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バーンスタインのブログ一覧

2017年06月27日 イイね!

運転の時に聴いて欲しいクラシック音楽=渋滞・イライラ時編

今日も暑すぎずかと言って涼し過ぎず非常に過ごしやすい日です。
皆さんのお住いの地域はいかがでしょうか?

藤井奏太四段、あっさりと連勝記録を更新しましたね。
若干14歳であの強さ、畏敬に念すら抱きます。
私は将棋は駒の動かし方くらいしか分からないのですが、将棋や碁の棋士の頭の中身はどうなっているのでしょう(笑)
100手先まで読むとか・・・
私なんて数分で終わってしまうヘボ将棋なのに長考試合になると9時間とか。
将棋に関して言えばAIがまだ勝てないと言いますから、彼らの頭脳は優秀な演算装置より上を行っているのだと思います。
(みん友のSamSさんより将棋もプロ棋士がAIに勝てないということをご教示頂きました。私の完全なる勘違いです汗SamSさん。ご教示頂き深謝いたします)
棋士の有名な言葉に「兄貴たちは皆頭が悪いから東大に行った」という言葉があります。(米長さんだか中原さんだか忘れましたが)

彼らからしてみたら存在する文学やら法学やら医学やら、それらを掘り下げて勉強することはつまらないことなのでしょうね(笑)
でも、彼らの言葉だと説得力があります。

さて、将棋指しはクラシック好きが多い事を思い出し今日は「運転時にイライラした時」に聴いて欲しい名曲を数曲書きたいと思います。

渋滞、煽られた等など運転中、イライラすることは結構あると思います。
そういう時に所謂「景気のいい曲」を掛けてしまうと逆に心がはやり、さらにそのイライラを増幅させかねません。
ですので心静まる曲という事で二曲ほど。

一曲目はギュスターブ・マーラー作曲 交響曲第9番。
マーラーは作曲家として有名ですが、当時は指揮者としてもとても高名な存在でした。
そのマーラー、最後の交響曲となった「第九交響曲」。

この曲は彼の「死生観」を著した曲で、非常に端折った言い方をすれば「必ず来る死に対し、その恐怖とあちらの世界への憧憬」を見事に表現した曲です。
こう書くと「気の滅入る」曲と思われる方もいるかもしれません。
確かに全曲通しで聴くと大体80分~90分程度かかり長いですし滅入るかもしれません(笑)

ですので取り敢えず「第四楽章」のみを聴いて見て欲しいのです。
冒頭部、美しい旋律から始まるこの楽章はマーラーが「死」への恐怖を克服し、むしろそれを受け入れ「安息」を手に入れたかのような楽章となっています。

本来は全曲通しで聴くとこの交響曲の意味が見えて来るのですが、なにせ演奏時間が時間です。
なかなか全曲通しというのはしんどいと思います。
(かく言う私も全曲通しで聴くのは月に1度有るかないかです。邪道かもしれませんが笑)

この第四楽章、冒頭部、寂しげな旋律から始まり、その終結部で、演奏する指揮者への指示として「死に絶えるように」と書かれています。
実演では指揮者がタクトを下ろすので分かるのですが、CD等、特に外乱要因の多いカーオーディオではいつ終わったのか分からないという事もあります。
それほど「静謐」な楽章です。

この「第四楽章」を聴くとさっきまでのイライラは何処へやら「何をそんなにイライラしていたんだ」と思わさられる曲となっています。

この「マーラー 交響曲第九番」は名盤揃いです。
私のHNの由来であるレナード・バーンスタインが生涯、唯一ベルリン・フィル(以下Bph)を指揮した一期一会の凄絶な演奏、あのヘルベルト・フォン・カラヤンがその3年後に彼にしては珍しくLIVE収録した「精緻かつ濃密」な演奏、小澤征爾がサイトウ・キネン・オーケストラと演奏した「祈り」を感じる演奏、その他兎に角名盤揃いです(^^)

