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2019年10月02日 イイね!

EDFC ACTIVE PRO セッティング <壁を打破する手がかり>その4

ーセッティングは4次元の世界ー


今回のタイトルを考えた時、

私が中学生の時のことを思い出した。

当時、ラジオの深夜放送にハマっていて、

毎晩、親が寝静まってから布団の中で

聞く音楽やDJの話。


学校では、毎日、その話で盛り上がっていた。

中でも私の心を捉えて離さなかったのが、

いわゆる「神隠し」などの怪奇現象の話だった。


航行中の2隻の観客船、

すれ違いざまに汽笛を鳴らしあう。

と、忽然と1隻が消えた…
などなど


4次元空間に消えたという。



4次元ってなんだ???


図書室、図書館で本を読み漁った。


いつしかクラスメイトから

「4次元」と呼ばれるようになっていた。




ここからが本題。


【0次元 点の世界】

セッティングシートに数値を自分で入れ始めた頃、

時速◯◯では段数が◯◯がいいとか、

減速Gが◯◯の時は、マイナス◯◯段する。

などなど。

セッティングポイントごとの数値だけを考えてしまう点の世界。


【1次元 線の世界】

それからしばらくすると、数値の流れに目が行くようになる。

さらにGLSLモードに設定しているので、

中間値まで意識できるようになる。


この線の世界も大きく2つにステージを分けることができる。

1つ目は、Gの変化をグラフにすると

右肩上がりの直線でだけ考えてしまうステージ。


私などはこの初期段階において

数値が上がることしか考えていなかった。

上がった数値は必ず下がってくるのに。



2つ目ステージは、

Gの変化を右肩上がりや右肩下がりの直線ではなく、

細かなジグザグの線で考えることができる段階。

これはGの変化を

かなり現実的に捉えることができるようになった段階。



【2次元 面の世界】

これは減衰調整を

4輪バランスで考えれるようになる面の世界。

加減速Gの制御数値を考える時は、前後の段数だけ、

旋回Gの時はアウト/インだけを考えている段階は、

まだ完全な面とはなっていない。

様々な局面において

4輪の段数をどのような状態にするのがいいのかを

考えて数値を決める。



【3次元 立体の世界】

4輪バランスを考えるころには、

もうすでに3次元の世界に入り始めている。

車の動きを立体的に捉えてセッティング数値を決めていく段階である。

ロールやピッチング、フワつき、突き上げなどは

もちろん立体的と言えるが、ここで言いたいのは、

そのことではない。



減速Gがかかるのは、

ブレーキを踏んだ時だけではない。

アクセルを抜いたり、緩めた瞬間、

エンジンブレーキのかかっている時、

アクセルを抜いてクラッチも切って惰性走行中、

路面の荒れたところに進入した瞬間、

それと上り斜面。

これは停車中でも減速Gがかかっている。

もちろん下りでは加速Gが停車中でもかかっている。



要するに旋回Gがかかっている時に

フロントのアウト/イン、リアのアウト/インの

調整値だけを考えてはいけない。


特に旋回Gが大きくかかる時は

上っているか下っている時が多く、

同時に加減速Gでの制御がかかることを

想定しなければならないのである。



せっかく旋回Gの制御数値を決めても、

上り下りで大きく乗り味が変わると扱いにくさが出てくる。


立体的な動き、姿勢を考えながら

セッティング数値を決めていく、

これが3次元のセッティングである。

私のセッティングversion4.2までは、

ここまでの次元にいた。

そしてその次のversion5.0からは別の次元、

4次元の世界へと入っていく。


それはまた次回ブログにて。
2019年09月30日 イイね!

