Joy耐・決勝 ピットウォーク(1/3)
Joy耐・決勝 7時間レーススタート!(2/3)
Joy耐・決勝 ふじそん登場〜51号車の逆転表彰台(3/3)
第4スティント、とうとう自分の出番がきました。
記念すべきJAFの公式戦、初走行です。
カートもフォーミュラーもレンタルで済ませ、自分の車でサーキットを走らない男が公式戦で走ります。何かやらかさないと良いのですが・・・。
※フォーミュラーはそもそも買わない事が多いか・・・?
Mr.Max氏が給油を終え戻りました。
交代、ドリンクをセット、シートベルトも締めます。
メカニックはボンネットを開けて、どうやらオイルをチェックして足している模様。タイヤも電光石火の速さで交換しています。
ういーんういーん!(エアツールの音)
全ての作業を終え、オフィシャルがトラブル箇所が大丈夫か厳重チェックした後、OKが出てピットを後にします。
ピットレーンは制限速度40km/h、2速3000rpm以下で慎重に走行。
ここでペナルティを喰らっては末代までの恥。
他のオフィシャルにもガン見されながら、いざロードコースの大海原へ!
・・・と、いきなりスターレットやシビックが、マグロの大群の様に集団で走っている所に入ってしまいました。凄い速度で迫ってきます。
ひぃ〜〜タイミングわるっ!
1コーナーを面舵(おもかじ)いっぱい!
とりあえず大群を全部前に行かせました。
これから全部抜きに行きますよ、ふふふ。(うそ、無理です。)
ステアリングトラブルを修復直後だったため、まずはかなり慎重に走ります。
1、2コーナー・・・OK
3、4コーナー・・・OK
そしてまだまだスピードを抑えて5コーナー進入、
突然、勝手にステアリングが切れます。あらら!?なんかおかしい??
慎重にS字、V字・・・あれ、大丈夫です。
その後もしばらく慎重に走っていたのですが、トラブルは全くありません。
真っすぐ走るし、左右のコーナリングも問題なし。
あの5コーナーは何だったのか・・・。
大丈夫な事がわかると、ペースを少しづつ上げていきます。
落ち着いた所でP-Lapに目をやり、タイムを見ると・・・36秒??遅っ!
こりゃーいくらなんでも遅過ぎです。
もうすこし頑張って走りますが、33秒付近です。
何が悪いのかわかりませんが、遅過ぎです。
あまり遅いせいか、ピットから回転を上げる指示が出ます。
修理jのため時間が減ったから、燃料は余裕あるはず。
安心して回転を上げます。
しかし思った程タイムがあがりません、ピットから更に回転を上げる指示が出ます。
しばらく走ってようやく29秒台が出ました。
と言っても、予選では2周アタックで24秒が出ていました。
それに近い走りをしてるつもりですが、これは遅いです。
コースをめいっぱい使ってみましたが、これは遅い事がわかって止めました。

※単なるオーバーランです、ごめんなさい・・・。
そういえばMr.Max氏のスティントでも、回転を抑えて32秒代にとどまっていました。
通常は29〜27秒は出るはずが、Mr.Max氏もなぜかタイムが出ていません。
いったい原因はどこにあったのか・・・。
あと実は、コックピットでは大変な事になっていました。
シートベルトの腰周りを十分閉めなかったため、走りながら少しづつ増し締めします。
でも4点ベルトの上側が、引っ張り過ぎて非常に長くなり・・・つまり、腰が締まっていないからです。
腰は左側は少し締める事ができたものの、右側は隙間が狭くて手がベルトに届きません。
一番困ったのはブレーキング、バケットシートは横Gは問題無いのですが、
ブレーキングの縦Gで体が前に吹っ飛びます。
中でもダウンヒルは最悪!
ブレーキングでペダルを踏むと、後から自分の体重がかかってきます。
遅いのはこのせいもあったか・・・。
トラブルはこれだけじゃありません。
このマシンは運転席側に窓が無く、安全のため網状の物でウインドウ部分を覆っています。
それがマジックテープで止まっているはずなのですが、だんだん剥がれ、風圧でびらびらと・・・。

