今週に入って暑くなってきましたね。
少しダレ気味のバーンスタインです。
テレビを見ていて私の元職場「強制労働省」の事が報じられない日ってないですよね(笑)
最近では現役地方厚生局長が不慮の亡くなられ方をされたり、ちょっと前だと「このハゲー!!!」と絶叫している衆議院議員がOGだったりと(^^;)
「このハゲーッ!」発言で話題になった方は年齢的に近い方ですが存じ上げません。
私より入省が2年先輩にはとんでもない美人がお二人いらっしゃって、あの方と同じ年次だと、その「美人の先輩」の事しかおぼえていないもので(笑)
で、あの頃の事を少し思い出していたのです。
深夜2時、3時帰りは当たり前、11時に終わって「「今日は早く帰れる!」なんて喜んでいたのですから今思うとよくもまぁ・・・と。
私は千代田線沿線に住んでいたのですが、その終電はあの頃は確か午前0時24分でした。
それを過ぎると所謂「タクシー券」が支給され、それで帰れということになるのです。
霞が関の官庁によって契約先が違うようなのですが、「強労省」は個人タクシーの「でんでん虫」と契約していたようで、それで帰る日々でした。
「個人タクシー」って、行灯が「でんでん虫」も「提灯」の方も色々な車が多くて面白かったのですよ。
最初こそ、面倒で並んでいる車列の最初の車に乗っていたのですが、そのバリエーション溢れる個性的なタクシー達を見ているうちに「車好き」の性と言いますか、「なんか面白い車ないかな?」と思って探して乗るようになったわけです。
そうやって色々なタクシーに乗っていた頃、F50シーマの個タクさんに知り合い、よくお世話になるようになりました。
この個タクさんも所謂車好きな方で、疲れて眠たいはずなのに家に付くまでの1時間近く、車の話題でくっちゃべってました(笑)
※これらの写真は全てイメージです。もう15年以上も前の話ですから皆さん、既にお乗り換えになっていることでしょう。
「バルカンヘッドランプ」と言われたあの特徴的なヘッドランプが印象的でしたし、VKエンジンも「静か過ぎる」という感じでは無く「意図的に」聞かせている感じのエンジン音でした。
それとアクティブサスの恩恵なのでしょうか、首都高のつなぎ目等のギャップも嫌な突き上げも無く、コーナーでもなんだかあまりロールしない不思議な感覚でした。
このシーマの運転手さん(Aさんとしておきましょう)と仲良くなり電話番号を教えて貰い、大体いつもその方のタクシーに乗っていました。
でも、Aさんが他のお客さんを乗せている場合もあるわけです。
そうすると「俺の仲間の○○さん(私の事)が喜びそうな車乗っているのを差し向けるから」なんて事もありました。
それで乗ったのがこれ。
これが現れた時はビビりました(笑)
「こんな個タクまであるんかい!」と(^^)
センチュリーなんてお台場の「MEGA Web」で300円払って乗ったことがあるくらいですよ(^^)
しかも後席に乗るなんて大臣や大会社の役員位だろうという車ですから、私のような青二才に乗っていいものかと(笑)
兎に角、この車は「静か」で「エンジン音もどこか遠くで微かに」を通り越して「無音」でした(笑)
精々、ロードノイズが入ってくる位で、その音も同じトヨタなのにアリストとは全く次元が違う車でした。
それに後席にもテレビやスイッチ類が沢山あって、それの殆どが「日本語表記」(笑)
テレビは前席と後席のフロアトンネルの真ん中に鎮座していて、デスクまでありました。
それとマッサージ機能とか・・・
後席エアコンの表記も大分記憶が怪しくなっていますが普通なら「AUTO」表記なところが「自動」って書いてた気が(笑)
まぁ、もう時効だと思いますので書きますと、所謂「居酒屋タクシー」だった訳です(汗)
そろそろ仕事が終わりそうってあたりに電話をすると強労省の少し離れたところで待っていてくれるという塩梅でして・・・
(真ん前には他の個タクが列をなしているので、それを考えて)
乗り込むとリアのカップホルダーに缶ビールとおつまみがセットされているという・・・
数年前、これが問題となっていましたが、今はどうなっていることやら。
でも、いつも貰いっぱなしってのも気が引けて、お茶やお菓子、パン等を差し入れしてました。
まぁ私の場合は「居酒屋」目当てでは無く「乗ったことのない車に乗りたい」が主目的だったのですけどね(笑)
こういう目的でタクシーを選んでいるのも少数派だったと思われます(笑)
他にもいろいろなAさんのお仲間の「個人タクシー」に乗りました。
運転することは勿論叶わないことですが、「個人タクシー」の世界には「これ、タクシーとして使うか?」という車達が結構ありました。
例えば最終型セルシオ(F30)の「TOM'S セルシオ」(笑)
(こちらはノーマル「TOM'S」笑)
これがやって来た時も笑いを通り越しましたねぇ(^^;)
運転手さんはいつもAさんのシーマやセンチュリーの方より年配の方で、
「これってTOM'Sですよね?」と聞くと
「そーですよ。お客さん、Aちゃんから聞いてたけど相当好きだねぇ」
「でも、これエアロキットだけですよね?」
「いーや、ちゃんとスーパーチャージャーも付けたよ」
なんちゅー会話だ(笑)
確かに信号とかからの加速の時「シュウィーン」って音がしてました(^^;)
Y50 フーガの個タクも乗りました。
「フーガのタクシー(ハイヤー)なんて結構いるじゃん」と思われる方も多いかと思いますが・・・
こちらは「IMPUL」のフルエアロだったのですよ(笑)
Y50 フーガ 「IMPUL」

