とにかく分解するのが大好きだった子供時代。
昔の家庭には、四本の脚がある家具調テレビなどをはじめ、シンプル志向の現代とは違い、日本の住まいにマッチしたデザインの家電や小物が多かった。
ある日、親戚のおじさんが見栄えする置時計を持ってきた。目覚まし時刻になると、ベルの代わりに内部に組み込まれたオルゴールがメロディーを奏でるという高価なもの。
時刻を合わせてオルゴールを鳴らすのにも飽きた頃、(中身はどうなっているんだろう…)と、裏ぶたを開けてみたい強い衝動に駆られる。
実行に移すのにさほど時間はかからなかった。満足した後には、もう時計として機能しなくなった残骸が組み立てられることなく放置され、やがて母親の手によって処分された。
そのおじいさんも数年後、急な心臓の病気により他界。
さらに数年が経ち、社会人として日々を暮らす中で、一つのくすぶり続けている気持ちがあることに気づく。
(あの時、記念の置時計をなぜ分解してしまったんだろう)と。
目新しい物があると、どうやって動いているのか知りたくなり、分解したものは携帯ゲーム機やラジカセ、ヘッドホンなど数知れず。そのほとんどが分解によって捨てられる運命になった。
物的に失うものはあったが、分解により得た知識も多かった。断線したラジオを直せたりしたのは、その時の分解グセが役に立っているからだ。
いま、ミニショベルの旋回モーターを分解し、オイル漏れを修理した後、モーターの不調に悩んでいる。何度着脱を繰り返したか…。
諦めたら楽かなって思いが頭をよぎる。
でも、ここで諦めたら、あの時“犠牲”になってくれた置時計は、きっと悲しむんじゃないか?
不調になったのには原因があるはず!
きっと再組み立て時の手順に不備があるのだ。
再びバラしたポンプの部品から手がかりを探ることに。ネットで得られた図を頼りに、パーツにペイントマーカーで印をつけ、ギヤの回転から法則性を導き出してみる。
(この相互の位置でモーターの機能は正常にもどるはず!)

(あのときの置時計、そして天国のおじさん…見守ってくれよな!!)
ベストな位置で旋回モーターを組み上げる。勝負は明日の日曜日だ!
Posted at 2019/03/16 21:30:45 | |
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