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2019年06月01日

MAZDA3(マツダ3)に乗る

MAZDA3(マツダ3)に乗る 5月24日、アクセラ改めマツダ3がデビューしました。

自動車業界では今年期待の一台のようで、メディアでの露出もかなりのもの。個人的にもマツダには期待するところがあります。

発表から一週間が過ぎて、販売店にも車がひととおり配備されたようですので、さっそく出かけてきました。

お邪魔した販売店の展示&試乗車は、セダンのXD Lパッケージ4WD。1.8リットル直4ディーゼルターボを搭載。お値段は315万1200円(税込、以下同じ)からスタートとなります。


日本では、先代までアクセラと名乗って売られていたMAZDA3ですが、海外では以前からMAZDA3の名前で販売されています。今回のモデルチェンジにあたって内外で名前を共通化することにしたわけですね。

車名のエンブレム。面白いのは、エンブレムには写真のように「AWD」と記載されているのですが、カタログや諸元表はすべて「4WD」という表記となっています。統一する必要はないと思っているのか、単に気がつかなかっただけなのか、やや気になるところではあります。

また、MAZDA3の「MAZDA」の部分は、CIに用いられている社名とは違うシンプルな書体が使われています。これ以外に「MAZDA」と表記されている部分はありません。マツダ3は「車」名にMAZDAと入ってはいるが、「社」名のCIロゴは記載されていないという初のケースになるのではないかと思われます。あちこちにマツダマツダと書いてあるのもシツコイので、これはこれでよいと思います。

ドイツ版のWebサイトにおける現時点でのラインナップを確認すると、デミオがマツダ2、アテンザがマツダ6の名前で売られています。CXがアタマに付くSUVは日本と同じくCX-3とCX-5、ロードスターはMX-5という名前になっています。

アクセラは、さらに遡るとファミリアを母体にしている車ですが、海外でもファミリアの頃はマツダ323という名でした。この時は確か、カペラが626でルーチェが929だったように記憶しています。

ともかく、今後は日本でもデミオとアテンザの名前は無くなることがほぼ確実になったわけで、グローバル展開という面からは理解できるものの、ちょっと寂しい感じもいたします。もっとも、ロードスターくらいは日本独自で残りそうな気もします。

マツダ3の紹介に話を戻しましょう。


今回発表された車型は4ドアセダンと5ドアハッチバックの2種類。ハッチバックの方は「ファストバック」という名称でよばれます。現時点でラインナップされているエンジンは、セダンが2リットルNAガソリンと1.8ディーゼルターボの2機種で、ハッチバックは1.5リットルNA、2リットルNAガソリンと1.8ターボディーゼルの3機種。

エンジンのスペックは、1.5NAガソリンが111PS/146Nm、2.0NAガソリンが150PS/199Nm、1.8ターボディーゼルが116PS/270Nm。

トランスミッションは2.0NAと1.8ディーゼルが6ATのみ、1.5NAは4WDは6ATのみ、FFは6MTと6ATが選択可能。駆動方式は2.0NAはFFのみ、他はFFと4WDが選択可能。

ボディタイプとトランスミッションによる価格差は無し、駆動方式は4WDが約23万円アップ。オプションなしでの価格帯は1.5NAが約218〜250万円、2.0NAが247〜272万円、1.8ディーゼルが274〜322万円となります。

上記のエンジンの他に、時期は明らかになっていませんが(カタログには2019年10月発売予定の記載がある)、SPCCI(火花点火制御圧縮着火)という新テクノロジーを用いた2リットルガソリンエンジンである「スカイアクティブX」が導入されることがアナウンスされています。価格帯は314〜362万円を予定。

エンジンの詳細なスペックや燃費性能は、ごらんのとおりまったくの「未定」。

いろいろ調べてみると、ルーツブロワー過給、ハイブリッドシステムはベルト駆動の24V、というあたりは確実のようですが、実際にモノが出てみないとなんとも言えないですね。発売を期待しましょう。

