだまさし」さんの言葉と直純さんの映像を紹介して本日のブログを終わりたいと思います。

「世界中に指揮者の中でベートーヴェンの交響曲、1番から9番まで頭に入っている人は直純さん以外に何人いただろうか?楽譜が全部頭に入っているということはまっさらな五線紙を渡すと1番から9番まで全部書けるということ。」

(訃報を聞いて)「裏切られた感じがした。「こんなにあぅさり死んじゃだめでしょ」。俺になんにも言わず。「それはないよ、直純さん」って感じだった。その後、しばらくはなんにもやる気が出なかった」

「小澤さんと面識はありませんが、僕にとって小澤征爾は「神」です。自分の音楽の貫き方が凄い。だから直純さんが世間に評価されなくても、小澤征爾が山本直純を認めてくれている。あの小澤征爾が山本直純を大事に思ってくれているというのが直純さんの家来としては救いであり、誇りでもあります。勿論、直純さんも「神」の領域ですけど、僕にとってはちょっと違う「神」ですね。結構、我々下々の話も聞いてくれて、ときどき迷惑をかける神様(笑)」

最後の言葉にさださんの直純さんへの思いが詰まっていると思いましたし、言い得て妙でした。


その直純さんの指揮姿。
ベンジャミン・ブリテン作曲 「青少年のための管弦楽入門~パーセルの主題による変奏曲とフーガ」
管弦楽 NHK交響楽団 

この曲は英国の作曲家、ブリテンがオーケストラの楽器を分かり易く解説するために作曲した曲です。この動画で直純さんが指揮と解説をしています。クラシックを聴く方にも、これから聴いてみたいと思っている方にも、またあまり興味が無いなぁという方にも聴いて頂きたい名演です\(^o^)/
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お客を飽きさせる事無く、分かり易く、尚且つ楽しい解説。
これも「山本直純という天才」の存在を如実にあらわした動画ですね。

山本直純という名は忘れ去られる事は無いでしょうし、これからもその名前は我が国の音楽界に燦然と輝き続けることでしょう。

山本直純よ、永遠なれ。

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
2017年08月19日 イイね!

今年後半楽季の行きたい公演「来日オーケストラ」~在京ホールの記憶を手繰りつつ~

今年ももう8月も下旬。
時間ってあっという間ですね(^^)

最近、コンサートから足が遠のいているので今年は何か演奏会、一度は行っておきたいと思いまして。
これからのコンサートの日程を調べてみました。

まずは「ケルン放送交響楽団」
指揮は佐渡裕氏。

ドイツのオーケストラって素人の私が見ても玉石混交なのですが「ケルン」は一流どころと行ってもいい存在です。
ただドイツのオケって名称変更が最近結構あってワケワカメなんですよ(笑)

例えば「フランクフルト放送交響楽団」として私が記憶していたオーケストラが「hr放送交響楽団」と名前が変わっていたり・・・
(これはフランクフルト放送響がヘッセン放送所属のオケで、もともとの名前が「ヘッセン放送交響楽団」という名前だったのを国際都市である「フランクフルト」の名を冠したオケにしたものを今度は「Hessen Rundfunk-Symphonie-Orchester=ヘッセン放送交響楽団」の頭文字をとって「hr放送響」にしたものと思われます)

ややこしい(笑)

他にもドイツのオケはややこしい名称が多くて、「ベルリン放送交響楽団」もかつては旧西・東に存在しており「ベルリン放送響(西)」とか「ベルリン放送響(東)」と区別していました。
それが今は「ベルリン放送響」と「ベルリン・ドイツ交響楽団」と名前をどっちかが変えてやっとこ、分かり易く(^^;)と言ってもどっちが「西」で「東」だったのかもう分かりません(笑)

また東西両方に「ベルリン交響楽団」があったりしてもう何がなんだか・・・
(現在は旧・西の「ベルリン交響楽団」がその名を名乗り、旧・東の「ベルリン交響楽団」は「ベルリン・コンツェルトハウス管弦楽団」となっています。)

その他ベルリンでは、かの有名な「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」「ベルリン国立歌劇場管弦楽団=ベルリン・シュターツカペレ」等など(笑)
まぁ、ベルリン・フィルとシュターツカペレははあまりにも有名なので間違えることは無いと思いますが(^^)