是非、この曲ご一聴頂ければ。

二曲目は「L・V・ベートーベン 交響曲第九番「合唱付」

普通、「第九」と言えばこの曲を連想される方が殆どだと思いますし、「え~第九ぅ?」と思う方もいらっしゃると思います。

年末の定番、「歓喜の歌」(歓喜に寄すとも言います)。
師走になるとあちらこちらで演奏会が開催され、街のBGMとしてもよく聴かれるまさに「名曲」ですが何故この曲をチョイスしたかと言いますと。

「第九」と言えば前述したとおり「歓喜の歌」(第四楽章)があまりにも有名すぎて第一楽章から第三楽章はあまり聴かれたことの無い方が多いかと思います。

しかし第一楽章から第三楽章も耳が聞こえなくなったベートーヴェンが創り出した最高傑作と言え、不安・恐怖、そして第四楽章「歓喜に寄す」へ至るベートーヴェンの人生の集大成と言っても良い旋律を聴くことが出来ます。
その第一楽章から第三楽章までを聴いて、第四楽章「歓喜に寄す」を聴くとこちらも些細な事でイライラしていた事がバカバカしくなり、気分が晴れやかになることはお約束できます(^^)

ベートーヴェンの「第九」も当然ながら名盤揃いです。
「最高」と言われるのはヴィルヘルム・フルトヴェングラーがバイロイト祝祭管弦楽団を指揮したものが決定版と言われていますが、録音が1954年のモノラル録音のため、とっつきには余りお勧めできません。
ここは聴いて「音の良いもの」(その解釈は色々有ると思いますが)に絞って。
となりますと、上で書いた「マーラーの第九」と同じカラヤン/Bphの最後のデジタル録音とバーンスタインのLIVE版がとっつきには良いと思います。
カラヤンの録音は正確無比、そして録音の良さはデジタル録音成熟期の物ですが分厚いサウンドで「第九」の醍醐味を味わう事ができますし、バーンスタイン版は「ベルリンの壁」崩壊を記念して行われたLIVE録音で、対立していた東西ドイツ、米ソ英仏各国のオーケストラメンバーで構成された、まさに「東西冷戦の終結」を象徴するかのようなコンサートのものです。そしてこちらは「Freude(フロイデ=歓喜)」を「Freiheit(フライハイト=自由)」と第四楽章の歌詞を変えているのも印象的なものです。

最近、ネットでのDL販売が中心となってきたためか、「名盤」たちが今は安いものでは1,000円程度で買うことが出来ます。
年末ではなくてもベートーヴェンの「第九」聴いてみてはいかがでしょうか。

さて、「第九」にまつわる面白いエピソードを。

一つ目は「第九のジンクス」。

ベートーヴェンの「第九交響曲」は彼の最後の交響曲となったわけですが、この後の作曲家達は「九曲目の交響曲を書くと死ぬ」ということを真剣に考えていたようで、現に上に上げたマーラーはそのジンクスから逃れようと九曲目に作曲した交響曲に「第九番」という番号をふらず「大地の歌」という名前を付け、その後、第九交響曲を書いたのですが・・・

結局、それが彼の最後の交響曲となりましたし、マーラーと「音響の大伽藍」という意味では双璧とも言えるアントン・ブルックナーも「第九交響曲」が最後の交響曲となりました。

また「未完成交響曲」で有名なシューベルト。
彼もまた「第九交響曲」が最後の交響曲となりましたし(ですが、近年の研究で「未完成交響曲」を第七番、最後の「大ハ長調」を8番と呼ぶようになってきました)、「新世界交響曲」で有名なドヴォルザークもこの「交響曲第九番 新世界より」が最後の交響曲となっています。(ただしドヴォルザークについても未発表の交響曲があったため厳密に言えば「最後の」交響曲ではないようですが)

この「第九のジンクス」から逃れようとドミトリー・ショスタコーヴィチは自作の「第九交響曲」を非常に軽めの短い作品として発表、彼は15番まで作曲できました。(しかし「第九交響曲」といえば大作曲家達が素晴らしい作品を残していたので当時のソ連政府はショスタコーヴィチに「歴史に残る」大交響曲を期待していたようで、その小品交響曲はこっぴどく「プラウダ」等で批判されたとか・・・)

