【主張】処理水の海洋放出 「風評」に負けてはならぬ (2021年04月11日)
https://www.sankei.com/column/news/210411/clm2104110002-n1.html
ようやく事態打開の可能性が見えてきた。
東京電力福島第1原子力発電所の敷地内タンク群にたまり続けている処理水の海洋放出に関する件である。
7日の菅義偉首相と全国漁業協同組合連合会の岸宏会長との会談を受けて政府は13日にも関係閣僚会議を開き、トリチウム(三重水素)を含む処理水の海への放出を決断する見通しだ。
水素原子の一種であるトリチウムは放射性の元素だが、発する放射線が生物に与える影響は無視されるほど小さい。
トリチウムは原発の通常運転でも発生し、世界の原子力施設では海洋放出などで処理している。
だが、第1原発の場合は事故に伴う放射能汚染水を浄化処理したトリチウム水なので、危険性はなくても風評被害を招くとして漁業者の間に反対の声が強い。
そのため、東電は第1原発の敷地内に千基を超えるタンクを建造してトリチウムを含む処理水をためてきたが、来年秋には限界に達する見通しだ。それに加えて廃炉作業の前進には専用地を確保しなければならず、そのためにはタンクの撤去が必要だ。
この2つの事情でトリチウム水の海洋放出が不可避となっている。菅氏は首相就任後の昨年10月と12月にも決定を検討したが、いずれも見送られた経緯がある。3度目となる今回は、ぜひとも放出への道筋をつけてもらいたい。
福島県の漁業は4月に、従来の試験操業から本格操業を目指す移行操業に進んだところである。この段階での海洋放出決定は漁業者にとって出ばなをくじかれる思いだろうが、反対を続けている間にも処理水は増えるばかりだ。
風評被害は漁業者と政府の共通の敵である。根拠のない噂に負けてはならない。国際原子力機関(IAEA)も国内外の風評防止に協力してくれるのは心強い。
関係閣僚会議で海洋放出が決まった場合でもトリチウムを海水で薄める希釈設備などの諸準備に1年以上は要するだろう。
その間を利用して政府と漁業関係者の間で風評被害防止の綿密な対策を練ってもらいたい。
約135万トンにも達する処理水の放出にかける期間の検討も重要だ。10年単位の長期にわたれば、その間、風評被害が持続することになりかねない。短期間での放出完了も選択肢に加えるべきだ。
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(社説)処理水の放出 納得と信頼欠けたまま:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/DA3S14869849.html?iref=sptop_Opinion_03
2021年4月14日 5時00分
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処理済み汚染水の貯蔵タンクが並ぶ福島第一原発=2021年4月12日
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東京電力・福島第一原発で生じる汚染水を処理した水について、政府は海洋放出すると決めた。懸念を抱く国民は多く、強い反対があるなかでの決定だ。政府や東電は社会の理解を得ぬまま放出することなく、対話を尽くす責務がある。
事故以来、溶け落ちた核燃料を冷やす注水や地下水流入で汚染水は増え続け、処理済み汚染水のタンクは1千基を超えた。東電は2022年秋にタンクが満杯になると説明する。
敷地内には今後、核燃料を一時保管する施設も必要とされ、経済産業省の小委員会は20年2月、複数の方法から海洋放出を有力とする姿勢を示していた。
経産省によると、処理で取り除けないトリチウムを含んだ水は国内外の原発でも放出されており、周辺への影響は確認されていないという。政府や東電は、風評被害を抑える説明をし、漁場などの放射性物質の調査も拡充していく。被害があったら東電は、地域や期間、業種を限らず賠償するという。
それでも、住民や消費者が不安を抱くのは当然のことだ。事故を起こした原発からの、溶け落ちた炉心の冷却に使った水の放出であり、いつまで続くかもわからない。初めての試みで不測の事態も心配される。
