2014年07月11日
6月5日(木)、手術当日だ。いつもと同じように6時に起床の音楽が鳴る。
やはり、幾分緊張しているのか、気分がすっきりしない。9時に手術室に行く予定なのであと3時間ほどある。
8時30分には嫁が病院に来ることになっている・・・、早く来てくれないかなと思う・・・子供のようだ。
7時半頃には、体温・血圧測定に看護師さんがやってきた・・・、いつもと変わらない。
手術前のおへその掃除も3回目が終わった。感染症予防の為らしいが、おへその掃除は普段しないことなのでちと恥ずかしい。
8時半になり嫁が来た、そのころに血栓予防の為に、きつめのストッキング様の靴下を看護師のシミズさんに履かせてもらう。
いよいよ9時になった・・・。
手術室までは看護師さんと一緒に自分の足で歩いていく・・・。
3月の緊急手術の時は、手術室の入口なんて全く記憶にない。
今回は違う・・・、すべて自分の眼で見える。
シミズさん 「では、ねぎさん頑張ってきてね!終わったら迎えに来ますから!」
と、相変わらず優しく元気のいい人だ。
手術室の看護師さんにバトンタッチし、私は手術室の中に・・・。
背中に硬膜外麻酔の針を刺され、点滴の管から麻酔液を流し入れますと言われた瞬間から眠ってしまった・・・。
先生 「ねぎさん、前回の手術の4分の1くらいの大変さですから心配しないで!・・・・・・・。」
と最後に言われたような気がした・・・。
何時間くらい経ったのか・・・、手術が終わったみたいだった。
先生 「ねぎさ~ん、抜糸は2週間後ね~!」
先生の第一声だった。
何でも、前回の手術の創部がケロイド状だった為、ケロイドを除去し皮膚を寄せに寄せて縫った為だったらしい・・・。
私 「あ、はい・・・。先生、ありがとうございました・・・・・・・・。」
先生が傷口に何か処置をしてくれているのは判ったが、そのまままた1時間くらい寝てしまったらしい・・・。
手術に掛かった時間は4時間半だったらしい・・・。癒着がひどく、腸を剥がすのに時間が掛かったとのこと。
完全に目が覚めたのは16時くらいだったろうか・・・、嫁が横でテレビを見ている。
個室なのでテレビの音がイヤホンをせずとも聞こえる・・・。
終わったんだという安堵とは裏腹に、やはり傷口は痛い、かなり痛い。夜が眠れそうな感じがしない・・・。
17時頃、夜勤の担当看護師さんが挨拶に来た。
ヤナギシマさんとトクシゲさんのペアだ。美人2人組みだ。こんなことを考える余裕はあるのだ。
嫁はずっと居てもしょうがないので18時頃に帰ってしまった。
手術後最初の長い夜が始まった・・・。
少し寝てしまったようだったが、とにかく傷口が痛い・・・、我慢できない。
背中に刺さっている痛み止めを送るスイッチを勝手に40分おきに押す、押す、押す。
何度目くらいだったろうか、全身から脂汗が吹き出し、意識が遠くなって行くのが分かった
慌ててナースコールを押した。
ヤナギシマさんが血圧を測るが、上が70くらいしかなくキツイ・・・。
痛み止めスイッチを押しすぎたみたいだ・・・、バカか。先生に怒られた。当たり前だ。
この後、肛門あたりがムズムズして、うんちかおならをしたくてたまらない感覚に襲われる。
ちょっと気張ってみたらなんか出た、うんちみたいな感じがしたが違った・・・、血の塊だったらしい(見たわけではないので)
さあ、これから大騒ぎ!出るはずの無い大量の血がおむつの中に放出されたものだから、看護師さん達はビックリ!