EDFC ACTIVE PRO セッティング <壁を打破する手がかり>その3

今回は、数値の流れの「歪」についての最終回。

取説にあるプリセットデータの速度制御

メモリー1(ノーマル)では

S0 40km/h -4 / -4
S1 60km/h -8 / -8
S2 80km/h -12 / -12
S3 100km/h -16 / -16

となっている。これが全く使い物にならない数値だというのは

過去何度か言ってきたが、今回この数値を出した目的は

別の観点からである。



その別の観点から見てもこの数値はセッティングを理解できていないものが

出した数値だとわかる。

SLモードで乗れば

S0 40km/h -4 / -4
S1 100km/h -16 / -16

としても同じである。

SLモードでは、設定した値の間は、

5km/h単位で自動的に埋めてくれるからである。


自然な流れ、直線的な流れであれば、

わざわざ中間値を設定しなくても

EDFCがちゃんとその間を埋めてくれるのである。

(ちゃんと埋めてくれていないと感じることもあるが、

それはまた別の機会に)





で、ここから本題。

「自然な数値の流れの中に歪な部分を入れることで自然な乗り味になる。」


速度制御ポイントは10ヵ所ある。

もちろんそれらを全部埋める必要はないが、

自分好みのセッティング出しのためには最大限活用したい。


「歪」が必要だと思われるのは、

低速域~中速域である。


そして加減速Gや旋回Gも同様にGの値の大きいところより

小さいところが自然な数値の流れではうまくいかない。



硬くすると突き上げに悩み、柔らかくするとフワつく。

キレを求めると乗り心地が悪くなる。

乗り心地を求めるとキレがなくなる。


自然な数値の流れ(直線的変化)では

このような当たり前のことしか起こらない。

それではEDFCをつけている意味がない。




セッティングを始めたばかりの人が

「高速道路は大丈夫になったけど、

低速域~中速域がだめだ。」と言っているのは

この「歪」がない、あるいは「歪」を作ろうとしないことが

原因だと思う。



では、具体的にどこをどのように歪ませるのか?

それは「数値を変えては走る」を繰り返すしかない。

自然な数値の流れやこれまでの知識にこだわらず、

体感をベースに数値を変えることである。

その積み重ねが唯一の方法である。



次回は「セッティングは4次元の世界」

2019年09月27日 イイね!

EDFC ACTIVE PRO セッティング <壁を打破する手がかり>その2

ー歪が生み出す自然ー

セッティングの数値の流れに「歪」な部分をつくることで

EDFCの本領を発揮させることができると前回書いた。


自然な流れでは当たり前のことしか起こらない。

当たり前ではないこと、従来の車高調では起こり得なかったことを

起こしてこそのEDFCである。



「歪な数値の流れ」が必要な理由はいくつもあるが、

そのひとつが「体感」である。

これには「人間の感覚のいい加減さ」も含むが、

ここで言いたいのはそれではない。



私の過去ブログで「1/64を体感する」と書いたが

1段の減衰力の物理的差と体感の差は必ずしも一致しない。

少し具体的に数値あげて説明する。

速度制御で

10km/h   f:50 r:50
30km/h f:45 r:45
50km/h f:40 r:40
70km/h f:35 r:35
90km/h f:30 r:30 と自然な流れの数値である。
(プリセットもこの類である)

ところが、実際に走ってみると

70km/hまでは至極快適であったのに75km/hぐらいから突然

不快感に襲われるようなふわふわとした車の挙動になるということがよくある。



理由は、車の挙動はダンパーの減衰力だけで決まるのではないからである。

タイヤの質、空気圧、車重、ボディ剛性。。。数え上げればキリがないほどの

要素が複雑に関係してその瞬間の乗り味や乗り心地、走行性能を決める。




さらにEDFCでは、加減速G、旋回Gでの制御も入ってくる。

10km/hで走行中に1.0Gという旋回Gがかかるはずはないが、

速度域が上がれば、その分、加減速Gも旋回Gも大きなGがかかりやすくなる。

そしてそのG制御も大きな数値を当てていることが多い。



だから1段ずつ数値を変更して試走していると

ある時、突然大きな変化を感じるポイントがある。


そこを見つけることを優先して欲しい。



セッティングシートに数値を入れている時、

あるいは、その数値とにらめっこをしている時などは

減衰力だけで乗り味が決まらないことは周知のことなのに

どうしてもこのことを忘れてしまいがちで

自然な流れの数値が良く見えてくるのである。



体感を元にした「歪さ」を求めてほしい。




次回も「歪な流れの数値」についてです。




2019年09月27日 イイね!