それを止め治しながら走りますが、また段々はがれてきます。
ひぇーー!
更に追い打ちをかける様に、P-Lap IIの液晶表示が段々薄くなります。
夕方なので、光が当たって見えないのかと思っていたら・・・そのうち完全に見えなくなりました。
で、電池切れ!
もう最悪ですが、折角出場できた初JAF公式戦、ここでめげるわけには行きません。
ある周のメインストレートで、こうなったら攻め込んで走ろうと思い直しました。
その後は不思議とモチベーションを失う事無く、ドライビングに集中できます。
マジックテープの事も忘れて、タイムもわからないけど攻めます。
ダウンヒルのブレーキも体ごと突っ込みます。
体重倍力装置?のおかげで、少ない踏力でブレーキ可能な事に気がつきました。
それに慣れてみると、細かいブレーキコントロールができます。
ブレーキングでタイヤの限界も伝わってきて、微調整までできます。
これは楽しい!
コーナリングも全体的に決まってきました、どのコーナーも今まで以上のペースで走り、私腹の・・・いや至福の時間が過ぎていきます・・・。
途中で51号車が後ろから迫り、邪魔しない様にV字でゆずりました。
見るとドライバーは加藤選手。
あれれ、加藤選手は最終ドライバーのはずです。
最終スティント、きっとロング気味で、これは勝ちに行ってるなと思いました。
あっと言う間に加藤選手ははるか彼方・・・w
ここで最大のライバルが爆音で迫ってきました。
負けるわけにはいきません!
ん?
な、なにぃ〜〜?!
KERSか?
譲ったのは51号車の加藤選手だけですよ。待ちなさい〜!
そういえばKERSのボタンを聞いておくのを忘れました。
次回の反省点です。orz
※もちろんKERSなんてありません。
そしてピットインのサイン。
少々ロングスティントで体力的に心配でしたが、全く余裕、まだまだ走りたい感じです。
サインを見逃したふりして走りたい気もしましたがw
ちゃんとピットインしました。
ピットロードに入って、給油所へ。
ヘルパーが待っていて、エンジンは停止、皆で押してくれます。
暑いのにお疲れさまです!
ピットでは最終ドライバーの建築家W氏が待っています。
P-Lapは電池が切れた事だけ伝えました。
もう一度、オフィシャルが故障箇所に問題が無いかチェックします。
こうしたオフィシャルによって、安全が保たれているんですね。
最終ドライバー建築家W氏、栄光のゴールへと向かい、ピットアウトして行きます。
自分のタイムをピットで聞くと、2分26秒台前半が出ていたそうです。
(回転を上げて走っていたため、これが919号車のレース中ベストタイムとなりました。)
29秒台はやばいので、3秒上がって良かったです。
それでも遅いのですが、全体的に周りもタイムが出ていなかったので、コンディションが
良く無かった様ですね。
走りの内容からして21秒台な気分でしたが、条件によってこれだけタイムが変わるという事です。
しかしここまで変わるとは正直驚きですね!
919号車は2時間近く止まっていたので、順位は望むべくも無いのですが。
51号車は違いました。
なんと4位を走行しています。
しかし3位までは非常に遠い・・・。
なんとかならないか、残り時間やラップタイム、燃費の計算をしきりにピットで繰り返していました。
最後、ある決断により更にペースアップします。
それでも計算上は届かないのですが、最後まで諦めず、限界まで差を縮めて行きます。
燃料切れの危険がありますが、最後の幸運に賭け、あくまで3位を奪いに攻めます。
そしてその賭けが現実になりました、残り2周程だったか、3位を走る車がスローダウン。
なんと燃料切れ!
これで逆転しました、ピットが急に沸き上がります。
ファイナルラップ。
”P3”の文字をボードにセット、加藤選手に掲示します。
チームの皆がピットレーンに出て、最後の瞬間を待ちます。
自分も良くある様に、よじのぼって網から体を乗り出しました。
燃料は大丈夫なのか、あとは無事に帰ってくる事を祈るばかりです。
加藤選手が・・・ビクトリーコーナーを立ち上がってきました。
スピードを上げて、ストレートを蛇行・・・じゃない、ピットの方に寄ってきます。
拳を窓から突き出しガッツポーズ!

ピットも湧きます、えらいお祭り騒ぎです、やりました3位でチェッカーー!!
919号車も無事にゴール!
駄目かと思われたトラブルから復活、見事完走です。
ウイニングランを終え、車両はホームストレートで保管。
加藤選手を皆が祝福で迎え、皆と握手、なんとも晴れ晴れしい光景です。
建築家W氏も良い表情で戻ってきました、お疲れさま!
という事で、51号車は劇的な逆転で見事、3位表彰台でした。
マーズ・レーシングファクトリーとしても初の快挙だそうで、
非常に長かったと、社長がため息の様にもらしていましたね。
今まで数々のトラブルを経験してきた事が、やっと花咲いたわけです。
それにしても今回Joy耐に参加して、ここに書ききれない沢山のノウハウを学べました。
プロの加藤選手の行動や言動の裏には、経験的な裏付けが・・・隠れてると感じます。
チームの他の皆さんも同じ事が言えます。
こういう中に参加できて、本当にラッキーでした。
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そうそう、終わってから表彰式が始まるまえ、なんとLFIKALさん登場!
LFIKALさんはこの日、ミハエルシュークリームさんの出場する、
プレイングミジェットカーのレースに出場していました。
なんと初出場、初勝利!!
なんとポールポジションまで、あいかわらずやりますねー。
そのLFIKALさんと、来年のJoy耐で表彰台を獲得した時のため(?)
最後に2人で表彰台にて、新たなパフォーマンスを特訓しました。
あまりにも激しい特訓に、早く片付けて帰りたい職員に白い目で見られ・・・
すみません空気読めなくて・・・誤ってとっととその場を去りました。w
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熱い3日間のレースウイーク、終わりました。
応援してくれた皆さん、現地に来ていただけたり、ひそかにメッセージを送ってくれたり・・・。
実はバタバタしていて、終わってから全部気がつきました、すみません。
皆さん、いろいろありがとうございました!
Joy耐・決勝 ピットウォーク(1/3)
Joy耐・決勝 7時間レーススタート!(2/3)
Joy耐・決勝 ふじそん登場〜51号車の逆転表彰台(3/3)