展示車のエンジンルーム。ディーゼルだけあって遮音材は多め。


S8-DPTS型ディーゼルエンジン。1756ccで116PS/270Nmを発揮。ターボチャージャーはシングルですが、VG(可変ジオメトリー式)を採用。


日本メーカーのエンジンらしく、音振対策には相当気が使われているようで、今回のエンジンもかなり静かです。欧州車のディーゼルエンジンで耳につく「カリカリ」とか「コロコロ」といった鋭い音が抑えられている感じ。

ディーゼルだということはすぐにわかりますが、ディーゼルとしてはかなり静かといっていいと思います。S400dクラスにはもちろん敵わないわけですが、Aクラスや1シリーズ、ミニあたりのディーゼルには圧倒的なアドバンテージがあります。

排ガス浄化システムの詳細は不明ですが、尿素SCRは不採用。給油口も軽油の分しかありません。


ボディサイズは4660×1795×1445mmで、実は先代のF30BMW3シリーズ日本仕様(4625×1800×1440mm)とほぼ同じ。そう考えると、トランクスペースなどは平均的かと思います。


マカンと並べてみても、幅と高さを別にすればあまり小さいと思わなかったのですが、3シリーズと同じ大きさなんだから当然でしたね。


1.5NAの最安グレードを除き、タイヤサイズは215/45R18が標準。アルミホイールは全車に標準。タイヤの銘柄はBSトランザT005A。


インパネ周り。Lパッケージは本革シートと合皮張りインパネ・ドアトリムが標準。


全体的なデザインのテーマは、あちこちで模倣されることとなった先代ビーエム3シリーズを彷彿とさせますが、その中でもまとまりは良い方だと思います。


パネルはピアノブラック塗装。個人的にはホコリと指紋が目立つので遠慮したいのですが、綺麗にしておけば高級感は高いです。

液晶パネルのサイズは8.8インチ。どんどんパネルがでかくなる輸入車勢には劣りますが、まずまずのレベルにはなったと思います。

最近のマツダが売りにしている、オルガン式アクセルペダルを踏襲。足に吸い付くような操作感はやっぱり良いですね。


シートは、表皮の本革の張りが若干強いかなという印象ですが、しばらくすれば馴染むかなと思います。シートの形状、インパネ・ペダルとの位置関係、ハンドルのチルト・テレスコの調整範囲、電動シートスイッチの操作性、いずれも輸入車と同等か、それ以上の出来だと思います。


シートベルトアンカーの上下調整機構も維持。このあたり、手を抜くようになった欧州メーカーもあるので(安全を売り物にしておきながら……)、素晴らしいと評価しておかなくてはなりません。


リアの足元、頭上周りはボディサイズからいえば標準的な広さ。シート形状は悪くないと思います。上体をまずまず起こして座ることができます。


天井に高級感はありませんが、スッキリとした造作で気分が良いです。


実車のチェックはこの辺でおしまい。試乗に出かけます。フラリと訪れたにも関わらず丁寧に応対していただき、ありがとうございました。


スイッチを入れるとメータパネルが点灯。真ん中のスピードメータは全面液晶で、インフォメーションディスプレイを兼ねています。左のタコメータと右の燃料系・水温計は本当のアナログ式。


なんと、全車ヘッドアップディスプレイが標準。それも、以前のように別体のコンバイナが立ち上がる簡易的なものではなく、フロントガラスに投影する本格派。しかもフルカラー。文字も明るくくっきり見やすいです。

エンジンのところで書きましたが、ディーゼルにしてはかなり静かで滑らかといっていいアイドリング。欧州ライバル勢と比べればハッキリとした優位点になるでしょう。

トルコンATとの組み合わせで発進はスムーズ。パワーの立ち上がりも滑らかで、ギクシャクとしたところがありません。0km/h〜30km/hくらいの領域での速度の出し入れが極めて容易。とても扱いやすいと思います。日本で使うなら一番気になるところですね。