先生は緊急手術中なので病室には来られず、様子を見るようにとの指示があったみたいでそのまま放置状態の私。
てんやわんやで手術当日の夜は過ぎていくのでした。
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Posted at 2014/07/11 15:47:15 | |
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2014年07月11日
6月4日(水)、6時に起床の放送が入る。家に居るときよりも起床の時刻は遅い。家では5時半起床なのだ。
今日から絶食なので、当然食事は無し、ただし水分は就寝までは取っていいとのこと。良かった。
しかし、今日は下剤を飲んで腸内洗浄をするという初体験が待っている。
朝の医師回診では、下剤飲むの頑張ってと先生に言われるのみ・・・。
あぁ、嫁同席で今日の夕方に先生から手術説明を受ける予定だったことを思い出した。
13時を過ぎた頃、看護師のツルタさんが「ニフレック」という下剤、それも2リットル入りのやつを持ってきた。
ベット脇のテーブルにドンッと鎮座している・・・、コップと一緒に・・・。
ツルタさん 「2時間かけて2リットル飲んでくださいね、1リットル1時間のペースで飲んで、1リットル飲んだら水を500ミリ飲んでね!」
えっ!都合3リットルの水分を飲むのだった・・・。
ビールなら3リットルくらいは1時間もあれば飲めるのに、こういうやつは辛いことははなから判っている・・・。
いざ飲み始めると、最初はいいペースでゴクゴクと入っていく。500ミリ、1リットルと調子がいい。
1リットル飲んだところで、ペットボトルの水を500ミリ飲む、が、入っていかない・・・。
お腹がグルグルと音を立てだした。
人工肛門なので、パウチの中に水様の便が勝手に溜まっていく。おしりからは出ないので少しは楽である。
が、とめどなく出てくるので、しょっちゅうパウチから便を捨てなければいけない・・・。
排出口を開放したまま便器に座っていると、ジャーッといった感じで勝手に出ている・・・。
何とか2リットルを2時間で飲んだが、水は500ミリくらいしか飲めなかった・・・。
飲み終わって1時間くらいは、便が出っ放しだったがだんだん落ち着いてきた。かなり苦しい初体験だった。
便の色もほぼ透明になったところで、手術前最後の入浴(シャワー浴)とパウチ交換をした。
私 「あぁ、パウチ交換も最後か・・・、もうやりたくないな・・・。」
人生最後(?)であろうパウチ交換も終わったころ、手術詳細説明を聞くために嫁が来た。
17時にナースステーションの横にある説明室に二人して呼ばれた。
どのような手順で手術を行い、どのような合併症が起きる可能性があるのかなどを事細かに説明してもらった。
一番の不安症状は「縫合不全」、結腸と大腸を縫合したところが完全にふさがらずに便が漏れるということ。
こうなると退院まで2か月コースらしい・・・。
他は、「腸閉塞」、「傷口の創感染」、「出血多量による輸血」等の説明を受けた。
ただし、予後が良ければ10日から2週間で退院できるとのこと。
まあ、終わってみないとなんとも・・・。
説明が終わり、病室に戻ると早速明日の手術の準備が。
手術用の点滴を刺す。麻酔用も兼ねているので針が太いし痛い・・・。
就寝前に下剤を飲むように指示される。
明日の手術のことを考えてしまい、眠れそうにないので睡眠薬を処方してもらい飲んだ・・・。
いつの間にか寝てしまった・・・、多分22時頃だと・・・、不安だった。
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Posted at 2014/07/11 14:07:59 | |
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2014年07月11日
6月3日(火)、いよいよ人工肛門閉鎖手術の為再入院です・・・。
受付を済ませ、以前入院していた病棟へ向かう。まさかとは思ったが、部屋も以前と同じ513号室・・・。
何かの前触れだろうか・・・。いや、そんなことはないだろう。
部屋に入ると、以前お世話になった看護師のシミズさんが出迎えてくれた。
シミズさん 「お久しぶり!手術頑張ってね!」
相変わらず元気が良くて、優しい人だ。
入院時のカウセリングは新人看護師のヒラヤマさんが担当だ。新人さんなのでたどたどしいが、何とか終了。
カウンセリングが終わると同時に、他の看護師さんが続々と私の顔を見に来てくれた。
「お久しぶり、頑張ってね、早く退院できるといいね」等々、優しい言葉を皆が掛けてくれる・・・、ありがたい。
看護師さんたちと会えなくなるのはものすごく寂しいのだが、何としても1日も早く退院できるように頑張らないといけないのだ。
前回の入院のように1か月も病院に居なくて済むように祈ろう・・・。
入院初日と2日目は絶食と聞いていたのだが、今日6月3日の夜は普通に食事ができた。うれしい誤算だ。
とは言うものの、やはり病院食・・・。食べてうれしい食事ではない・・・。
でも明日からは朝から絶食で、腸の中を洗浄する目的で、ニフレックという薬を2リットル飲むらしい・・・。