他にもハンブルグの「北ドイツ放送交響楽団」が「北ドイツ放送エルプフィルハーモニー管弦楽団」に名称変更していたり、そのハンブルグには「ハンブルグ・フィルハーモニー管弦楽団」があったかと思えば「北ドイツ放送」所属のオケに「ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー管弦楽団」があったり(笑)
書いていて、もうこんがらかってきた(笑)

そんな「ケルン放送交響楽団」ですがかつて我が国の名指揮者の1人、若杉弘さんが音楽監督を務めておられました。
氏はこのオケと録音を数種類残し、私はマーラーの第九交響曲を持っていますがバーンスタインやカラヤンのような「濃厚」「慟哭」「ねっとり感」の無いスッキリとした演奏で、バーンスタインやカラヤンの物を聴くのがシンドい時は若杉さんの録音を愛聴しています。

そんなケルン放送響と佐渡さんのコンビでの演奏会。
プログラムが。

10月29日(日)東京オペラシティ・コンサートホール「タケミツ・メモリアル」
ワーグナー:ジークフリート牧歌
シューベルト:交響曲第7番ロ短調 D.759「未完成」
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 作品67「運命」

ベタすぎる(笑)
そりゃ、お客さんを呼ぶにはいいプロだとは思いますけどせっかくだからマーラーとかショスタコ、またはこの際、佐渡さんが手を付けていないレパートリーをやって欲しかった・・・

しかもやっぱり交響曲第五番「運命」と付いているし(笑)

と思ったら売り切れていた・・・
ま、しょうがないですね。

東京オペラシティ・コンサートホール「タケミツ・メモリアル」

新宿の初台にある東京オペラシティの中に「タケミツ・メモリアル」はあります。
このホール名は我が国が産んだ世界的作曲家「武満徹」氏からとっています。
武満氏はこのホールを完成を見ること無く、66歳の若さでこの世を去りましたが、このホールの構想段階から助言を多く与え、その助言がこのホールの完成に少なからず影響を与えたそうです。
ビジュアル的に見て三角形の天井が特徴あるホールで、音響についても残響は長めですが音の分離とのバランスが良く、私は結構好きなんです。
初台の駅から徒歩3分位で付くのもいいですね。

次の注目公演。

「ロシア国立交響楽団」。
スヴェトラーノフとのコンビで名録音を沢山残したオケ、こりゃ楽しみだなぁ(^^)
指揮者は?ヴァレリ・ポリャンスキ?ポリャンスキって合唱指揮者じゃなかったか?
まぁいいや(笑)
ロシア国立響って今、ポリャンスキが常任か監督なのかと思って見てみたら。

ん?「ロシア国立シンフォニーカペラ音楽監督」とあります。
そんなオケあったかなぁと思いモスクワのオケを今度は見てみると・・・

「なんじゃこりゃあ!」(松田優作風笑)

「ロシア国立交響楽団」が三つあるやんけ(汗)

「ロシア国立交響楽団」
「”ノーヴァヤ“(ロシア語で新の意)ロシア国立交響楽団」
「ロシア国立シンフォニー・カペラ(ロシア国立交響楽団)」

これだけ見ると一番上の「ロシア国立響」が来日すると思う方が殆どでしょうけど、指揮者のポリャンスキが監督を務めるのは3番目の「ロシア国立シンフォニー・カペラ」。
で、その「カペラ」を調べると「我が国においてはロシア国立交響楽団」と紹介されることもある」って・・・

おい(笑)

恐らく今回来日するのは「ロシア国立シンフォニー・カペラ」だと思われます(笑)
そんなオケ知らねーよと思ったら前身は「ソヴィエト国立文科省交響楽団」。
国立文科省交響楽団と言えばロシアの巨匠、ゲンナジ・ロジェストヴェンスキーのために当時のソ連政府が国内の腕利きを集めた精鋭集団。
でもソ連崩壊の時に殆どの楽団員がギャラのいい西側に行ったりしちゃって崩壊したと聞いていたのですが、ちゃんと残っていたのねん・・・
(カペラって聞いたら「マツダ・カペラ」を思い出しますね笑)