いやはや、作曲家も大変ですね(^^)

二つ目は「コンパクト・ディスク誕生」の裏話。
この話は真実なのか都市伝説の類なのかはっきりしておりませんが、これも「第九交響曲」にまつわる面白い話なので。

コンパクト・ディスク(CD)はオランダ・PHILIPS社とSONYが共同開発していましたが、その収録可能時間に2つの案があったそうです。
一つ目は60分で直径11.5センチ(だったと記憶してます)の物。
二つ目は74分で直径12センチの物。(現在のCD)

そこで当時SONYの副社長で後に社長にもなる大賀典雄さん(指揮者としても活躍されました)が、「楽団の帝王」であったヘルベルト・フォン・カラヤンに「マエストロ、この二案が最終まで残りました。マエストロのご意見を」と伺いを立てたところ。
「ヘル・オオガ。簡単だよ。74分にしなさい。そうすれば私の指揮するベートヴェンの第九が一枚に収まる」
この鶴の一声でCDの規格は12センチ、74分に決まったという(笑)
どうやらカラヤンはLPで交響曲一曲を聴くのにA面、B面を裏返す事が我慢ならなかったらしく、そうなったという話です(笑)
カラヤンという人は新技術にとても貪欲な人だったらしく試作のCDの音を聴いてとても喜び、それまで彼が録音した膨大な曲をデジタル録音で再録するという野望もあったようです。

またカラヤンと大賀さんの友情を超えた「エンジニア」として尊敬しあっていた関係。
それはあまりにも劇的な形で終焉を迎えます。

1989年、大賀さんがカラヤン邸を訪問した際に、カラヤンは突然倒れ、介抱する大賀さんの腕の中で息を引き取りました。
「まだ、その時ではないのに。」という最後の言葉を残して。
カラヤン逝去のニュースは徳光和夫さんがアンカーをしていた18時のニュースのトップとして扱われたことを私は鮮明に憶えています。

カラヤンはカー・マニアとしても有名で、来日した時に飛行機の試乗のため訪れた富士重工で(彼はパイロットの資格も持っておりプライベート機を自ら操縦することもあったそうです)「スバル・レオーネ」を見て「あの車はなんだ?ちょっと乗せろ」という話になり、乗ってみて大満足、3台(5台という説も)を買ってヨーロッパに帰り、一台は自分用、残りは親友達に「とても素晴らしいジャパニーズ・カーだ!」と言ってプレゼントしたとか(笑)、世界中の富豪たちが欲しくても限定故、買う人が限られた「ポルシェ959」をポルシェ社から献呈されたとか逸話に事欠かない人物です(^^)
(なんと彼が乗っていた「ポルシェ911ターボ」の「ヘルベルト・フォン・カラヤン」モデルのミニカーまで存在します笑)

あの世でカラヤンは現在のブルーレイや7.1Chサラウンドを見て「なんでもっと早く出さなかった!」と
大賀さんや盛田さん、井深さんやレイ・ドルビー博士を怒っているかもしれませんね(^^)

話が脱線しました。

渋滞やらなんやら、運転中にイライラするシーンは沢山あります。
そんな時、心静まる曲で余裕を持って運転するのも良いものですよ(^^)v

また、皆様のドライブ中、様々なシチュエーションでお聴きになっている曲をジャンルを問わずご教示頂けると幸いです。

まだまだ「イライラ解消」出来るであろう名曲は沢山ありますが、本日はここまでとしたいと思います。

本日も相も変わらずのとっ散らかりブログ、最後までお読み頂きありがとうございました。
また他愛もない内容のブログに沢山の「イイね!」、本当に感謝いたします。
Posted at 2017/06/27 16:53:46 | コメント(3) | トラックバック(1) | 徒然なるままに日常雑記 | 日記

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