東電への不信も根深い。汚染水から除去できるとしていた放射性物質が残留していたのに、積極的に説明していなかったことが18年に発覚。最近もテロ対策の不備や地震計故障問題があり、安全文化や企業体質に改めて疑問が持たれている。原発事故の賠償でも、被災者との和解を拒否する事例が相次いだ。
福島の漁業者は今月、本格操業への「移行期間」に入ったばかりで憤りは大きい。全国漁業協同組合連合会も放出反対の姿勢を変えていない。東電は15年に福島県漁連に「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」と文書で回答している。この約束はどうなるのか。
政府や東電は、納得が得られるまで対話を尽くすとともに、放出する場合は客観的で信頼できる放射性物質のモニタリング体制を整えるべきだ。何よりも、不都合なことが起きた時、制度上は公表が義務となっていなくても、積極的に情報公開する必要がある。怠れば不信が深まり、風評被害も拡大する。
放出に必要な設備の設計や建設、原子力規制委員会の審査などに2年ほどかかるという。22年秋にタンクは満杯になるというが、新たなタンクを設けるなど、さらに貯蔵する余地はないのか。期限ありきの放出は許されない。地元の理解が不可欠であることを、政府と東電は改めて胸に刻むべきだ。
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処理水海洋放出 円滑な実施へ風評被害を防げ (2021年04月13日)
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20210413-OYT1T50306/
東京電力福島第一原子力発電所の放射性物質を含んだ処理水の海洋放出が決まった。政府は環境に影響しないことを周知し、風評被害の防止に努めねばならない。
原子炉内の溶融燃料に地下水が触れて発生する汚染水は現在、浄化した後、処理水としてタンクに貯蔵される仕組みになっている。処理水は毎日140トンのペースで増えていて、タンクの数は現状で1000基以上に達している。
来年秋以降、タンクの容量は限界を迎えるという。海洋放出は、配管工事などの準備に約2年かかる。これ以上の先延ばしは許されない状況と言える。
政府は、有識者会議の報告を踏まえ、処理水を一定濃度まで薄めて海に流すことは妥当だと判断した。国際原子力機関(IAEA)も支持している手法だ。欧州はじめ各国でも実際に行われている。他に選択肢はなかっただろう。
漁業関係者を中心に、反対の声は根強い。海洋放出に伴う風評被害で、漁業が打撃を受けることを危惧するのは理解できる。
ただ、処理水に含まれる放射性物質のトリチウムは、自然界にも存在し、放射線は弱い。浄化装置でも除去できないため、国内外の原発の多くが海に放出しているものだ。今回はさらに国内基準の40分の1にまで希釈するという。
政府はトリチウムの性質や放出手順を丁寧に説明し、消費者の不安を取り除くことが重要だ。海産物の販売促進や販路拡大などの支援策も検討すべきだろう。
中国や韓国は、食品の輸入規制を続けている。海洋放出に反発しているが、政府は粘り強く是正を求める必要がある。透明性を高めるため、IAEAの協力を得て、周辺の水質を継続して監視する体制を整えることも大切だ。
処理水は、今後30年間にわたって、徐々に放出していく予定だという。東京電力と政府は、綿密な計画を立てて、着実に放出を実行してもらいたい。
福島第一原発の廃炉には30~40年かかる。海洋放出の決定は、その長い道のりの一歩にすぎない。今後は溶融燃料の取り出しという最難関の事業が控えている。タンクが敷地を占拠していては、作業の足かせとなるところだった。
政府は、今回の処理水放出を決断するまでに10年を費やした。 膠 ( こう ) 着 ( ちゃく ) 状態を打開し、前に進むためにリーダーシップを発揮したとは言い難い。国民に不人気の政策から逃げず、廃炉と復興を進める強い意志を示すことが不可欠だ。
無断転載・複製を禁じます
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原発処理水の海洋放出 福島の不信残したままだ (2021/04/14)
https://mainichi.jp/articles/20210414/ddm/005/070/104000c