いやー、ロシアのオケもややこしいのですよ。
その存在を一応理解できるのがエフゲニー・ムラヴィンスキーが長年に渡って監督を務めた「レニングラード・フィル(現サンクトペテルブルグ・フィル」位で、あとは昔から似たような名称が多くて・・・・

上で挙げた「ロシア国立響」でさえややこしいのに例を挙げると。

モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団
モスクワ放送交響楽団
ロシア・ナショナルフィルハーモニー管弦楽団
ロシア・ナショナル管弦楽団

うーん、ややこしい(笑)

モスクワ・フィルとモスクワ放送交響楽団がまだしも、「ロシア・ナショナル・フィル」と「ロシア・ナショナル管弦楽団」なんて何が違うのよって感じですよね(笑)
それに「ロシア・ナショナル」じゃあ「ロシア国立」やんけ(笑)


この際なので勉強ついでに「ナショナル・フィル」と「ナショナル管」の違いを知っておきましょう(^^;)
私の中で「ロシア・ナショナル・フィル」というと名ピアニストのミハイル・プレトニョフが創設したオーケストラで名盤が多くて有名な老舗レーベル「ドイツ・グラモフォン」にロシアのオケでは同レーベル初のベートーヴェンの交響曲全集を録音したオケという認識でした。

が。

「ロシア・ナショナル・フィル」はプーチン大統領の肝いりで創設されたオーケストラでこちらも名ヴァイオリニストのウラジーミル・スピヴァコフを監督に戴くオケで、辻井伸行さんが「ヴァン・クライヴァーンコンクール」で優勝後、初めての演奏会で共演したのがこのオケ。

私が覚えていた方は「ロシア・ナショナル管弦楽団」の方でした。

似たようなややこしい名前付けやがって(笑)

でも、こうしてモスクワのオケの事を書いていて思ったのですよ。
もっと厄介な街があることに・・・

それは「東京」です(^^;)
かつて東京には代表的なオーケストラが9つありました。
それらを挙げると。

NHK交響楽団「NHK Symphony Orchestra, Tokyo」(通称N響)
東京都交響楽団「Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra」(都響)
東京交響楽団「Tokyo Symphony Orchestra」(東響)
東京フィルハーモニー交響楽団「Tokyo Philharmonic Orchestra」(東フィル)
東京・シティ・フィルハーモニック管弦楽団「Tokyo City Philharmonic Orchestra」(シティ・フィル)
新日本フィルハーモニー交響楽団「New Japan Philharmonic」(新日フィル)
日本フィルハーモニー交響楽団「The Japan Philharmonic Orchestra」(日フィル)
読売日本交響楽団「Yomiuri Nippon Symphony Orchestra, Tokyo」(読響)
新星日本交響楽団「Japan Shinsei Symphony Orchestra」(新星日響→東フィルと合併、消滅)

どーです(笑)
モスクワ以上に似たような名前が並んでいてわけがわからないでしょう(笑)

「N響」はまぁいいとして、「東京」の冠が付くオケだけで4つもあって「東京都交響楽団」と「東京交響楽団」の違いなんてたったの一文字ですよ(笑)
恐らく、これらのオーケストラが海外公演をする時は、その国の人達、公演を楽しみにしてネットなんかで調べても似たような名前が並んでいて今回の「ロシア国立響」みたいにややこしい思いをするんだろうなぁ(^^;)

もう分かり易くするために「ほぼ国立オーケストラ」と行ってもいい「N響」は「Japan State Orchestra Tokyo」、都立と言ってもいい「都響」は「Tokyo Capital Orchestra」に変えてしまってはどうでしょう(笑)
それでも「Tokyo」とあるだけで全部同じに見えることでしょう(^^;)
結局、何処の国も面倒ですねぇ・・・

話がいつものように脱線しました。
その「ロシア国立響=ロシア国立シンフォニー・カペラ」の演奏会ですが、このプログラムが強烈でして・・・

11月5日(日)赤坂サントリーホール 13時開演 
チャイコフスキー:交響曲第4番
チャイコフスキー:交響曲第5番
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」

えぇ・・・これ一挙に三つ演奏すんの(笑)

