インタークーラー前置き化 其の四 ラジエーターグリルの穴開け
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
インタークーラー前置き作業が完了して1週間近く経っての使用感に、やや不安があった。それはトルクの増加が薄くて、むしろ非力に感じる時があったからである。しかもそれは一時的な非力感ではなく、その日の日中を通しての感覚である。
桜が散り始めた時期の或る日中、窓を開けて走らないと暑くて冷房をかけても良い程に気温が上昇した日に、低速走行を繰り返してその後普通に走っても油温が70℃をなかなか下らなくなった時があった。そしてエンジンが不調な訳ではなく、計器類も何も異常を示してもいないのに、何気に加速が今一つで、走りに力強さが欠けていた。
そこでコンビニに寄ってエンジンルーム内を調べてみたところ、前置きインタークーラーの配管のどこを触っても熱い状態であった。
写真で示した赤色の部分はインタークーラー前、黄色は後の配管であり、両方共に熱くなっていた。これでは前置き化した意味が全くないではないか!
これはインタークーラーの熱だれと言えるだろう。
因みに赤色の部分が熱いのは正常であるが、黄色の部分は50℃未満で吸気されるのが理想だと言われる。
インタークーラー前赤色部分は、コンプレッサーで吸気が圧縮されて150℃まで上昇しているのが普通である。これだけ上昇するのだから、エアクリーナー部分の吸気温度は余り配慮しなくても影響がないと言え、だから私は今後もここは弄らない予定としている。
黄色部分の50℃未満の吸気温度が要であり、L880Kコペンでは純正で前置き化により吸気温度10℃の低下を達成しており、比率からみて前置き化の効果は絶大だ。
最終的な燃焼の為には混合気の霧化が鍵であるので、吸気温度が低ければ低い程良いというのでもないが、黄色部分が触って熱いというのは、どう考えても企画倒れ状態と言わざるを得ない。
2
黄色部分は触媒の上を通ってサージ・タンクに向かう為、触媒が遮熱板に覆われているとは言え、徐行を繰り返すような走り方の時や、気温が高く、且つ一旦エンジンルームに熱が籠もった時等は、触媒から熱を受けた黄色部分の温度はなかなか下がらなくなってしまう。
対策は簡単だ。ラジエーターグリルのダミー穴に本当の穴を開けて、触媒部分の風通しを良くする。純正グリルはラジエーター設置場所に合わせた部分にしか、基本的に穴は開いていない。
ここで注意として、闇雲にグリルの全範囲に穴を開けることはしない。必要な部分にだけピンポイントで穴を開けるようにする。何故ならば、走行時のエンジンルームは負圧になっているからだ。と言う事は、ピンポイントで穴を開けておけば、そこに集中して風が通る筈だからである。その反面、あちこちに穴を開けてしまうと、風通しが分散してしまって肝腎の冷やしたい場所の風が弱くなってしまう。
あくまでもこれは私の仮定と推論である。
そして穴あけ作業だ。ドリルで穴を開けて、鑢で穴を磨くように広げていって、新たにグリルに穴を開けていった。
3
穴を開けたのは写真の黄色で囲った場所で、全部で七箇所だ。たったこれだけ。赤色で囲った部分は、最初から一箇所で穴が開いていた。
前置きと薀蓄が散々に長いし、そもそも最初からそんな簡単なことに気付かなかったのかとの意見があるだろうが、前置き化作業初心者のおっかなびっくり記事として記録を残している。
グリルに穴を開けて三日が経っての感想。桜が散って、日中の最高気温は20℃を超える日が続いていて温暖な日々だ。窓を開けないと車に乗れないような暑い日中に片道50キロ通勤で走っても、所謂、熱だれは起こっていない。山あり、谷あり、川あり、徐行あり、高速道路ありの道のりでも、走りの力強さは維持され、いつでも気持ちの良い加速をした。
大分走って途中コンビニに寄って、インタークーラーの配管を触診してみたところ、最初の写真の黄色部分は、見事に冷えた感触、ひんやりとしているではないか!
インタークーラー熱だれ問題は、これにて解決!
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