東京電力福島第1原発の敷地内にある汚染処理水について、政府は再処理した後に海洋放出する方針を決めた。漁業関係者ら地元の反対を押し切った形だ。
1~3号機の原子炉建屋では、溶け落ちた核燃料と地下水が接触して汚染水が発生し続けている。2年後にはタンクの容量を超えるとの試算がある。
処分方法について、政府は有識者による6年以上の議論の結果であることを強調する。
しかし、2015年には当時の経済産業相が「関係者の理解なしには海洋放出は行わない」と約束した。今回の決定は、理解を得る努力が不十分なまま行われた。
政府と東電は、地元への配慮を欠く対応を繰り返してきた。福島の人々は不信感を募らせている。
にもかかわらず「保管場所がなくなる」との理屈で一方的に押し通そうとする手法には、誠実さがうかがえない。
海洋放出を担う東電は、これまでも高濃度汚染水を海に流したり、地震計を壊れたまま放置したりする不祥事を重ねてきた。柏崎刈羽原発ではテロ対策の不備も発覚した。事業者としての能力が疑われている。
処理水を保管し続ければ廃炉作業に支障が出ると主張するが、燃料の回収など難題が山積し、具体的な展望を示せないようでは説得力を欠く。
政府や東電は、放射性物質を放出前に基準未満に減らすと説明している。除去できないトリチウムについても、基準未満になるまで薄める計画だ。
トリチウムは弱い放射線を出すが、基準を満たしていれば健康被害は避けられるという。ただ、こうした科学的な合理性を訴えるだけでは国民の理解は得られまい。まして、中国や韓国など近隣諸国の懸念を拭うのは容易ではない。
政府は決定に際し、風評被害対策を充実させると表明した。だが最も重要なのは、風評そのものを生まないことだ。海洋放出以外の代替策の検討が尽くされたのか、疑問視する声もある。
放出開始までは、2年程度を見込むという。政府と東電はまず、信頼を取り戻すよう努めるべきだ。それなくして見切り発車することは許されない。
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<社説>原発汚染水 不安は水に流せない (4月14日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/97972?rct=editorial
政府は、東京電力福島第一原発事故で発生した放射能処理水を海洋放出することを決めた。風評被害を恐れる漁業者、健康被害を疑う市民。不信と不安を残したままで、海に流すべきではない。 「汚染水」とは、溶け落ちた核燃料(デブリ)を冷やし続ける冷却水と、建屋に流れ込む地下水が混じり合ったもの。特殊な装置を使い、汚染水から放射性物質の多くを除去したものが「処理水」だが、水素とよく似たトリチウムという物質は、現在の技術では取り除くことが不可能だ。 トリチウムは放射線の力が弱く、海外でも海洋放出の実績があり、希釈して徐々に流していけば、人体に影響は出ないだろうというのが政府の考え方である。 汚染水は今も一日百四十トンずつ増え続け、福島第一原発の敷地内には、約千基のタンクが密集状態になっており、廃炉作業の妨げになっていると東電は主張する。 最大の課題は、漁業者が受ける風評被害対策だ。共同通信が岩手、宮城、福島三県の首長を対象に実施したアンケートでは、約九割が風評被害に懸念を感じている。 3・11から十年。福島県では魚介類の安全性が確認されて、三月末に試験操業期間が終わり、ようやく本格操業への移行にかかったばかりのタイミング。「築城十年、落城一日。今なぜ、この時期に」と漁業者は嘆き、憤る。その心中は察するにあまりある。 「風評という課題に対して、できることを全力でやる」と小泉進次郎環境相は言う。しかし、具体策は示していない。政府や東電に対する根強い不信が、漁業者や沿岸住民の不安を助長する。 かつて安倍晋三首相(当時)は国会で「汚染水は海に流さないよう努力する」と述べていた。 東電は、処理水中にトリチウム以外の放射性物質が基準を超えて残留していた事実について、説明不足だったことがある。柏崎刈羽原発のずさんな管理を見ても不安は募る。 海洋放出は最善の策ではない。しかし、貯蔵タンクを無限に増やし続けるわけにはいかないというのも事実である。 海に流す以外に、どうしても手だてがない、人体に影響は出ないと言うのなら、厳重な監視と情報公開の体制を整え、正確なデータをわかりやすく示し、漁業者や消費者、沿岸住民などの不信と不安を“除去”してからだ。 見切り発車は許されない。