これは相当気合を入れて行かないと疲労困憊必至なプログラムです(笑)
マチネー(昼公演)なので終わった後も時間が出来そうですが、こりゃ家に帰るのも一苦労しそうな「超大盛り」プロです(^^)
B席とP席はSOLD OUTでしたがS席とA席はまだ余裕があるようです。
S席15,000円、A席12,000円。お得だなぁ(^^;)
うーん、怖いもの見たさでちょっと行きたいぞ(笑)

東京・サントリーホール 大ホール

サントリーホールは我が国「音楽の殿堂」と言ってもいいホールでしょう。ヴィン・ヤード(ワイン畑)形式という舞台を客席が取り囲む形状のホールで、あの「ヘルベルト・フォン・カラヤン」の助言によりこの形式のホールとなりました。(同じく彼の「城」であった「ベルリン・フィルハーモニー」も同じ「ヴィン・ヤード形式です)
最寄り駅(溜池山王か六本木一丁目)から少し遠いのが難点ですが音響は芳醇かつ艷やかで国内のコンサートホールでは最上位クラスであることは間違いないと思います。
そして「ヴィン・ヤード形式」ならではの席であるP席(舞台の後ろの席)は指揮者の表情を見ることが出来、値段も安いのでおすすめです。

また「サントリー」のホールですから休憩時間にワインやウィスキーを楽しめるバーがあったり、演奏会終了後は隣にある「ANAインターコンチネンタルホテル(旧全日空ホテル)」で食事を楽しんだり、もしデートだったら、そのままムフフな事に(以下自己規制笑)

でも正直、この三曲を休憩を入れるとしても一挙に聴くのはシンドいです(汗)
てか、ポリャンスキとオケマンの体の方が心配です(^^;)


(この「超大盛り演奏会」を超える「超メガ盛り演奏会」と言える演奏会があります。「ベートーヴェンは凄い! 全交響曲連続演奏会」という演奏会で大晦日にベートーヴェンの交響曲全九曲を演奏するという凄まじいコンサートです。最初の年こそ3人の指揮者で振り分け、2つのオーケストラが交代で演奏していたものの、2004年の岩城宏之さんの時からは1人の指揮者、1つのオーケストラでこなすようになり、岩城さんが亡くなられた2006年は9人の指揮者が登場、そして翌年からはまた「1人」で全曲指揮するというまるで「地獄マラソン」のような演奏会です(笑)最近は小林研一郎さんが指揮しているようですが小林さん、正月も何もあったもんじゃないだろうなぁ笑)

この「三大交響曲」のプロから一日空けて11月7日(火)のプロも魅力的なんです。
11月7日(火)東京・オペラシティ・コンサートホール「タケミツ・メモリアル」(19時開演)

チャイコフスキー:大序曲「1812年」
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲(Vc 宮田大)
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」

さすがにチャイコ後期交響曲一斉演奏から一日空けてら(笑)
恐らくポリャンスキもオケマンも日曜日は「バタンキュー」でしょうからね(^^)

こっちは相当期待できるコンサートだと思います。
小澤征爾さんがその実力を認めるチェロの宮田さんがソリストのドヴォコン、ロシアのオケがどんな感じに演奏するか楽しみですし、ショスタコの5番は昔「国立文科省」時代にロジェストヴェンスキーの指揮で聴いたのであの頃と較べてどういう演奏をするのか・・・

あ、こっちも「革命」って相も変わらず書いてら(笑)
ぴあさん、もう「運命」とか「革命」は止めましょうよ(笑)

こっちもP席は既にSOLD OUTですがS席~B席はまだ余裕があるみたいです。
チャイコより少し安くてS席で12,000円、A席9,500円、B席で7,000円かぁ~
これも行きたいゾ(^^)

11月。
ベルリン・フィル来日。(以下Bph)
サー・サイモン・ラトルがBph芸術監督として、最後の来日ですね。

11月24日(金)東京 サントリーホール 19時開演
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」 Op.20
バルトーク:ピアノ協奏曲第2番 ト長調 Sz.95 (ピアノ:ラン・ラン)
ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98

あー中々いい選曲じゃないの(笑)
でも・・・・・・
当然のように全席SOLD OUT(笑)

