
それは、PC内で営業担当者を待つ間だった。外で凄まじい咆哮が。てっきりフェラーリでも来店したのかと思い、外に出ると居たのがコイツ。それが現愛車のボクスターGTSそのもの。この時のGTSが後日、我が愛車となる。しかも、この車、スゲーカッコ良かった。白いありきたりのボディが、赤い幌と黒いアルミでドレスアップ。バランスがとても良い。大合格。
快音を残して、顧客と思しき人と営業らしき人は外出。この車、あの運転している人の車なのか?それとも、中古車として在庫なのか?少なくとも、PCのサイトには、この車は掲載されていない。勿論、ボクスターGTSである事は分かっていたが、現車を見たのは初めて。そもそも、あの快音はノーマルマフラーから出ているのか?もしそうなら、満点の合格である。
1にカッコ、2に走り、3、4がなくて、5にサウンドの内、1と5はもう合格である。ヤバい。あれ、スゲエぞ。俺の心から、先程乗った718ケイマンSが消えてしまった。先程のボクスターが余りにもストライクなのだ。ロンドンで見た奴よりカッコいいぞ。
営業担当が、見積書を持ってきても、俺の心は上の空。一緒に居たI氏にこの時、俺はこんな事を言っている。『俺はあの車を買う気がする。』本当にそう思ったのだ。但し、顧客の車でなければの話だが。一通り、718ケイマンSの購入について、担当H氏から説明を聞いて、俺は聞いてみたのだ。
『さっき、凄まじい咆哮を発して出掛けた車、981のボクスターGTSですよねぇ。?あの車はお客さんの車ですか?』
『違いますよ。あれ、昨日入ってきたばかりの車です。足回りを社外品に代えているので、純正品に戻したら、ホームページに掲載予定です。』
『あれ、良いですねぇ。幾ら位するんですか?』
『とても良いんですよ。GTSは全くの別物です。マフラーもGTS専用品です。恐らく込み込みで1000万円前後かと思います。全然値下がりして居ないんですよ。』
『1000万!そんなにするのですか?そうですよねぇ、、、ちょいと予算オーバーだなぁ。』
『乗ってみません?前の方が帰ってきたら、乗ってみましょうよ。』
『マジっすかぁ。ヤバい買っちゃうかもしれません。』
『多分、そうなると思います。』とH氏。全て見透かされて居たに違いない。
981ボクスターGTS試乗前に、718のボクスターに試乗した。4発の300馬力。とても軽快で乗りやすい。だが、もう一台のゴルフRに少し似た乗り味。これなら、Sにしよう。勿論、718のベース素晴らしい車ですが、自分の足が2000ccの4発、280馬力。似てるんだなぁ。雰囲気が。それだけ。この車もメチャクチャ良いよ。
いよいよ、前の人が帰ってきた。ボクスターGTS初体験。距離は5千キロ行ってない!物凄く綺麗な車。エンジンを掛ける。ステキな咆哮。発進。3.4リッターのNAは軽々と車を前に運ぶ。車重は1300kgちょい。軽くて速い。途中で、同乗のI氏から幌を開けてみましょうよとの提案。幌開けたら、気持ち良いのなんの。スポーツプラスに入れて、アクセル踏んだら、素晴らしい快音が、、、本当にこれでノーマルか?車検通るのか?そんな快音。フェラーリ大好きの清水草一氏もこんなレビューしてたよ。
『初めて乗った新型ボクスター(GTS)は衝撃的だった。少なくともこのクルマは、ソツのない優等生ではない。それどころかこのクルマには、世界のスーパースポーツの美点(あるいは幻影)が、いいとこ取りでちりばめられていた。』
『これまでのボクスターは、小排気量モデルの方がシュワーンと小気味よく回って、小粒でピリリと辛い好印象があったが、今度のトップグレードは違う。この3.4リッターは本当の本物だ。』
『スポーツプラスモードおよび、スポーツエキゾーストシステム(爆音スイッチ)ON時のサウンドの雄たけびは、本気でフェラーリを意識しているのではないだろうか?とにかくとてつもない音だ。特にトンネル内+オープン状態だとハンパじゃない。シフトダウンした瞬間のブリッピングだけでドライバー自身がビビる。自分が出した音でビックリしてブレーキを踏んでしまいたくなる。ボクスターでこんな快音が楽しめるなら、もうフェラーリはいらないネ!そんな感じなのである。』
この人、極端なまでのフェラーリ贔屓だから、ポルシェなんて、、、といったスタンスだと思って居たが、この人がここまでポルシェを絶賛している所を見た事がない。
この爆音も恐らくノーマルだ。自動車評論家もあそこまで書いているのだから。試乗で改造車には乗らないだろう。エンジン回転は恐ろしいほどスムーズ。この6発のエンジンは本当に気持ちいい。どこまでも回転してしまいそうなエンジンだ。ミッドシップの気持ちよさは718のまま。
なんて完璧な車なんだ。試乗から帰っても、暫く興奮しっぱなし。金策が頭を駆け巡る。もうこの時、俺はこの車をすっかり買う気になって居たのだ。
この衝撃的な出会いから、6日目。投資案件を解約し資金確保。この車を買う事にしたのだ。全くもって、予算オーバー。完全なる一目惚れ。でもさぁ、1にカッコ、2に走り、3、4が無くて、5にサウンドの俺にとっては、この車、満点なのだ。もう一つ。スポーツエギゾーストをオフにして、ノーマルモードで走れば、結構普通の車の様に走ってくれる。エンジンをかける時は吠えてしまうのだが、、、つまり、心身共に充実して居ないと乗れないフェラーリとはかなり違うのだ。極端な話、近所の買い物もオーケーだ。これだよ、これ!ガレージの肥やしにならないスポーツカー!この車、俺のニーズを完璧に満たしてくれている。あの日の出会いに感謝。
今後、981のGTSを買うかもしれない人、検討している人へ。素晴らしい車だ。恐らく今後、ボクスターやケイマンでこういった車(快音のするスポーツカー)は出ない可能性が高い。迷っているなら買ってしまおう!絶対に後悔することは無い筈。俺は永久保存したい気分だ。
勿論、986、987も981も718もベース、S、等も含めて全て素晴らしい。それぞれの車に味がある。911は言うまでも無い。こういったポルシェオーナーの一員になれて本当にハッピーな気分。これから、フェラーリやアストンで行けなかった様な所にコイツと行くんだ。本当に楽しみだ。
終わり