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日本の記者「中国の原発も汚染水を出す」に中国外交部がコメント (2021年4月14日) - エキサイトニュース
https://www.excite.co.jp/news/article/Recordchina_874897/
レコードチャイナ
2021年4月14日 14:50
日本政府は13日、福島原発事故の汚染処理水の海洋放出を正式に決定した。中国外交部の趙立堅(ジャオ・リージエン)報道官が同日の記者会見で、これに関する質問に答えた。
【日本の記者】原子力施設では正常な稼働時にも通常はトリチウムが発生しており、各国の基準に基づき希釈した後に海洋や大気中に放出している。報道によると、韓国や欧米など世界各地の原子力施設でもトリチウムを放出しており、中国の大亜湾原発も2002年に42兆ベクレムのトリチウムを放出している。日本政府の計画は汚染水を世界保健機関(WHO)の水質基準の7分の1にまで希釈してから放出するというというものだ。これについて中国側としてコメントは。
【趙報道官】福島第1原発では最高レベルの原発事故が発生した。そこから生じた汚染水は正常な稼働時の原発の汚染水とは全く別物だ。そうでなければ、日本もこれまで汚染水をタンクに厳密に密封しておく必要はなかった。両者を一緒くたにして論じることはできない。
以前、国際原子力機関(IAEA)専門家チームの評価報告書で、福島原発のトリチウムを含む汚染水を海洋に放出した場合、周辺諸国の海洋環境と公衆の健康に影響を与えることと、処理済みの現有の汚染水中に依然他の放射性核種が含まれており、さらに浄化処理が必要であることが指摘された。原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)の報告書でも、福島原発事故の汚染水の海洋生態環境への影響を持続的に追跡・観察する必要があるとの考えが示されている。また、IAEAのグロッシー事務局長は12日、IAEAとして公正で客観的かつ科学的な方法で評価・監督作業を積極的に進め、各利害関係者と意思疎通を強化し、海洋環境や食品の安全性、人類の健康へのさらなる危害を回避すべく努力することを表明した。
こうした権威ある機関や専門家の意見に対して、日本は誠実な対応をするべきだ。他者の意見に耳を貸さないようではいけないし、ましてや国際的な公共の利益を顧みずに、単に福島の原発汚染水を海中に流して終わりにしてはならない。(提供/人民網日本語版・編集/NA)
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日本の処理水海洋放出、隣国は反発もドイツ専門家「最良かつ最も安全な方法」―独メディア (2021年4月14日) - エキサイトニュース
https://www.excite.co.jp/news/article/Recordchina_874887/
レコードチャイナ
2021年4月14日 14:20
ドイツメディアのドイチェ・ヴェレ中国語版サイトは13日、「トリチウムが含まれる核廃水は本当に健康に危害が及ぶのか」と題する記事を掲載した。
記事は、日本政府が13日に福島第一原発の汚染処理水を海洋放出する方針を閣議決定したことで、現地の漁民や隣国から強烈な不満を引き起こしたとした上で、ドイツの専門家の見立てを紹介した。
それによると、ハノーファー大学の放射線学教授、ゲオルグ・シュタインハウザー(Georg Steinhauser)氏は、原子炉の冷却に用いた廃水(処理水)を太平洋に排出することが、明らかに最適かつ最も安全な方法であると指摘している。
同氏は、福島が地震リスクの高い地域であることを踏まえると、貯水槽を増やすのは良い方法ではないとの考えを示し、「貯水槽から水が漏れて地面に浸透すれば、トリチウムが地下水層に拡散し、しかもそれほど希釈されることはない。冷却水を海に放出することは、環境にも人間にとっても最良で、最も安全な方法だと思う。これは国際原子力機関(IAEA)を含め、多くの人々が提案している方法だ」とした。