初めての経験がまた増える・・・。明日に備えて早く寝よう・・・、21時半が消灯だ。22時には眠りについた。
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Posted at 2014/07/11 11:38:11 | |
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2014年07月11日
5月26日、肛門造影検査の結果を聞きに嫁と外科外来へ。
先生 「結果としては、すごくいい状態だと思います。予定通り、来週火曜日あたりで入院して木曜日に手術の予定で進めましょうか?」
私 「本当ですか?ありがとうございます、是非ともお願いします!」
自分の心の中では「あぁ、やっとおさらば出来るんだ」という気持ちと「またお腹を切らなきゃいけないんだ」という気持ちが
複雑に入り混じっていました。当然ながら手術の後の苦しみももう一度経験しないといけないのですから・・・。
この先生の説明の後に、心電図検査、血液検査、胸部・腹部レントゲン、呼吸機能検査を受けました。
前回の手術は緊急だったので、このような検査を受ける間もなかったのですが、今回は一通りの検査後手術となります。
翌日、会社の上司・担当役員に今後の入院スケジュールを話し、再度休みをいただくことを了承してもらいました。
部下や同僚にも再手術の話をすると、またお腹を切るということをすごく心配してもらい、同情されました。
私は、開腹手術をすることよりも、人工肛門があることが非常に私の中でマイナスになっているので微妙な気持ちでした。
しかし、私は一時的な人工肛門造設で済んだのですが、永久人工肛門の方は・・・すごく大変だと思います。
自分がこのような経験をできたことによって、永久人工肛門の方の気持ちが少しでも理解できることは自分にプラスになったと思います。
さてさて、6月3日の午後にいよいよ入院です・・・。会社は5月末まで出勤して、お休みをいただくことになりました。
結構ドキドキとワクワクが入り混じってます・・・。
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Posted at 2014/07/11 11:17:20 | |
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2014年07月11日
退院後、形成外科を毎週受診しながら、再切開した腹部のキズがふさがるのを待ちました。
4週ほど経過し、ようやくキズがふさがり形成外科受診は終了。
いよいよ5月19日の外科外来受診日を控え、前日の18日には部下のK君とマイボートで釣りに。
久々のつりで楽しかったが、パウチから便がモレるアクシデントがありブルーに・・・。
K君の車のシートを汚しては申し訳ないと、アルファードの床に座って帰宅・・・。
この事件があり、一日も早く人工肛門とおさらばしたい気持ちが更に高まりました。
翌日、いよいよ外科外来受診です。
先生 「どんな具合ですか?調子はいいですか?」
私 「具合はいいですが、気分は最悪です。一日も早く再手術して人工肛門を無くしたいです。」
先生 「ねぎさん、手術後そろそろ2か月が過ぎますね。では、6月の第1週あたりで入院して手術しましょうか?」
私 「はい、一日でも早くして頂きたいです。明日でもいいくらいです。」
先生 「とりあえず、今週の木曜日に旧肛門の検査と、大腸の造影検査をして、来週の月曜日に結果報告と入院前検査・入院予約をしましょう。」
私 「はい、よろしくお願いします!」
帰宅後、嫁に再手術の目途が付いた事を報告、今後のスケジュールを話すと、早速入院時に持参する物の整理をしてくれました。
さすがに2度目の入院となると手慣れたもので、何が必要なのかスラスラと出てきます。
ほぼ、最初の入院時に買い揃えたもので事足りるようでしたので、買ったのはサンダルくらいでした。
木曜日の大腸造影検査の日が来ましたが、前日に風邪をこじらせて体調は最悪、鼻水ズルズルで検査を受けました。
看護師 「ねぎさん、肛門に浣腸をして、中のものを全部出しますよ」
私 「肛門ずっと使ってないのに、浣腸して何か出るんですか?」
看護師 「腸液のカスとか、便のカスとかが残っていることがあるんですよ」
2か月使っていなかった肛門に浣腸が施されると、10秒もせずにすごい便通が!
私 「おぉ、懐かしい感覚!でも、初めての浣腸ツライ・・・。」
トイレで中身を全部放出し、いざ検査室へ。
先生 「ねぎさん、ちょっと苦しいでしょうけど、我慢して頑張ってください!」
肛門に造影剤を注入され、バルーンで栓をされると悶絶状態・・・。
私 「苦しい・・・。」
先生2人係りでああだこうだといろんな体位を要求され、15分程で検査は終了。
先生 「ねぎさん、では結果を来週の月曜日に奥さんと聞きに来てください!」
私 「手術出来る状態だよね・・・、出来なかったらどれぐらい先になるんだろう・・・」
内心ドキドキしながら次の月曜日を待つのでありました・・・。
次につづく
Posted at 2014/07/11 10:18:51 | |
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