イヴォークの良さというのは、イヴォーク固有のものも多いですが、SUVというカテゴリーのクルマが持つ多用途性という面も、もちろんあります。まず背が高いと運転しやすいですし、荷物も詰めます。セダンと同じように人も乗せることができます。また4WDなので悪天候でも安心です。そこそこ山道も走れます。要するに何でも1台でこなせる万能なクルマなのです。だからこそ、今、世界的にもSUVブームなんだと思います。なので、ここ1年近く代わりのクルマを探すにあたってもイヴォークと同じSUVカテゴリーの車を探して来ました。しかし各社がSUV、しかもコンパクトSUVを次から次へと出してきているのにもかかわらず、イヴォーク以上に気に入りそうな車がありません。
が、ここに来て非常に気になる車があって悩んでいるのです。SUVではなければいけないということもないんじゃないか、カテゴリーを問わず好きなデザインの車から選んでもいいんじゃないか、と思い始めて、すべての車を対象に再度検討してみたところ、今、単純にいいなと思える車は「アルピーヌA110」なのです。もちろん旧い方ではなくて、最近発売開始された新型の方です。
SUVの万能性とは真逆のスポーツカーなので、自分でもどうかと思いますが、気になり出すとやはり気になってしまうもの、こんな気持ちはイヴォークがコンセプトカーのままで発売されると聞いて以来です。A110も「ビジョンコンセプト」という名前で2016年のモナコのショーで発表された時には、まさか発売されるとは思っていませんでした。その後、ほぼコンセプトのままで発売されると決まって、日本でも今年の6月に先行モデルの抽選会が行われたわけですが、自分としてはアルピーヌというブランドに特に強い思い入れがあるわけでもなく、ニュースとして聞いてはいましたが、関係ないものと思っていました。価格も勝手に1,000万くらいするんだろうと思っていたんですね。
その後、いろいろな情報を目にすることも多くなってきて、だんだん気になってきたわけです。悪いところを上げれば、それはそれでいくらでもあるわけです。まず2人しか乗れない(当たり前ですが)、荷物積めない、アルピーヌなんて会社、自動車メーカーとして近年はほとんど実績がないし、今後存続するかどうかもわからない、ルノーが代理店だけど販売店はない、もちろん試乗車もない、思っていたよりは安いけど、完全に予算はオーバー。普段乗るには車高の低いスポーツカーは疲れる、などなど。デザインは、これは人によりけりですからあれですが、人によっては昔のセリカみたいだという人もいるでしょう。
逆に良い点ですが、乗ってもいないので想像するしかないのですが、すべての設計が「軽量」であることを前提にしていることです。SUVは確かに万能です。先日見たi-Paceなどはもうすべての点で「万能」な車だと思いました。が、それと引き換えに車は大きく、重いです。先日試乗したステルビオなどもハンドリングは素晴らしいのですが、やはり重くて大きいことには変りありません。電子デバイスで乗り味を変えることはできても、結局物理法則は変えることができないのかなと思います。今まで、何台も車を乗り換えてきましたが、結局、一番記憶に残っているのは、タイプ964のポルシェと、フィアットパンダです。どちらもまあ悪い点でも記憶に残っているのですが、共通しているのは「軽い」ということです。それと「軽い」というのは車検証上の重量だけでなくて、乗って「軽い」と感じるかどうかが重要だと思います。今の911、自動車としてはまだ軽い方ですが、大径のホイールと極太タイヤを履いているので、実際に乗ると低速では「軽い」とは感じられません。まるでレールの上を走っているようで、それはそれで感動はしますが、昔の911とはまるで違います。
さてA110、気にはなりますが、実際に乗ることができず、はたして購入できるかどうか、本当に悩ましいところです。
Posted at 2018/10/14 14:44:32 | |
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