1995年5月12日、佐賀新聞より
冷蔵庫でよく冷やした缶ビールを暖かい部屋に出すと、表面に細かい液滴がつく。
これは中のビールが染み出してきたからではない。舐めてみれば分かるが、水である。
同じような現象が他にもある。冬の朝、ストーブをつけると窓ガラスが曇る。自動車の窓ガラスも、やはりヒーターをつけると曇る。これらの正体も、全て水滴。いわゆる露である。
露は、暖かい空気は冷たい空気よりもたくさんの水蒸気を含むことができるが、冷たいものに触れて冷やされると、含むことのできなくなった水蒸気が凝結して露として現れるのである。
もちろん露は自然界にもできる。缶ビールでなくとも、夜明けや明け方に地面や草が冷やされると、その表面には露がつく。とりわけ秋から冬にかけての晴れた風の弱い日には放射冷却が起こり、冷え込みが強くなる。そこで露や、それが凍った霜ができやすくなるのである。
また放射冷却が起こるのは高気圧に覆われて天気がよくなるときが多いために「夜露や朝露は晴れ」など、露と天気は結びつけることわざも少なくない。
ちなみに軽飛行機のパイロットの間では、フライトの後、必ず燃料を満タンにしておくことが常識となっている。これは次のフライトに備えるというほかに、夜の間に燃料タンク内の空気中に含まれる水蒸気が露となって内側につき、さらには燃料と混ざってエンジン不調などの原因になるからという理由もある。
同じことは自動車やオートバイなどの燃料タンクでもいえる。従ってガソリンはカラ近くまで減るのを待たず、普段からなるべくマメに満タンまで補給した方がいい。とりわけ鉄製タンクの場合は露が原因で内側に錆びが出ることもあるので、そうした意味でも注意していただきたい。
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