記事は、多くの地元住民や環境保護主義者、周辺国の漁民らからは放出による影響を懸念する声が上がっているとし、「彼らは、日本政府はより安全な解決策が見つかるまで福島原発の敷地外により多くの貯水槽を設置すべきだと考えている」「海が汚染され、水産物のイメージに大きな打撃となることを懸念している」と伝えた。
一方で、「日本政府は(処理水を)排出前に希釈し、(トリチウムの)濃度を国の基準の40分の1、世界保健機関(WHO)の飲料水基準の7分の1に下げることを強調している」としたほか、「東京電力も、汚染水は多核種除去装置(ALPS)で処理し、62種類の放射性物質をろ過するとしている。トリチウムだけは除去できないが、フィルタリングされた処理水の濃度が基準値を超えたままである場合は、処理が繰り返される」と説明した。
記事はまた、トリチウムの危険性についても解説している。「処理水に残っているトリチウムは水素の同位体である。放射性物質だが、危険性はセシウム137やストロンチウム90には遠く及ばない。トリチウムから出るのは弱いベータ線であり、プラスチックや人間の皮膚の層でほとんどを遮断することができる」とした。
シュタインハウザー氏は「人々が心配するのは、トリチウムについてほとんど知られていないためだろう」と指摘。「トリチウムを希釈して少しずつ海中に排出すれば、人体や環境への脅威にはならない。核実験によって残存する成分と比べると、わずかな割合でしかない。しかも、すぐに検出される基準を下回る濃度に希釈される。恐れる必要はない」とした。
また、ドイツの原子力研究所の一つ、ユーリッヒ研究センター(FZJ)のブルクハード・フューエル・ファビアネク(Burkhard Heuel-Fabianek)氏も、処理水を太平洋に放出することは「放射線学的に無害」と考えており、「トリチウムは水の一部と言える。すぐに人体から排出されるので、生物学的な影響は他の物質ほどではない」と指摘。「ストロンチウムは骨の構造に吸収され、骨の結晶構造に溶け込むと体外に排出されない」ものの、トリチウムはこれとは異なるとの見解を示した。
記事は一方で、環境団体グリーンピースからは「日本政府はメディアや国民の視線をトリチウムに集中させているが、汚染水には人体や環境に有害な物質がほかにも大量に含まれている」「流出した東電の内部文書は、処理してもヨウ素、ルテニウム、ロジウム、テルル、コバルト、ストロンチウムなど多くの放射性物質を『検出不能』までに減らすことはできないことを証明している」との主張が出ているほか、米ウッズホール海洋研究所のケン・ビュセラー(Ken Buesseler)氏も「トリチウム以外の放射性物質もあり、一部の半減期はより長く、海洋生物の体内に残留したり、海洋堆積物になったりしやすい。これらの物質は複雑な経路を通って、人体や環境に潜在的な脅威になり得る」と指摘していることを併せて伝えた。(翻訳・編集/北田)
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中韓の難クセはお門違い 福島第1原発、処理水放出 国内の一部野党も反発 米やIAEAは賛同 日本は毅然と対応へ (1/2ページ) - zakzak:夕刊フジ公式サイト
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/210414/dom2104140006-n1.html
2021.4.14
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処理水タンクが並ぶ東京電力福島第1原発
海外の原子力施設から放出されたトリチウム量
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東京電力福島第1原発の放射性物質トリチウムを含む処理水について、日本政府は13日、海洋放出する方針を正式決定した。米国は理解を示し、国際原子力機関(IAEA)も安全性の監視や技術支援を申し出ているが、中国や韓国、日本国内の一部野党などが反発している。菅義偉政権は「風評被害の回避」に向け、科学的根拠に基づかない批判や難癖には徹底反論する構えだ。
「中国、韓国、台湾を含む世界中の原子力施設においても、国際基準に基づいた各国の規制基準に沿ってトリチウムを含む液体廃棄物を放出している」
加藤勝信官房長官は13日の記者会見で、こう反論した。