ただ、116PSだけあって、80km/hを超える領域での瞬発力や炸裂感はありません。これはあえて見切ったところでしょう。重量は1470kgあるので、0−100km/h加速も12.1秒(FF、ドイツ仕様Webデータ)とのんびりした感じ。ここは、先代アクセラに載っていた2.2リットルディーゼルが懐かしくなるところです。

ちなみに、日本にないディーゼル6MTだと、0-100km/h加速は10.3秒と大きく改善します。近年、欧州勢が搭載している多段AT車ではみられなくなった傾向。ここは、ATの能力差が素直に出てしまっているようです。

116PSのマツダ3と違い、150PS程度のエンジンを載せている欧州ライバル勢は、60km/hあたりを超えてスピードが乗ってくると本領を発揮してくるのですが、極低速域ではかなりアクセルワークに気を使うものがあります。高速道路メインなら欧州勢の方が楽しく走れるのでしょうが、日本的な使用条件ならマツダ3の方がバランスが取れている感じがします。

ハンドルの感触もよいですね。ハンドルが正円であることでまず安心します。径が小さすぎてメーターが見えなくなることもありません。グリップも太すぎず細すぎずちょうどよい感じですし、重さも極端に軽すぎるということはありません。

メーターのデザイン、ハンドルの形、シフトセレクターの操作性、最近の欧州車の中には明らかにやり過ぎだろうというものがあるのですが、マツダ3のように良い意味で「普通」である車は本当に少なくなりました。

乗り心地も良いと思います。ガツガツと堅かったりとか、逆にヒョコヒョコして頼りないととかいうことはないですね。丁寧に運転すると、それに応えてくれる能力はある車だと思います。

ブレーキも印象に残りました。いわゆる「踏力」でコントロールする、ペダルがスッと奥に入っていかないタイプ。国産車ではもちろん、輸入車でもあまり体験したことはありません。踏力自体はかなり重めに感じるかもしれませんが、効きを強める方にも弱める方にも加減は容易。最後の最後にブレーキをフッと抜いて止めるのにもストレスは感じません。素晴らしい。



今回の試乗車、オプション価格を全部加えてもコミコミで350万円くらいに収まるわけです。それで買える輸入車と比べると、マツダ3はずいぶんお得な内容になっていると思います。輸入ライバル勢と同じ目線で比較しても、大きく劣る点がないどころか、ところどころ上回っているわけですし。

もっとも、「アクセラ」に350万円、といわれるとちょっと厳しいかもしれません。何と比較するかによって評価は変わると思います。

唯一、明確に劣るのはアンダーパワーという点。2.2ディーゼルが復活すると嬉しいところです。ただ、ディーゼルでこれ以上パワフルにしようとすれば、おそらく、尿素SCRなどを採用せざるを得ず、いまのような軽快感はやや失われるかもしれません。値段もそれなりに上がりそう。とりあえずは、スカイアクティブXの実力を見てから考えたいところです。
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Posted at 2019/06/01 19:56:35

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この記事へのコメント

2019年6月9日 12:13
おはようございます☆彡

旧ファミリアから続くこのセグメントはマツダの得意とするところで、パフォーマンスより扱い易いサイズと乗り味、それにセンスという意味では歴代から出色だと思うのです。
で、今回。仰るように350万円出すなら、ロータリーのレンジエクステンダー付きEVで勝負に出て欲しいなぁと思います。そろそろ最後のクルマ選び中のペンギンでした。 (^-^)/
コメントへの返答
2019年6月10日 1:28
おはようございます♪
マツダのこのクラス、どうしてもファミリアまで遡って見てしまいますね。サイズはファミリアどころか、昔のルーチェ並みなんですが、他のクルマも大きくなってるので仕方ないところかと思います。
ロータリー付EV、ほんとに出たら興味深いどころではなく、これを買わずしてどうするという気分になりそうです。

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「新タイヤで1000km走行 http://cvw.jp/b/2928751/43476967/
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