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hiro1303sの愛車 [フォルクスワーゲン ヴァナゴン]

整備手帳

作業日:2021年10月27日

ブローバイガスのプレッシャーリリーフバルブ交換

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

初級

作業時間 30分以内
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プラグチェックの時に手が当たって割れたコレ。
プレッシャーリリーフバルブと言うらしいです。

この部品はブローバイガス経路の圧力を調整するもの。

ブローバイガスというのは圧縮・燃焼行程でシリンダーとピストン(正確にはピストンリング)の隙間から漏れるガスの事をいいます。すり抜けたガスがピストンの下側(クランクケース)に抜けて、それがエンジン本体の上側にあるヘッドカバー内に集まってくるんですね。

その出口がここ。環境対策でこのガスをもう一度エンジンに吸わせて再度燃焼させる決まりになっています。

穴が空いた状態でも走れますが、ここから燃焼・未燃焼ガスと一緒にオイルミストも出てくるので、エンジンルームが汚れちゃいます。

通勤で使うので仕方なくこの穴をアルミホイルで塞いで使っていたら、ブローバイの圧力で…
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次はここからオイルの漏れが大きくなってしまいました笑

最初はなんで急に漏れが大きくなったのかわかりませんでしたね。
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割れ跡を見ると既に前からヒビが入ったような感じでした。ヘッドカバーのオイル汚れはこれが1つの原因だったんですね…
純正品でしたが、これは新車から1回以上交換されていたものですね。ヘッドカバーに交換跡が残っていました。
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純正は24,000円と目ん玉飛び出るほど高いので、海外でこちらを調達。8ユーロ、1060円ぐらい。
ついでに要交換なステアリングラックブーツ2個も買いました。
送料は29ユーロ、3,800円ほど。

なんで純正品はこんなに高いのか。どんな特別な機能があるんだろう…

ふと新しいトップラン製の部品を口に加えて吸った吐いたり色々してみました。

なるほど。これ、圧力調整機能がありますね…
ブローバイガスってエンジンの吸気に引っ張られて流れていく仕組みですが、急激な負圧(吸引力)がかかると流れがストップする様になっていました。
詳しくは後ほど純正品をバラした写真を見てください。
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取り付けは簡単です。先にゴムシールだけヘッドカバーに取り付けて、後からバルブを、差し込むだけ。
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さて純正品の分解です。
おお、これはダイヤフラム機構ですね。ゴムのような隔膜が張ってあって負圧がかかると動作する仕組み。
車の色々な部分で使われていますよね。フットブレーキの倍力装置とか、エアコン周りのレバー切り替えの動作とか。

こちらの横方向に出たパイプから吸気の負圧がかかってブローバイを吸い上げます。急激な負圧がかかると膜が下がって穴を閉じ、ヘッドカバー内やクランクケース内に過剰な負圧をかけない仕組みなんですね。
何で過剰な負圧はダメなのか。ガスケットやシールが痛む?それともブローバイを多く吸入したら燃焼効率落ちるから?

ところで急激な負圧ってどういう時でしょうか。

ここのブローバイ経路の行き先はスロットルバルブよりも上流にあります。
という事はアクセルを急に大きく開いた時かな。
それともエンジンブレーキの時かな。
どうなんだろう。
次の写真で考察…
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赤がブローバイガスの流れ。

青はフレッシュエアーの流れ。

緑はスロットルバルブ。

黄はスロットルバルブを通らずアイドルコントロールバルブ経由で入るフレッシュエアーの流れ。

スロットル全開時はエアクリーナー側(青)の太いインテークホースから大量に空気が入るので、ブローバイ系統の負圧は高くならないのか?
かといってエンジンブレーキ時にインテークマニホールドやサージタンク(ヘッドカバーの上のブロック)が急激な負圧状態になるのはわかるんだけど、負圧が起きるのはスロットルバルブよりも下流側だから、この赤いブローバイ系統には影響ないような。

しかし、黄色いラインはサージタンクと繋がってるわけでエンジンブレーキの急負圧の影響を受けそうだけど、そこはアイドルコントロールバルブが負圧の流れを制限してるのかな?



結局どんな時に急負圧がかかってプレッシャーリリーフバルブが閉じるのか確証持てないですね。
たぶん急アクセルオンの時だとは思うのですが。
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ここ1週間ブローバイガスの流ればっかり調べてます笑

かなり古い車はブローバイ系統は1箇所。今時の車ではブローバイは2系統の出入り口を作って換気しているみたいです。ブローバイガスの処理は換気の目的(エンジンオイルを汚さない)もありますし、ピストン下のクランクケースが正圧になる事でピストンの動きに余計な負荷がかかるポンピングロスを防ぐ目的もあります。

これは何かのエンジンの図。
アクセルオフ・アイドリング時のブローバイとエアーの流れ。赤いラインは負圧で引っ張られて、青いラインから新鮮なエアーが入ります。

逆にアクセルオンではスロットルが開くため赤いラインの負圧がなくなり(赤いラインは逆流しないチェックバルブ付き)、ブローバイは青系統を逆流して吸気に向かうみたいですね。

ヴァナゴンは青のブローバイ系統は今回の交換の件で分かりましたが、もう一つは隠れてるのかな?
それとも1系統だけ?

色々勉強になりました^_^

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この記事へのコメント

2021年10月27日 15:03
お勉強に なりました。。。(・∀・)
コメントへの返答
2021年10月27日 17:14
不具合整備は勉強になります^_^

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「@ヴァナゴンT4‘95 後付けメーターが灯りが眩しいですね笑」
何シテル?   05/16 12:50
丸目な車、四角い車、古い車、クーラが無くても、狭くても、壊れても、乗っているだけで楽しい車が好きです。 2017年8月より空冷ビートル、2019年7月よりヴァナ...
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