この「IMPUL」タクシーの方は車高も下げておられて「よくねー街中でフロント擦るんだよ~、これ2機目笑」
でもゴツゴツしてるわけでも無く「ちょっと硬め?」という位でした。
「セルシオ TOM'S タクシー」や「フーガ IMPUL タクシー」も、これのボディカラーがホワイトで、サイドとボンネットからリアにかけておなじみのブルーのラインが入り、そしてルーフに「でんでん虫」の行灯が乗っていると思っていただければ出来上がり(笑)
この時、初めて「フーガ」という車に乗ったのですが、インパネ中央にあったアナログ時計やオレンジ色に輝くメーターやインパネは他のトヨタのセダンとは異質に感じて「いい車じゃん」と思いました。
もしかすれば、後年HY51フーガHVを買ったのはこの時の潜在記憶があったのかもしれません(笑)
こういうのにも乗りました。
メルセデス・ベンツEクラス(W211)
ベンツまであるんかい!と思いました(笑)
こちらは国産とは違って内装は質実剛健で、それこそ首都高のあのギャップを越えても「ミシリ」とも言わない剛性感に舌を巻いたものです。
「今、距離はどのくらい走っているんです?」と聞くと
「18万キロちょっとだね~」
流石です(^^)
てか、この写真、借り物ですがあの方・・・じゃないよね(笑)
記憶を手繰ると他にもクラウン・アスリート(18系、普通ならロイヤルだろと思いました笑)やマツダ・センティア(HE型)、ホンダ・レジェンド(KA9型)等など、Aさんのお陰でそのお仲間の「ある意味変態な」タクシーに沢山乗ることが出来ました。
これらの運転手さんに必ず聞いた事があります。
下世話な事なのですが「こんな高級車を使ってペイするのですか?」と。
すると「勿論、儲けさせて頂いてます」という人が殆どでしたが、Aさんとセンチュリーの運転手さんだけ答えが違いました。
彼ら二人は「まぁペイしてるっちゃあしてるけど、他の連中の車よりガス食いだし、メンテ費用は高いし「利益」で見たら低いね。だけど、俺、若い頃にこっちに出てきてタクシー会社入って、金貯めて不動産とか株でちょっと儲けたのよ。そのお陰で今は生活にも不自由しなくなったんだ。まぁ、タクシーから始まった人生だから、これを止めるとボケるような気がするし、こうやってお客さんと喋っているのが好きなんだろうね」と。(このお二人、境遇まで似ていました)
彼らは「自家使用」といって「タクシー」として使っている車両を「自らの愛車」としてる方も多いようです。(「自家使用中」というプレートをフロントガラスに付けた個人タクシーを見かけた事がある方も多いと思います)
また、いい車だと自分の疲労感も少ないし、そこが「職場」な訳だから、せめてその「職場」である車は好きな車を使いたいし、自分好みにカスタマイズもしたいとも仰っていましたね。
強労省を去る日、シーマの運転手さんにそれまでのお礼を電話をしました。
すると「今から行くから」と。
退職の日は寂寥感や感慨等は無く「やっとこのクソみたいなところからおサラバできる」という思いでしたので退庁時間は入省して初めての「定時退庁」だったと記憶しています。
そんな時間(18時)ですから、タクシー券があるわけでも無く、タクシーの営業を始めようかという忙しい時間でしょうから、お断りしたのですが・・・
彼はやってきたのです。
「今日はちょっと早めに仕事を始めたと思えばどうってことないよ」と。
私はたった二年間でしたがお世話になった事のお礼を言うと「乗っていけよ」と言うわけです。
いやいや、この時間で早いですから電車で帰りますよと言うと・・・
「まだ営業前だし、自家使用中に誰を乗せても構わないよ。今日は○○さん最後の日。せめて俺に送らせてちょうだい」
この時の事は仕事場で花束を貰ったり事や送別会の事とかよりはっきりと覚えています。
なんでここまで一介の客のためにと聞いたら・・・
「だって○○さん、普通霞が関からタク券使うお客って疲れてダンマリの人もいれば、やたらと横柄な人もいれば、ありがとうの一言もない人が多いのよ。それをわざわざ俺たちのためにジュースやら茶やら食い物まで買って来てくれるお客なんていなかったからね。それにさ、仲間内、みんなで話したんだけど○○さんと車の話ばっかりだったけど楽しかったって言っていたよ。」
私もいつも良くしてもらっているお礼というのもありましたが、彼らとの話がとても面白く、疲れ切っていてもあの車内の時間は本当に楽しいものでした。車の話題は勿論、タクシー業界の事とか・・・
そんな楽しい時間でしたから、あっという間の時間でしたし、何よりも彼らの心遣いが嬉しかったのです。
僅か二年ちょっとの霞が関勤務でしたが省内部や省庁間で新たな仲間も沢山できました。
しかし、このAさんやそのお仲間とのやり取りを未だに忘れることはありません。
「運転手さんと客」という関係だったのに・・・・・
その後、証券に行ってからは勤務先が日本橋になり強労省のような酷い時間まで残業ということもなくなったため、乗ることもなくなってしまい、そしてその会社も辞め・・・
今では「タクシー」自体に乗る回数が減りました。
乗ることがあっても「きた車を停める」なり「車列に並んでいるのに乗る」という感じです。
でもたまに「でんでん虫」がやってくると「Aさんやあの仲間の方々じゃないかな・・・」と淡い期待を持ってしまいます。
残念ながらAさんを始めそのお仲間のタクシーに再会した事は未だありません。
でも、きっと皆さんお元気で今でも「面白いタクシー」にお乗りの事でしょうね(^^)v
で、最近はどんな「個タク」が走っているのか興味が湧いたのでちょっと時間潰しがてら見てみました。
するとまぁ、面白いのが出てくるのなんの(笑)
まずは定番のこれ。

