2017年06月03日
今日は家でゆっくりとしています。
テレビを見ていると例の某学園の騒ぎを報じてますね。
今年話題になっている「忖度」。
これ、霞が関では当たり前の事です。
ただし今回の件のように上から下へ「こうしてくれ」という例は余りありません。
「上がどうして欲しいと思っているのか」を敏感に感じ取り、言われる前にそれとなく実行する。
これがポイントなんですね。
どうしても急を要す案件や是が非でも通したい案件は上からの指示がありますが、基本、上の考えを読むことが重要なんです。
私が某官庁(と言ってもバレバレですが)に勤務していた時はそれが出来なければ出世できませんでした。(今もでしょうけど)
一種試験(今は総合職試験と名を変えました)を通過していればある程度のポストまでは必ず辿り着けます。
しかし、「ある程度」に辿り着いてからが勝負なんです。
そこから先は「それまでの実績」が全てです。
「実績」とはそれまでどのような案件をこなしてきたかということですが、当然、有力な人間に可愛がられているとか、どのような法案作成に携わってきたか等などです。
そこにどのくらい「忖度」してきたかを上はしっかり見ているのですね(笑)
言い換えれば上から言われてはじめて動くようではダメです。
そして最悪なのは「上に楯突く」
私の場合はまさにこれでした(笑)
上の希望通りではないものを上げると上司に呼ばれ「○○君、ここはこうやって」となるわけですが私の性格では「いや、これは○○ですから認可できません」とかなるわけです。
もうこの時点で「忖度の働かない奴=使えない奴」と上から思われてますね(笑)
でも、更にそこで「この案件は○○先生の関係だから・・・頼むよ」とか有力者が介在しているから君のためになるよと懐柔してくるのが90%。
ここで「はいわかりました」なら減点も少ないのでしょうが
「いや、ですから○○な理由があって却下しているのですから、他に却下した方々に対して不公平でしょう」なんて口答えして更に抵抗すると・・・
担当を外されます(笑)
今にして思えば子供っぽいなぁとも思います。
あの時上手くやってりゃぁ・・・正直、そう思った時期もありました。
しかし、当時の私は中央官庁で大げさに言えば「国のために、国民の皆様のために頑張るぞ!」という意識で入省しましたが、現実とのギャップを埋めることは出来ませんでしたし、あのまま残っていたとしてももっと早く体を壊しているか、どのみち辞職していたと思います。
まぁ、言い換えれば若いうちに貴重な?体験をできたのかなぁと思うようにしてます。
こんな事がありました。
入省して二年目。
大学の友人の実家に遊びに行き、深夜のファミレスでくっちゃべっていると突然、カーセキュリティのアラームが鳴りました。
当時、JZS161アリストは自動車窃盗人気No1という車(笑)でしたのでアラームを付けておいたんですね。
急いで駐車場に行くとリアのサイドガラスが割られていました。
恐らくセキュリティの音が鳴ったため犯人は慌てて逃げたようでした。
途方に暮れる私は取り敢えず警察には連絡しないとなぁと思ったのですが、実際盗られたものも無いし、ガラス割られた位で110番ってのもなんだか申し訳ないなぁと思ったのです。
一緒にいた友人が「じゃあ○○に電話してどうすりゃいいか聞いてみりゃいいじゃん」と言いました。
この○○君は大学の友人で警○庁に入庁した人物です。
「それ名案!」てな事で早速電話をかけました。
「いやさー車のガラス割られちゃって参ったわ~・・・でも110番するのもなんだかなぁだし、どうしたらいい?」
すると彼。
「分かった。場所は?車に触ったか?状況で言えば怪我とか無いな。怪しい奴がその辺にいても迂闊に話しかけるなよ」
数分後。
パトカーが3台やってきて「○○さんですね。警○庁の○○警部より連絡をいただきました。お怪我等ございませんか?」
名刺を頂くと○○県警○○署 警視 副署長 ○○ ○夫との名前が・・・
内心「こんな大事になるなら普通に110番に電話すりゃよかった・・・」と思いました(笑)
現場検証が始まり副署長さんと話を始め「なんで階級が上の副署長さんが下の警部の依頼で、しかもこんな窃盗未遂にまで出るのですか?」と聞いたのです。
「いやー、今は階級が下でいらっしゃっても直ぐに上に行かれる方ですからねぇ。その方のご友人、しかも霞が関のご住民となれば私が出ないわけには参りません!本来であれば署長が来てご挨拶するところですが、本日は生憎都合が悪うございまして・・・悪く言えば我々の点数稼ぎですよ!ワッハッハ~」
妙に言葉に「ご」を付ける気のいいおっさんでした(笑)
警察のキャリアとノンキャリアの話なんてドラマの中だけだと思ってましたが本当でした(苦笑)
同じ中央官庁でも警察庁や警視庁、防衛庁(当時)以外はヒラから始まります。
しかし警察は任官と同時に「警部補」となり警察大学校を卒業すると自動的に「警部」に昇進します。
つまりもう最初から部下がいる所からスタートするんですね・・・
この警○庁の友人とは未だにLINEや電話等で付き合いがあり、たまたま昨日も話をしたばかりで「忖度」の件にピンと来たところでした。
なので「あの時の話、ブログに書くよ」って言ったら「名前伏せて、悪口じゃなきゃいいよ」とのお墨付きを頂きました(笑)
「あれは忖度だったんかい?」と聞くと「なんで友達に忖度なんだよ(笑)忖度は上にするものだろ」と言ってました。
言われてみりゃそうですよね(^^;)
でも「友達が困っていたら助けるの当たり前でしょ」と当時と同じ言葉を聞いた時には不覚にもジーンときてしまいました・・・
そんな彼も今ではある県警の部長として出向中。
階級も警視正となり、例の副署長さんがおっしゃっていたとおりになっています。
順風満帆のようですね。
まぁ、あの時「霞が関」に就職して去った友人の方が少なく、みんな順風満帆ですが(笑)
ドロップアウト組は少数です。
いつものように話が脱線しました。
結論。
「忖度」は確実にあります(笑)
ニュース等で報じられている件は相当高度なレベルでの話ですが。
文部科学前次官は捨て身の発言をなさいましたね。
きっと、トップに立った方でも良心が動いたのか、違う思惑があったのかは分かりませんが・・・
本日もしょうもない話にお付き合い頂きありがとうございます。
また、先日来、ブログを初心者の私の乱文に多くの「イイね!」重ねて感謝いたします。
毎度ですが長文・乱文、失礼いたしました。
Posted at 2017/06/03 16:13:30 | |
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