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イイね!
2009年01月09日

都市の顔・・・ではなくローカルの顔

前ブログの写真発掘でこれもあった。


山手線ではありません。。
ここはJR八高線・川越線の高麗川駅(埼玉県日高市)。
マニアの姿がチラホラ。
72系から流用した台枠の分厚さとヘロヘロ感(車体下部・ドアから下)がよくわかる構図です。

これは写真の電車の定期運行最終日の模様です。

103系3000番台といいます。
出自は戦時中に登場した63型であります。

忌わしき桜木町電車火災事故でロクサン型はGHQより「早急に車両改善を行い旅客の安全を確保せねばならない」という司令の元、昭和26年から29年にかけて国鉄・民間総動員で大量の63型を体質改善・安全対策を施す応急改造が行われて72系に編入された。これは国鉄当局と総括する運輸省に与えた衝撃と共に前代未聞の快挙で、資材が乏しい戦時設計の粗悪な出来の車両を現代に通じる安全対策に投じた額は莫大であったとワテは思う。
一方桜木町事故以降の新製車を昭和26年より72系として登場させ、63型からの編入車を合わせて首都圏・近畿圏を中心に何百両~千何両かは不明だが大量に君臨していた通勤型電車でした。
ネットで調べてもらえば数々多々多種多様様々な形態に分類されていてついて行けなくなる形式でもあります。


この写真の103系は戦時設計のロクサン改造編入車ではなく、昭和28年以降の新製車グループからの改造なので・・・じゃあ前振りのダラダラ説明要らないじゃん!
って事ですが、まぁその血筋という事が言いたかっただけです。

昭和49年に陳腐化していた(いや当時相応ではあったと思うが…)仙石線(仙台~石巻)の72系を活性化みたいな感じで20両を車体載せ換えと配線の更新を実施し、電装品・補機類・台枠を流用してデビューさせたのがモハ72形970番台&クハ79形600番台「仙石線アコモ改造車」。車体は同時期山手線向けに製造されていた103系高運転台先頭車及びその中間車を基本に仙台ならではの寒冷地仕様(ドアの半自動)で登場。オリジナル72系無き後も京浜東北線から余剰転属してきた103系と共に独特の吊掛けモーターを唸らせて活躍していました。
国鉄末期の昭和59年に仙石線での活躍を終了し、突如首都圏へ回送されてきた72系アコモ車。
この時中学生だったワテはときめいた。
「電化される川越線用に吊掛け電車が使用されるぜ!」
…と信じていたからだ。
実際に川越線電化に伴う配置というのは正解だった。

時代は昭和60年です。
東武や名鉄のように「国鉄」が吊掛のまま活用するはずなんてありません。
(JR西日本のクモハ84は例外でしたが)

半年かけて再改造されて出場したら
「103系 3000番台」
と生まれ変わっちゃいました。
ってか形態が103系と同じなので当然と言えば当然でしたね。
主な改造項目は
電装品・補機(モーター・制御器・電動空気圧縮機)を103系のモノに総取替え
台車(クハは101系から流用)・ブレーキ装置の交換
4両→3両化(のちに再4両化)


名義上は72系の履歴が残されていたので、妻面(連結面)には履歴がわかる銘板が幾つも着けられていた。
「東急車輛 昭和29年」…種車の新製時
「国鉄郡山工場 昭和49年改造」…アコモ改造時(実際は富士重工が施工らしい)
「国鉄大宮工場 昭和60年改造」…103系に改造時
「JR東日本大井工場 平成○年改造」…冷房化改造時
・・・みたいな感じで。
余剰はサハ化されて青梅・五日市線で使用→川越線ローカル増強で再び転属組成。

昭和60年10月の川越線全線電化は埼京線開業と同日実施され、埼京線と川越線は同一路線的な存在に生まれ変わる。
2~6両のディーゼルカーが往来していた川越線は近郊路線として年々変化を遂げてきた。
平成8年には八高線八王子~高麗川の電化により、非電化時代のような川越線との直通運転が復活。それに合わせて209系3000番台4編成が仲間に加わり、不足分はノーマル103系から改造の3500番台が1編成加わった。これによって大宮まで来ていた運用が消滅。地下駅・大宮停車中の写真も残して置けば良かったと後悔...