現行(210系)前期のクラウン・アスリート。
まぁ、ロイヤルがタクシー需要としては多いのでしょうが「アスリート」も結構あるようです。
それにこのタクシー、アルミはBBSに、リアもエアロが付いていますね(^^)
こんなのも。

Y51フーガですが、グリルが「IMPUL」の物に替えてありますね(^^)
まぁ、クラウンとフーガはそれでも「定番」と言えるでしょう。
では「おもてなし感出しすぎ」と言いますか「オーバースペック感満載」「こりゃ乗ってみたい」な個人タクシー達から(笑)
早くも現行Eクラス(W213)の個人タクシーもあるんですね(^^)
あのフル液晶インパネに見入ってしまいそうだ(笑)
うーん、乗ってみたいぞ。

上で現行Eクラスのタクシーに乗ってみたいと思いましたが、現行Sクラス(W222)まであるとは・・・
これも乗ってみたいなぁ。
これにOPのブルメスターサラウンドとか付いていたら最高だなぁ(^^)

Sクラスのタクシーは上で現行モデルを紹介しましたが、こちらはその先代モデル(W221)ですが・・・
よく見るとこれ「AMG」じゃね(笑)
どうやら「S65 AMG」のタクシーのようです(^^)
長距離移動、これでしたい(笑)
メルセデスがあるということは・・・
やっぱりありました(笑)

BMW7シリーズ(先々代E6系)
こちらも快適でしょうねぇ・・・
ドライバーさんと共に「駆け抜ける喜び」を後席で体感出来そうです(^^)v

一瞬、ジャガーのXFかと思ったんですが・・・
なんと「テスラモデルS」の個人タクシーでした(^^)
物凄く静かで快適でしょうね(^^)
これも乗ってみたいなぁ。
では次は「ちょっとやり過ぎ感」が笑えるが見たら「手を上げて停めてしまいそうな」個人タクシー達。

現行の凝ったハイブリッドシステムを搭載したアコードの個人タクシー。フルエアロがこれまたいい感じでの「やり過ぎ感」が出ていていいです。
これ見たら停めてしまいそう(笑)

スカイラインのタクシーというだけでも珍しいですが「IMPUL」のフルエアロ(^^)
それにアルミも替わっていますし、車高も落ちていますね(笑)
映画「TAXI」を彷彿とさせます(^^)
車高、確実に落ちていますが乗り心地とか気になる・・・(笑)
でも、これがやって来たら停めてしまいますね(^^)v
これ、あの「IMPULフーガ」の運転手さんじゃないよなぁ(笑)
最後は
「これはネタか?」と思える個人タクシー。

これはプラモデルですよね(^^;)
でも・・・
一台くらいはありそうです(^^)
・・・・・・
お客1人しか乗れないやん(大笑)
首都高とかで運転手さんが熱くなりそうです(^^;)
こうして見ると個人タクシーの世界、やっぱり今でも面白い、そしてどう見てもオーバースペックでしょ?と思うほど豪華な車があったり、運転手さんの趣味がモロに現れているものもあれば、最後のネタとしか思えないものまで幅広くあって、見ているだけで飽きませんでした(^^)
きっと今夜も霞が関のお客待ちにいろいろなタクシーが並んでいることでしょう・・・
Aさんやお仲間達は今、どんな車に乗っているのかな・・・
本日も最後までお付き合い頂きありがとうございました。
また先日より沢山の「イイね!」を頂き、本当にありがとうございます。
まだ残暑が続くようです。
皆様、ご自愛くださいませ。