2011年04月07日
タナボタ!
高嶋哲夫の小説です。
衆議院の総選挙。
比例代表の末席に名を連ねていたフリーターが、党の勢いに乗って、
ぎりぎり当選・・・。
フリーターから一気に国会議員に華麗なる転進。
しかし、国政を取り仕切る議員になったとはいえ、実際は、
国会の評決の際の1票としての存在・・・。
党からは次の選挙のことだけを考えるように言われ、地元周りをするが、
違和感を感じつつ議員として行動していく・・・。
そんな中、あることを切欠に事を起こし新人議員らしからぬ活躍をしていく・・・。
読み終えると心地よい爽快感のある作品です。
片や現実とは言うと、駆け引きという衣に身をまとった揚げ足の取り合いに
終始して、本当にこの国の10年後、20年後を見据えている政治家が
どれだけいるのかな?と思ってしまう状態です。
あまり公の場で政治の話を書きたくは無いのですが、
与党時代に”ばら撒き”をしていたのに野党になると”ばら撒き”は
良くないという政党がいたり、国難の事態をも”駆け引き”の道具とする
政治家がいたり・・・。
この国を良い方向に導こうとする政治家はいないのでしょうか?
選挙の時だけ、民衆に頭を下げて、当選すれば民衆を”票田”としかみていない
政治家しかいないように思えてしまうのは私だけなんでしょうか?
震災復興にお金が必要なのはわかります。
だから、マニフェストは実行しません(実行できません)は、
有権者をバカにしていないか?と思ってしまいます。
子ども手当てにしたって、扶養控除を廃止して、その代わりの支給です。
子ども手当てだけ廃止して、扶養控除を戻さなければ、単なる増税でしかなくなる。
今回の震災で20兆円以上の被害額があり、時限措置の増税でまかなったり、一部の予算を
削減して補填するという報道があるもの事実・・・。
時限措置の増税は恐らく、ガソリン税のように期限がくれば延長されることでしょう。
それなのに、なぜ、数百兆円に上るといわれる日本が保有する米国債を取り崩さない?
世界経済が混乱するから?国内が混乱しているのに?
それとも、大国からの圧力?
国民の負担無く、復興費用を効率よく得る手段ではないのかなと思うのは、
私だけでしょうか?
仮に、復興費用を賄うために消費税を上げれば、税収は上がるかもしれませんが、
ただでさえ、復興・再建のために負担の大きい被災者の生活が苦しくなるのも事実。
税収増だけではなく、国が持つ資産を有効活用して復興費用を捻出してもらいたいものですね。
・・・国の資産は、政治家や官僚のモノではなく国民の資産なのですから。
誰がなっても同じように代わり映えしない国家元首ではなく、
10年先、20年先を見据え、目標を明確に打ち出して国民をリードしていく政治家は
いないものかなぁ~。
などと普段考えないことを考えさせられてしまう一冊です。
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Posted at
2011/04/15 13:44:37
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