日本政府の決定を受け、中国と韓国が「日本が責任を自覚し、科学的な態度で国際社会や周辺国、自国民の深刻な懸念に対応するよう求める」(中国外務省の趙立堅副報道局長)、「断固として反対する」(韓国政府の具潤哲国務調整室長)などと即座に非難してきたからだ。
日本国内でも、立憲民主党の福山哲郎幹事長が同日、「国民の理解も進んでいない。風評対策の具体策もなし」などと批判した。
しかし、トリチウムは自然界にも大量に存在しており、体内に入っても蓄積されず、水と一緒に排出される。世界各国の原子力施設でも希釈するなどして海洋放出している=別表。
韓国の主要原発で、日本海に面する月城(ウォルソン)原発も、16年に液体約17兆ベクレル、気体約119兆ベクレルの計約136兆ベクレル(ベクレルは放射能の強さや量を表す単位)を放出している。各国の放出でも、人体や環境などへの重大な影響は確認されていないという。
日本での放出に当たっては、トリチウムの濃度を国が定める基準値の40分の1程度、世界保健機関(WHO)の飲料水水質ガイドラインの7分の1程度にまで薄める予定だ。
このため、米国務省のネッド・プライス報道官は「世界的に受け入れられている原子力の安全基準に沿った透明性のある決定を行った」と、日本政府の決定に賛同した。
IAEAのラファエル・グロッシ事務局長も13日の声明で、「日本政府の決定は世界的な慣例に従っている」「(海洋放出の)前も、途中も、後も日本と緊密に連携する」とした。
菅政権には、国内外の批判や不安を解消する、誠実な風評対策の徹底が求められる。
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坂本美雨「魚も食べてもらおうか」原発処理水巡る発言で炎上 福島への風評被害拡散との指摘も
https://www.excite.co.jp/news/article/Real_Live_200113740/
リアルライブ
2021年4月15日 12:00 0
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音楽家の坂本龍一の娘でミュージシャンの坂本美雨による、原発の処理水の海への放出に関するある発言がネット上で非難されている。
問題となっているのは、東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなど放射性物質を含む水について。政府は海への放出を決定する方針を決定。放出は2年後に始まる。
この決定を受け、坂本は14日にインスタグラムのストーリーズを更新し、海の写真の上に「放射線汚染水を海に流すと決めた人たちに真っ先に泳いでもらおうか。魚も食べてもらおうか」という文字をつづって決定を非難。続けて、「流したらだめだって子どもでもわかる。ぜったい許しちゃだめ」と反対の意思を見せていた。
しかし、この発信にネットからは、「風評被害を広めてる」「こういう発言が福島に住む人を苦しめてるって分かってない」「原発事故から10年経ったのに、まだ風評被害について学んでないの?」といった批判が続々と集まっている。
?>>福島原発の処理水放出方針に「自民党が買い上げて議員の食堂に…」発言のピーターバラカンに“風評被害”の指摘<<???
海洋放出される処理水は、その中に含まれる放射性物質「トリチウム」を国の基準の40分の1、WHOが示す飲料水基準の約7分の1まで薄めるとのこと。また、そもそもトリチウムは雨水や海水、水道水にも含まれており、通常の生活を送ることで取り込んだトリチウムによる健康影響は確認されていない。
にも関わらず、坂本は処理水を「放射線汚染水」と表現。さらに、あたかも安全に泳いだり、獲れる魚を安全に食べることができないかのように発信していたため、ネット上から「明らかにデマを発信している」「科学を無視してる」といった非難も寄せられていた。
代替案も提示していない上、風評被害につながりかねないこの発言。逆に多くの人から苦言を呈されることになってしまっていた。
記事内の引用について
坂本美雨公式インスタグラムより https://www.instagram.com/miu_sakamoto/?hl=ja
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