「冷房も載せたし、まだまだ安泰だね」

その考えも虚しく、JRの方針は安全対策とエコ化提案で昭和期の車両潰しを始めた。
既に総武・中央各駅停車(201・205系含む)・南武線・武蔵野線・京葉線の103系も姿を消し、同時期E231系総置き換え中だった常磐線の緑の103系も風前の灯状態。
やがてこれら川越線103系も置き換え対象となり、山手線E231系導入で玉突き転属される205系が3000番台改造で川越・八高線用に投入。
東京臨海高速鉄道(りんかい線)で編成組み直しで余剰となった車と新製209系を組み合わせた二種二様の209系3100番台が登場して決定打→103系の置き換えは平成17年9月を以って終了。


写真の103系3000番台(ハエ53F)は平成17年10月2日、「川越線電化20周年号」記念列車の運転をもって廃車。大宮で解体された。

ワテはその解体の現場を高崎線車中から見ました。朝は屋根が潰され、帰宅時の夕方にはひしゃげた座席と台枠から下しか残っていませんでした…ちょっと前に乗ったばかりなのに…
1両くらい仙台か石巻に里帰りさせて保存して欲しかったですね。

JR東日本で現役の103系は仙石線に配置される4両1編成のみ。何か因縁めいてますね。

西日本が羨ましい…

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Posted at 2009/01/09 16:02:45

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この記事へのコメント

2009年1月9日 23:41
701系情報有難うございます。今日偶然鉄道の雑誌を立ち読みしてると載ってました。横浜線100周年記念の切手が神奈川限定で売ってますよ!
コメントへの返答
2009年1月11日 10:58
東北地方の雪原を走る「通勤型電車701系」…旅情もへったくれもありません。この電車の自慢点はトイレくらいか?
関東地方では東北本線の黒磯(栃木)から一ノ関(岩手)の長~い区間お目にかかれます。

横浜線…もう5~6年乗ってませんな。
2009年1月10日 6:00
ヽ( ´ ▽ ` )ノ ハーイ
103はまだまだ現役ですよ
色見た瞬間・・奈良線?っておもっちゃいましたw
コメントへの返答
2009年1月11日 11:03
加古川線の103はスタイルがもはや103ではなくなってますね^^
このまえ大阪環状線で乗った時や岡山・広島に行った時にガンガン活躍している姿を見て羨ましかったです。
あの「スークフォー…」というブレーキ緩解音は一生耳から離れる事は無いでしょう…
2009年1月10日 9:52
川越線、友人が的場に住んでるので結構馴染みがあります。西川越駅前のk-hobbyという模型屋さんにも時々行ってます。
ハエの103系、懐かしいです。分散クーラーに手動用ドアノブが独特の雰囲気を醸し出してました。3500番台は半自動ドアボタンで集中クーラーだったので、色こそ違えど晩年の仙石線に雰囲気が近い感じがしました。仙石線は18年前に塩釜に行って乗ったきりです。
209系3000番台に1本だけLCシート(ロング⇔クロスの可動式)みたいのが混ざってた気がするんですが、今でもあるのでしょうか?
コメントへの返答
2009年1月11日 11:10
的場駅は非電化時代に降りた事があります。今では久留里線「ポンポコライナー」でしかお目にかかれないキハ35系も懐かしいですね。
ワテは209-3000番台や103-3500番台が来るとガッカリして渋々乗った事があります。あとにも先にも3500番台乗ったのはその1回だけでした。
205-3000番台はまだ乗ってません。
仙石線はまだ前面が白を基調にしていた時代に乗って以来12年の月日が経過してしまいました。
3500番台のドアボタンは仙石線のそれと全く同じものを使っていましたよ。

>209-3000LC
ハエ63が一時期可変座席を試用していましたね。現在は元のロングシートに戻されてます。

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