ですよね~。

S席45,000円~E席20,000円。
やっぱ高いなぁ(^^;)

ミューザ川崎シンフォニーホールでもBphの公演があるのですが、こちらのプロは
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)
陳銀淑(チン・ウンスク):新作
(タイトル未定/ベルリン・フィル委嘱 2017年秋ベルリンにて世界初演予定)
ラフマニノフ:交響曲第3番 イ短調 Op.44

重すぎる(笑)

ミューザ川崎シンフォニーホール


こちらも「サントリーホール」同様「ヴィン・ヤード形式」のホールですが、客席後方や左右席に一部が非対称型の特徴ある造りです。首都圏を代表するホールでしたが、東日本大震災で天井が崩落するという大事故に見舞われ、幸いにも怪我人は出ませんでしたがコンサートが出来る状態では無くなり2年の歳月をかけて修復、再びその座を取り戻しています。勿論、修復時に徹底した耐震補強がなされたようですので安心してコンサートを楽しむことが出来ます。

某オークションで見ましたがサントリーのチケットは出ていませんでした。
まぁラトルとBphの組み合わせ、どうもCDとか聴いても感動が薄かったのでいいんんですけど(負け惜しみ)

オーケストラ公演のチケット代金って今回のBphやウィーン・フィル(Wph)のような「超・有名オケ」だとS席で4万円以上とかザラなんです。
でも「一流オーケストラ」だから高いお金を払って公演を聴きにいっても「駄演」だったり「自分の好みとは違う」事があったりという事もあります。

車で例えると「高級車」として認知されている「ドイツ御三家」、メルセデスやBMW、アウディは国産車から見たら「絶対的価格」は高いですが、それを支払えばそれに見合った以上の「性能」や「安全性」「装備」を確実に手に入れる事ができます。

しかしこのオーケストラ(というよりクラシックの公演)公演は、どんなに「有名」で「一流」とされる音楽家のコンサートに行っても、最後の音が鳴り終わるまでは分からないという一種のギャンブルです(笑)
昔、ホロヴィッツという「超・一流」なピアニストがいて、その人が来日公演をしたことがありました。チケット価格は「NHKホール」というクラシックのコンサートでは大きいキャパのホールながら「5万円」。
しかしその演奏は酷かったようで著名な音楽評論家であった吉田秀和さんは「ヒビの入った骨董品」とこき下ろしたそうです。
演奏の良し悪しの感じ方は千差万別ですが、5万円も払って楽しみにコンサートに行ったら「ヒビの入った骨董品」な演奏を聴かされたら、そりゃ怒りたくもなりますよね(^^;)

まぁ、その「一種のギャンブル的要素」が「実演の楽しみ」という考え方を私はしています。
超・有名では無いオーケストラの演奏会で物凄い感動を憶えることもあれば、「巨匠」と言われる指揮者の演奏会にいったら拍子抜けする程淡白な演奏でガッカリしたこともありますし・・・・


なので、いきなり「Bph」や「Wph」のような「スーパー・オーケストラ」の演奏会に行くのもいいかもしれませんが、まずは手始めにチケットが比較的安い「日本のオーケストラ」の演奏会に行ってその曲の演奏知識を深めるのもいいと思いますし、CDで「超名演」を聴いてから行くのもいいかもしれません。

同じく11月。
日にちが前後しますがご容赦を。
ボストン交響楽団の公演。
ボストン響は前回の来日が1999年の小澤征爾さんとの来日以来で、18年ぶりの来日とのこと。
そんなにボストンって来ていなかったんだ(汗)

11月9日(木) サントリーホール 19時開演 
ハイドン:交響曲第103番 変ホ長調 Hob.I:103「太鼓連打」
マーラー:交響曲第1番 ニ長調「巨人」

指揮はBphのラトル後の後任候補の1人とも言われた「アンドリス・ネルソンス」。
現在はボストン響の音楽監督の地位にあり、次世代を担う指揮者であることは間違いありません。
彼のマーラー、これは聴いてみたい。
こちらはS席32,000円~C席17,000円までまだ大分残っているようです。
「ギャンブル」ではありますが、これは行きたいところ。
今季ではこれが今のところ、最も行きたいコンサートでしょうか。

