
先日、ロードスターを愛車登録してからというもの、
(私としては)大変多くの方からいいね!フォロー・メッセージをいただきました。
大変うれしく思います。ありがとうございます。
中でも、意外なことにセンティアにも関心をお寄せいただいた方もいらっしゃり、
その内、数人の方からのメッセージにソーラーベンチレーションに関する記載がありましたので
ソーラーベンチレーションを話題にブログを書いてみようと思います。
まず、このシステムの名称はソーラーベンチレーションです。
Wikipediaをはじめ、ソーラーサンルーフという誤表記が散見されます。
まあ別にどちらでもいいのですけどね。
ご存知の方も多いかとは思いますが、
このシステムは1991年、マツダが量産車世界初として、
初代センティアにオプション設定したものです。
ソーラーパネルを搭載した量産車としても、世界初となります。
駐車中に、バッテリー電源を使わずに車内を換気する目的で
ソーラー電池付サンルーフ・換気ファン等が備わっています。
私の車には装着されており、現在もバリバリ現役です。
後にアンフィニMS-9・MS-8・ユーノス800と順次設定が拡大されますが、
マツダの経営悪化とともに設定は途絶えました。
後年、他社では私の知る限りアウディ/VW、トヨタで採用例があります。
国産車では3代目プリウスにオプション設定され、マツダ以来のリバイバルとなりました。
ただし、ソーラーパネルは全く別体で、サンルーフ後部にビルトインされています。
ソーラーパネルとしては現在もプリウスPHVがオプション採用していますが、
これは完全に駆動用バッテリーの補充用途です。
ちなみに14日で満充電、1日充電で4~6km走れるそうです。
これらの中でも、
ソーラーパネルがシースルー(光が車内に透過する構造)になっているのは、
マツダのものだけです。サンルーフとしての機能を損なっていません。
むしろセンティアの場合、このシースルーが実にさわやかな雰囲気を作り出します。
ちょうどブラインドと同じような効果で眩しさが抑えられ、線状の影が降りて、
昼下がりのテラスのような絵図らになります。(と思っています)
なお、当時いくつかの吸気排気方式が検討されています。

マツダはD案を採用しています。
当時の資料を見ると、いかに通風抵抗を抑えるかがシステム開発の課題であった
という記述。マツダらしいまじめな取り組みが覗えます。
排気ファンはトランクの両サイドに設置されています。

エアコンの外気取り入れ口から吸気、キャビンからリアボードの通気口を抜け、
トランクに入りこのファンの部分2カ所から排気となります。
またマツダの場合、センティア・MS-9に限り、
このオプションを選ぶとセットで全ガラスが熱反射ガラスになります。
つまり、センティア・MS-9のソーラーベンチレーション付車は、
マツダで唯一の熱反射ガラス採用車となります。
これは車内に入る太陽光による熱を軽減(反射)する目的で、ガラス内側に
金属を膜状に蒸着させたものです。
バブル期の一部国産高級車、外国車で採用されています。
とくに外国車については、ETCアンテナ取付用に
部分的に電波を通す工夫のされている車種もあるそうです。
このガラスは熱とともに電波の透過性にも影響を与えます。
シャッター等のリモコン操作も、普通の車と比べて明かに操作可能距離が短くなります。
なお、ETC車載器は熱反射ガラス仕様車については、メーカーよりアンテナ外付けタイプが推奨されています。
以前三菱重工が外付けタイプを製造しており、私も念のためこれを中古購入し装着しています。
それでは、センティアのソーラーベンチレーションのロジックをご紹介したいと思います。
システムは以下の3つの機能を持っています。
①駐車中の車内換気
②IGオン時の車内強制換気
③駐車中のバッテリー補充電
①駐車中の車内換気

夏場など、駐車中に高温になる車内温を緩和するための機能です。
降車時、ソーラーベントスイッチの後ろ側を押します。
マツダの実験結果では、75℃にもなる車内温をこのシステムによって
58℃で抑えることができるとされています。

私の実感でも、確かにドアを開けてすぐのムワッと来る熱気はほとんど感じなくなると思います。
しかし、いくらか緩和される程度で車内はアツアツなわけで、
当時のオプション価格が20万円強であったことを考えると、到底コストに
見合った効果は得られないと思います。
あくまで、特殊な機能が付加されたサンルーフと考えるべきだと思います。
特にセンティアはグリーンハウスが大きく、直射日光の影響を受けやすいのかもしれません。
なお、マツダの言い分では、
このシステムの有り難みが一番よく分かるのは春秋の中間シーズンだそうです。
気温は20~25℃と適温でも、日射は夏場とほぼ同等で車内温は50℃にも達するが、
このシステムによって30℃程度でキープすることができるということです。
この記述は今回のブログを書いている途中で新たに発見したものです。
来シーズン、よくチェックしてみたいと思います。
なお、作動条件は
・キーが抜かれていること
・外気温が15℃以上あること
・ソーラーベントスイッチがオンになっていること(スイッチ後ろ側が倒れた状態)
降車時、キーを抜くと、
運転席からはっきりわかるほどのウォーンというファンの音が立ち上がります。
なおIGオフ時、吸気に備えエアコンが自動的に外気導入モードに切り替わります。
また、日射量によって2つあるファンを1つに絞り、風量を確保するといった制御も入っています。
②IGオン時の車内強制換気
IGオン時、主に煙草の煙を早く排気したい時などに使う機能です。
ファンはバッテリー電圧によりフル回転することもあり、3分で70%の換気が出来ます。
ソーラーベントスイッチ前側を1度押すと、スイッチの表示灯が点灯すると共に
10分間ファンが回ります。もう一度押すとファンは停止します。
③駐車中のバッテリー補充電

駐車中、換気を行っていない条件では、
ソーラーパネルの電力はバッテリーの補充電に回されます。
マツダの実験結果では、東京における4月の平均的な日射条件で
始動可能ぎりぎりの電圧であれば、7日で平均的な電圧に、
平均的な電圧であれば、5日で満充電になるという話です。
なお、満充電になると補充電機能は停止します。
いつか試してみたいですね。
結論から言えば、いかにも景気の良い無駄装備ですね。笑
やっていることが自動車のレベルを超えていると思います。
でも、そこがいい。
無駄の多い車ほど、メーカーの意気込みを感じる車ほど、
私には魅力的に映ります。。
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考:他車のソーラーパネル(ネットより拝借)
VWパサート
3代目プリウス
現行プリウスPHV
※ソーラーベンチレーションに関するデータはマツダ技報1991版より引用