2010年10月26日
麻生幾の小説。
今回も外事警察ものです。
ロシアのスパイを追う部署の話です。
前々から内偵していたロシア人スパイの確保に成功した課員たちは、
祝杯をあげていた。
そのさなかそのスパイを確保した時点で、外務省職員を獲得、運営していた大物への
端緒が消失したことが発覚した。
その後、捜査線上に普通の主婦が浮上する。その主婦と大物スパイの関係は・・・。
捜査が進むにつれて、明らかになる主婦の過去と驚愕の事実、大物スパイを捕まえることはできるのか・・・。
読了すると、やましいことは何も無いのに自分が監視されているのでは?と思わせる小説です。
(単純にストーリーに入り込みすぎているだけなんですけど・・・。)
防諜の世界がここまで凄まじいものなのかというのが今回も思い知らされました。
麻生幾の小説はどうしても読みながら肩に力が入ってしまって、読み終わるとどっと疲れます。
脳みそもイメージを作り上げるのに総動員ですし・・・。
でも読書は面白いからやめられないですね。
Posted at 2011/03/09 15:59:33 | |
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読書 | 日記
2010年10月20日
麻生幾の小説。
圧倒的な調査を行ったとおもられる背骨のしっかりした小説。
インテリジェンス(諜報活動)だけではなく、自衛隊出動(通常の治安維持等ではない)も
視野に入れて描かれてる。
宣戦布告のときのような、自衛隊のジレンマや、官邸の優柔不断さを排除したストーリーは
逆に悪寒を感じるほどリアリティーがあり非常に面白い。
しかも、内容的には脚色が多いと思うが、実在する特殊戦部隊をストーリーのキーとしているのは
その秘密めいた存在がゆえにリアリティーを損なわないでストーリーを展開できる点にあると思う。
しかもそこに登場する隊員たちの壮絶と言って良いほどの信念と覚悟。
正直、私にはそこまでの信念と覚悟は持てないなぁ。
この手の本を読むと考えさせられるのが、”かっこいい”で済まされない自衛官という職業を
選択する人達の心意気とか信念とか覚悟とか。
私には真似できません。
ちなみに瀕死のライオンとは、フランス革命の際、ルイ16世を警護して殉死した
スイスの傭兵を称えるために建てられた像だそうです。
実物を見てみたいですね。
Posted at 2011/03/09 14:14:33 | |
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読書 | 日記
2010年09月27日
麻生幾の小説。
あらすじは、中国の”友人”から、警察元高官宛に手紙が届いた。
その手紙は色々な人の手を渡り届けられたものだった。
その手紙のルートは何十年も前から用意され、代が変わっている
家まであったぐらい古いもの・・・。
そのルートで寄せられた手紙には中国での特異情報があった。
現役警察官の主人公は、その元高官からある指示をだされ極秘に
行動するが徐々に追い詰められていく・・・。
よくドラマ・映画になる、刑事や警察官の話ではなく、
秘匿された警察組織、公安部・外事部が描かれている小説です。
公安部とは言えここまでやれる警察官がいるのかなぁと思ってしまいますが、
小説の世界なので、ありでしょう。
警察、自衛隊などに情報網を持っている麻生幾ならではの細かい描写には
舌を巻きます。
終わり方は、”宣戦布告”の時と同じく膨らんだ風船が破裂する終わり方ではなく、
ふくらみきった風船の空気を抜いてしぼませるような”へなへな”な終わり方・・・。
結末そのもののインパクトはあるんですが、結末まではジェットコースターに乗せられていて
降りてから結末を知る感じがして・・・ちょっと消化不良ですね。
面白いことには違いないのですが・・・。
文章量が多いので、読了までには時間がかかると思います。
速読に自信のあるかた試してみてはいかがですか?
Posted at 2011/03/09 10:40:32 | |
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読書 | 日記
2010年09月24日
渋井真帆著のビジネス書です。
・・・自己啓発本かな・・・
セミナー会社の社長が、独立、起業をした時にぶつかった壁や、その際に学んだことを、
ストーリー風に仕立てて読みやすく学びやすくした本。
ご主人を相談相手にしたり、講師にしたりして徐々に起業家としての骨格をつくり、肉をつけて
成功するまでをわかりやすく解説したビジネス書です。
しかも、決して起業をするための本だけではなく、通常業務を行うサラリーマンや家事をしている
専業主婦が読んでもためになる一冊です。
この本を精読して理解し吸収できれば、大成功するこは無いかも知れませんが、状況が変わったり
色々なことを前向きに取り組むことが出来るようになる・・・かも・・・
Posted at 2011/03/08 09:57:22 | |
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読書 | 日記
2010年09月22日
神林長平の小説です。
戦闘妖精雪風とはまったく異なった世界観がある小説。
同じといえば、物語が地球ではなく地球外惑星で進められる点と
高度に発達した人工知能を有するコンピュータが存在する点
それ以外はまったく異なった世界でいったいこの作者の頭の中はどうなっているのか
除いてみたくなる・・・。
主な舞台は火星で、しかも警察(のうよう名組織)と海賊との戦いが描かれていて、
しかも、太陽系を中心に暗躍する海賊の首領は太陽系では経済界をも支配している存在。
どうにも破天荒なストーリーでしかもこれを書いたとされるのは、人工知能搭載型のワープロソフト・・・
このワープロソフトが作中の登場人物に”書かせた”となっている・・・。
ワープロソフト=神林長平と見るべきなのだろうか・・・。
ただ確かに”神林ワールド”と言えるのは、非常に精神世界的な描写が多く、
ストーリーや背景を整理しようとしても、整理しきれない不思議な感覚(描写)があったり、
どんなに想像力を働かせてもイメージ化できない描写があったりと、
雪風同様に脳みそが悲鳴をあげる世界でした。
この作家の頭の中はどうなっているんだろう・・・。
とはいえ、違う作品を読みたくなるから不思議です。
Posted at 2011/03/08 09:55:02 | |
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読書 | 日記