と思ったら20日(月)にロイヤル・コンセルトヘボウの公演もあるじゃないですかぁ(涙)
プログラムがこれまた魅力的で・・・

ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.61 (ヴァイオリン:フランク・ペーター・ツィンマーマン)
ブラームス:交響曲 第1番 ハ短調 op.68

指揮は現音楽監督のダニエレ・ガッティ。
ガッティもボストン響のネルソンス同様、Bphの次期音楽監督有力候補といわれた俊英で、現在はロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の音楽監督を務めている逸材です。

私、古い人間のせいか「ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団」というのは分かっていても「アムステルダム・コンセルトゲボー管弦楽団」って言っちゃうんです(笑)

ツィマーマンの超絶技巧が聴けるであろうベートヴェンとコンセルトゲボーのメロウな響きのブラームス・・・・・

迷う(笑)

ってよく見たらSOLD OUTだった・・・・・(涙)

もっと早く見ておくべきでした(悲)

いや、11月には名オーケストラが大挙して来日しますね。
ボストンとコンセルトゲボー、どちらか行きたいなと思っていたら、「ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団」もやって来ます。

指揮は・・・

ヘルベルト・ブロムシュテット!

ブロ爺、相変わらず若いなぁ・・・・・

ヘルベルト・ブロムシュテット


これで90歳ですよ(汗)
超ベジタリアンらしいので、そのお陰なのかしらん(笑)

彼のベジタリアンぶりは徹底していてN響に客演した時、N響は彼が「徹底したベジタリアン」な事を知っていたので「ざる蕎麦」を出したそうです。
「つゆ」につけて食べるんだよということを教えたらブロムシュテット、「Oh!Japanese Soba!」と言ったかどうかは知りませんが(笑)箸をとって食べようとした刹那、「このつゆは何から出来ている?」と聞いたそうです。
N響の職員は「カツオの出汁」と説明したところ「じゃあダメだ。お前は私がベジタリアンな事を知っているだろう」と言って「蕎麦だけ」を黙々とすすって食べたとか(笑)


不謹慎ですが、もしかするとブロ爺の姿を拝めるのもこれが最後なのかもしれません。
N響との名演の数々、よく学生時代に聴きました。
これは行っておきたいな・・・

2017年11月11日(土) サントリーホール 15時開演 
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 op.77 (ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス)
シューベルト:交響曲 第8番 ハ長調 D944「ザ・グレイト」

2017年11月12日(日)  サントリーホール 15時開演
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64 (ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス)
ブルックナー:交響曲 第7番 ホ長調

どっちも魅力的じゃん・・・
どっちの公演もS席だけ残っていました。
32,000円。
N響学生席の10倍以上(笑)
でもしょーがねーよなぁ・・・・・・

益々悩む(笑)

でもブロ爺はもっと長生きしそうなので(笑)ちょっと保留・・・

12月になると今度はロシアの「マリインスキー歌劇場管弦楽団」がやって来ます。
指揮は当然この方・・・

ヴァレリー・ゲルギエフ

やっぱりおっかねぇ(笑)
でも彼の指揮する演奏ってロシアの土臭さを感じさせつつ、顔に違わず(笑)野性味溢れる演奏で一度聴くと耳から離れない魅力があるんですよね(^^)

プログラムは
12月6日(水)東京 サントリーホール 19時開演
リムスキー=コルサコフ:組曲「金鶏」
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 Op.77 (ヴァイオリン:庄司紗矢香)
ベルリオーズ:幻想交響曲 Op. 14

いいですねぇ~

だってこれ以外にも公演あるんですけど「ラフマニノフの祭典」と銘打って「オール・ラフマニノフ」プロでラフマニノフ好きには堪らないプロですが、私には荷が重すぎるんですもん(笑)

こっちもS席とA席が残ってる~(^^;)
SOLD OUTなら踏ん切りもつくのですが、残っていると(笑)

いやはや、困った。
上で挙げたどれかには行きたいなぁ・・・

と悩んでいたらフェドセーエフも来るんかーい(笑)

ウラジーミル・フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ

は?

「チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ」って何???
適当なメンツ集めてオーケストラをでっち上げたか(笑)


と思ったら「旧・モスクワ放送交響楽団」

っておい!(笑)

フェドセーエフももう85歳か・・・
あと何回聴けるか分からないしな・・・

ウラジーミル・フェドセーエフ


プログラム。
11月14日(火) 東京文化会館 大ホール 19時開演

ボロディン:歌劇「イーゴリ公」より「だったん人の踊り」
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.35 (ヴァイオリン:三浦文彰)
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 Op.47
(お、こっちの演奏会案内には「革命」が付いていない笑)

フェドセーエフのショスタコというと1991年の「クーデター未遂」の日に録音された5番が物置か何処かにあるはず。
昔の記憶なのでちょっと曖昧ですが、CDの「帯」のキャッチが「恐怖のクーデター未遂の日に録音された「革命」が遂に登場!フェドセーエフとモスクワ放送響の緊張感溢れる超・名演が今ここに!」みたいなキャッチでした(^^;)
ソ連のオケの演奏にしては「重戦車」では無くて確かに「緊張感ある」演奏でした。
(確かにあのCD帯には「革命」って書いていた筈笑)

あぁ・・・フェドセーエフのショスタコってだけでこれも行きたくなる・・・

しかも文化会館はご無沙汰だしな・・・・・

東京文化会館 大ホール

改装して相当変わっている(汗)

東京文化会館は「サントリーホール」が出来るまで我が国の「音楽の殿堂」でした。音響は少しデッド(残響が少ない)ですが、逆にそれにより音の歯切れがよく楽器の音が明瞭に聴こえるという美点がありました。(改装後は知りません笑)
「サントリーホール」完成後は演奏会の回数こそ減りましたが、今でもオーケストラ公演は多く開催され、日本を代表するコンサートホールと言ってもいいでしょう。
設計は「前川國男」(丹下健三の師)で開館した1961年当時、このような前衛的ながら合理性をも併せ持ったホールは我が国には無かったでしょう。
サントリーホールのような豪奢さはありませんが、いぶし銀のような存在感のある建物です。
また上野駅から近いので交通アクセスは最高にいいと言えます。

文化会館は学生時代に行ってから20年近くご無沙汰しています。
あの当時は改装前で、サントリーホールから見ると設備が古臭く見え、売店で売っている食べ物や飲み物なんかもサントリーホールから見ると著しく劣って見えたものでした。

それでも、文化会館(とサントリーホール)は当時付き合っていた娘とよく行った場所で、文化会館のコンサートの前に時間があると近くにあった食堂「聚楽」で飯を食って、私はビールを一杯引っ掛けるのが慣習でした(笑)
(まだ「聚楽」あるのかな・・・雑多な雰囲気が堪らなく「昭和チック」でメニューの数が多く、しかも安かったです。今だったらデートであんなところ連れて行かないな(^^;)

んー・・・
甘いような・・・苦いような・・・酸っぱいような・・・

思い出が蘇ってきたら、俄然文化会館に行きたくなってきたゾ(^^)
まだチケットもあるみたいだし、これは確定かな?(^^)

今回は「ぼっち」の東京文化会館ですが(小声)

最後に東京にあるコンサートホールで上で紹介できなかった所の写真を紹介します。

渋谷 Bunkamura オーチャードホール

渋谷の「東急Bunkamura」の中にあるホール。渋谷という立地条件の良さから私が在京の頃はよくここでもオーケストラのコンサートが開かれていました。
でも最近は余りここではやっていないような・・・
最近はクラシックよりポップス等での使用が増えてきているとか。
ただ大晦日の「東急ジルベスターコンサート」の会場はここです。(あの新年へのカウントダウンをしながら曲が進んで行くのをテレビ等でご覧になられた事がある方も多いかと思います)
正直、音響は素人の私でも・・・・です(笑)
音が響かないというか、弦の艶やかさや金管のつんざくような咆哮が減衰されて聴こえてしまいます。

東京芸術劇場 大ホール

こちらも東京のコンサートホールでは稼働率が高いところです。
池袋駅からすぐという立地条件もあり、今でも頻繁に演奏会が開催されているようです。
そしてこのホールの最大の特徴はステージ後ろにそびえ立つ「パイプオルガン」。
上で紹介した写真の姿から下の写真のように変形(といっても回転するだけですが)します。

