2011年03月10日
高嶋哲夫の小説です。
高嶋哲夫の災害小説シリーズの第3弾です。
今回は地震ではなく台風。
主人公は気象学者。
第1作と同様にコンピュータシミュレーションを駆使して、
台風の規模や進路を予測する研究をおこなっています。
しかも、幼少時代から荒川の近くに住み、荒川が氾濫した記録や
現在もし氾濫した場合の状況などを研究しています。
時系列的には、第1作と第2作の間の話になります。
第1作の登場人物ももちろん登場してきます。
主人公は第1作の主人公の部下と言う立場・・・。
日本の南海上で発達した低気圧は、進路がなかなか定まらない中、
徐々に日本に接近してくる・・・。
シミューレーションでも日本に上陸しそうな気配を見せるが、
使用できるスーパーコンピュータの使用制限で、ハッキリした結果が
導き出せない・・・。
再演算して進めてみると、実際の観測データと一致し、
気象庁の予報とも一致したが、シミュレーション結果は
また途中で止まってしまう。
しかし、そこには気象庁の予測とは違う異変が見え始めていた・・・。
不正行為と知りつつ無断で地球シミュレータを使用して導き出した結果は、
信じられないものだった・・・。
まだ認知度が低いスーパー堤防を登場させたり、ゲリラ豪雨の影響も
考察してあったりと、非常に勉強になる小説です。
我が家は河岸段丘を南北に挟まれたほぼ頂点にあり、海抜も高いので、
水災害には強いのですが、台風には豪雨以外にも風という凶器があるので
気をつけなければと思わされました。
地震と同様、台風も、日本に住み続ける限り避けられない自然の猛威。
地震と同様日頃から備えておく必要がありますね。
Posted at 2011/03/15 13:12:04 | |
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