EDFC ACTIVE PRO セッティング <壁を打破する手がかり>その1

ー美しい数値ー


数学の世界では「もっとも美しい数式」というものがあるようだ。

また「美しさの中に真理がある」などという表現も聞いたことがある。


いずれにしても私には全く「美」などを感じる世界ではないのだが。。。






私がセッティングを始めた頃、文字通り「暗闇の中」いた。

手元にあるのは意味不明の取説だけ。

そして、そこに記載されているプリセットデータ。

オリジナルセッティングを作り始めるのもそれをベースに

改良を重ねるしか手がなかった。



そのプリセットデータの中にある数値の流れで疑問に思うところがあった。

Gの値が変化しているのに、制御数値が変わっていないところである。

いくら考えてもわからない。

きっと素人の私では理解できない理由があるはずだと思って

そこには手を付けることができなかった。




で、ある時、気づいた!!(過去ブログ参照)


かかるGが変化すればそれを制御する数値も変化させるべきだ。

それを境にセッティングは飛躍的に向上した。

できるだけセッティング数値の変化を自然な流れで変化をさせた。


当時、私は「自然な数値の流れは美しい!」などとひとり悦に入っていた。



ところが「壁」にあたった。。。。



「自然な数値の流れ」によって

速度が上がるにつれて硬い段数に変化させ、

Gが大きくなるにつれて硬い段数に変化させる。

これよって「安定した走り」にはつながるが、

それで終わりである。



速度を上げている時に不整地を通過するとガツンと突き上げが来る。

低速域ではいつまでも揺れが続く。

あるいは低速域でコーナーを曲がると踏ん張らない。


それでそのままネガ消しをしながらセッティングを進めていくと

結果として活用できる段数がどんどん狭まってくる。

「これってEDFCを使う意味があるのか?」

という根本的な疑問まで持つようになる。



この壁を打破するキーワードは

「歪な数値の流れでEDFCは本領を発揮する」である。



もちろん、それはやみくもに数値を並べることではない。

自然な数値の変化がベースとなるのは言うまでもないこと。

その自然な流れのどこかに歪な部分を作ることで

思わぬ効果が出てくるのである。



その作り出す様々なパターンの「歪(いびつ)」が

生み出す効果を感じるままにメモを取る。

その積み重ねで次のステージへ上がることができた。




次回は、この「歪な数値の流れ」についてもう少し
2019年09月27日 イイね!

EDFC ACTIVE PRO セッティング <壁を打破する手がかり>はじめに

EDFC ACTIVE PRO(以下EDFC)のオリジナルセッティングも

スタートから14ヶ月ほど経過した。


これまでとりあえず「できた!」と思った段階で

「version x.x」と勝手に名付けたものも6.2まで積み上げ

そして、7.0も完成がもう目の前に見えてきた。



6.2までは私が完成させたものを仲間と共有してきたが、

7.0はその仲間たちと共に作り上げるということに切り替え、

実験段階のデータ(6.2evolution)、

7.0試作データ①、②、③とその都度、共有しながら

それぞれがテストドライブで感じたことを

毎晩のようにLINEで熱く語り合ったりしている。



この仲間の中には、早くセッティングを理解し、

ご自分専用を出せるようになりたいという強い意欲を持っておられる方や

私を越えてギャフンと言わせたいという意欲が感じられる方まで。(^^♪





実際、6.2evolutionをご自分なりに改良したものを作られた方がおふたり。


その2作とも個性をもちながらもかなりの仕上がりで、その出来栄えに

EDFC導入後2か月とか4か月でここまでできるのか!!

と驚きを覚えるほどであった。





この楽しみ・喜びを共有している仲間がセッティングの理解をより深め

さらには、私にメッセージなどをわざわざ送ってくださった方たちが

セッティングでたびたび直面する「壁」にぶち当たって挫折せずに

その数々の「壁を打破」して、

「尽きない楽しみ・喜びの世界」を享受できるように私がこれまでの経験で

知ったこと・わかったことなどを数回に分けて綴ってみようと考えています。





※EDFCを実際に利用し、セッティングを進めていきたいという方を

対象に書いていきますので、用語の解説などは一切しませんのでご了承ください。








プロフィール

「@運び屋. さん

岐阜県奥飛騨の平湯峠です。
標高1500メートルぐらいです。」
何シテル?   11/28 18:39
還暦を超えたジージが真っ赤なスイフトスポーツにバーバを乗せて秘湯巡り 高速道路での加速も思いのまま、車線変更も不安なし。 アップダウンの激しいワインディ...
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