非常に凝った造りのホールです。
ただ、この芸術劇場、音響はオーチャードホール同様?でした。
こちらは逆に音の広がりが良すぎて各楽器の音がバラけて聴こえてしまう印象がありました。

それとこのホール、建物の上層階部分に位置しており、ホールに辿り着くまでとんでもなく長いエスカレーターに乗る必要がありました。
これは「名物」的な物と私は捉えていましたが「高所恐怖症」の方にはとても怖いエスカレーターだったと思います。
東京芸術劇場「エスカレーター」

その芸術劇場も最近改装工事が行われ、ホールには音響反射板が追加、「名物エスカレーター」も二段分割式になったそうです。

音響や利便性、安全性が向上するのは勿論いい事なのですが、なんか思い出の残るところが変わるのは寂しいものがありますね・・・

日比谷公会堂

目的は「多目的ホール」で建設された「日比谷公会堂」ですが、我が国最初の「コンサートホール」と言ってもいい存在でしょう。
オーケストラの演奏会を開催できる会場が昔はここのみで、よく「20世紀の名演奏」とかモノクロの画像を見ると「日比谷公会堂」という文字が必ずと言っていいほど登場します。
現在、ここでは殆どオーケストラの演奏会は開かれていません。
(かくいう私も日比谷公会堂でのコンサートは体験したことがありません)
寧ろ、集会とかで使われているイメージが強いですね。
(社会党の浅沼委員長が刺殺されたのもここです)

昭和女子大学 人見記念講堂

ここは昭和女子大学が講堂として1980年に建設した多目的ホールでしたが、音響が良かったためオーケストラ公演のメッカになった時期があったそうです。
しかし1986年に「サントリーホール」が完成すると音響に優れるそちらでの公演が多くなると同時に、Bunkamuraオーチャードホールや東京芸術劇場のオープンもあり、今ではここでの演奏会の開催はあまり聞かなくなりました。
しかし、サントリーホール等の「コンサートホール」が出来るまで東京文化会館しか無かった時代にここで多くの演奏会が行われた事は特筆すべきことでしょう。

すみだトリフォニーホール

錦糸町に出来た新しいホールです。新日本フィルのフランチャイズとして活用されており、歴史は浅いですが評判はいいですね(^^)
私はこのホールで聴いたことはありません。
Myファンの「バルジ隊長」さんが先日、ここでの演奏会の様子をブログに書かれているのを拝見しましたが、音が柔らかく、かつ艷やかなサウンドのホールとのことで、是非足を運んでみたいホールです。

NHKホール

ここは最早説明不要でしょう。NHK交響楽団のコンサートは勿論、紅白歌合戦から民謡大会、オペラまでこなす「多目的ホールの権化」と呼んでもいい存在です。
ですがパイプオルガンもあります。
キャパは約3,600と大きく、ポップスや海外の大物アーティストのコンサート等にも使用されています。
クラシックのコンサートホールのキャパが大体2,000、大きいところでも2,600程度ですのでここに入ると「デカー!」と思わされます(笑)
音響は正直、良いとは言えません。
あくまでも「多目的ホール」であり、キャパ数が多いため会場内が広く音が散らかる印象があります。
また、席の場所にもよりますが楽器の音が遅れて聴こえたり(反射音でしか聴こえない)、楽器の音そのものが他の楽器にかき消され聴こえないということがあります。
ただ、ここも多くの巨匠が演奏会を行い、名演奏の数々が生まれた場所であることにはかわりありません。

今日は今年後半の「来日オーケストラ」に絞って、ホールの特徴(と言っても素人の私見ですが笑)を交えて紹介してみました。
これが「オーケストラ」公演への誘いと万が一にもなってくれれば最高の栄誉です(^^)v
「敷居が高い」と見られがちなクラシックのコンサートですが、ドレスコードがあるような演奏会は年に一回、あるかないかですし、意外とカジュアルな雰囲気ですよ(^^)

本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
またいつも沢山の「イイね!」を頂き、感謝しきりです。
本当にありがとうございます。

なんだか曇天続きですが、この週末位はスカッと晴れて欲しいですね。
皆様の楽しい週末を願っております。

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