
6年前になりますが、嫁が電動アシスト自転車欲しいとうるさいので、ブリジストン製の自転車を購入しました。
あれだけ欲しいと言っていた割には月イチくらいしか乗らず、6年近く経ってもバッテリー長押しで5点灯と、寿命はバリバリでした。
所がある日突然充電できなくなりました。左から右にLEDの消灯が流れる表示となり、調べたところ「セルバランス崩れ故障」とのことでした。
ほとんど乗ってなくて寿命もまだまだなのに故障するとは…しかも新品のバッテリーは3万円以上するっていう…。車のバッテリーが可愛く見えてきます。
しかも、電動アシスト自転車のライトはこのバッテリーから電力供給するので、バッテリーが使えないと、夜も乗れないという罠。
天下のパナソニック製のバッテリーがこのザマかよと無性に腹が立ってきて、意地でも自分で修理してやろうと決めました。(ただし、リチウムイオン電池はマジで危険な電池なので、細心の注意が必要+自己責任で進める必要があります)
というわけで、電動アシスト自転車のバッテリー修理を行うことにしました。
まずは故障原因を探るため、バッテリーをバラしました。
NKY491B03Bという型番です。
防水用のビニール袋でガッチリ封止されているので、再利用できるように最低限の切開で電池ユニットを取り出します。

すると、3並列7直列に組まれた電池の内、1ユニットで液漏れが発生していて出力0Vになっていました。これがセルバランス崩れの原因のようです。
メルカリやヤフオク見てもセルバランス崩れでジャンクとして売られているバッテリーの多いこと多いこと。
多分、同じように液漏れで駄目になってるものと推測しますが、これだけセルバランス崩れで駄目になるバッテリーがあるというのは品質としてどうなの?と思ってしまいますね、パナソニックさん。

ショートしないように細心の注意をはらいながらスポット溶接されたニッケル板を剥がしていきます。

無事に全部剥せました。
18650という種類のリチウムイオン電池が使われています。

新品の18650を調達してきました。容量は同じ2200mAhの物です。
全て充電電圧が均一であることを確認しました。これがズレてると結局またセルバランス崩れになってしまうので注意が必要です。
このあと、元のように組電池を作らなくてはならないのですが、ハンダだと熱でリチウムイオン電池を駄目にしてしまい最悪爆発等の恐れがあるので、スポット溶接で繋げます。
前からスポット溶接で組電池作りたくてコンデンサを大量に買っていたので、並列接続して大容量のコンデンサを作りました。
スポット溶接やってる人のサイトを参考にしながら3900uFを40個繋げて156mFとし、充電電圧は手持ちの電源で出せる最大の25Vにしました。
これにFETを10パラにしたスイッチングユニットを接続して、電池の端子に一気に放電してスポット溶接します。
試しにニッケル板同士で打ってみたところバッチリ溶接できました。
エネルギーとしては1/2×0.156×25^2=49Jと大した事無さそうですが、瞬間的に大電流を流して発熱させるので溶接出来るのだと思います。コンデンサの内部抵抗や配線の抵抗を考慮しても計算上ピークで500A程度は流れてそうです。
Amazonで購入した10mm幅のニッケル板をスポット溶接で繋いでいきます。
ここもショートしないように溶接する所以外は養生して全集中で臨みます。
全部繋がったところで、セルバランスチェック用の端子を基板にハンダ付けしてプラスマイナス端子を基板にネジ止めすれば完成です。後はカバーを取り付けてバッテリーを組み立て直しました。
ワクワクしながら充電器に載せてみたところ、LEDの消灯流れ表示が消えず、充電出来ない…。
まぁ予想はしてましたが、セルバランス崩れはバッテリーの事象としては最低な状態なので、もうこのバッテリーはご臨終ということで、データがEEPROM等に記憶されるんだと思います。そのデータを消去しなければ復活しないのでしょう。
海外のリバースエンジニアリングやってるマニアックなページやらなんやら調べまくりましたが、打つ手なし。
……
散々考えて、まだセルバランス崩れ表示が出ていない中古バッテリーから制御基板を移植すればなんとかなるのではと思い、中古品のバッテリーを入手して試してみることにしました。
同じ型番は手に入りませんでしたが、NKY491B02Bという互換品で、長押し2点灯の寿命の物が手に入りました。

基板の見た目は全く同じです。
乗ってるBMSのICもルネサスのM37512と変わりません。早速基板の載せ替えをしました。
防水用のフィルムを電池に被せて、切開したとこを耐候性のテープでしっかり密封して戻します。

恐る恐る充電器に載せてみると…ちゃんと充電出来ました!!!
フル充電してセルの電圧を確認すると7ユニット全て4.11V、トータル28.8Vになっていました。自転車に乗せてみましたが、問題なくアシストしてくれました。
メルカリやヤフオクでリチウムイオン電池、中古バッテリー等々を安く調達出来たので、トータル8000円くらいで修理できました。
ただし、ボタン長押しすると2点灯のままなので、バッテリーの寿命履歴もデータが記憶されているのでしょう。これが後々悪さをしなければいいのですが…とりあえず復活できたので様子を見てみようと思います。
もし試す場合は、完全に自己責任でお願いします。何が起きても私は知りません。
また、そもそもの話ですが、電動アシスト自転車は車のバッテリーより遥かに高いバッテリーが必要でその寿命の問題が付きまといます。
絶対にヘビーユースすることが分かってる人以外はランニングコストが非常に悪いので、電動アシスト自転車は買わないほうがいいと思いました。少なくともウチは買って大失敗でした。
10万円も出せばかなりいい自転車買えますもんね。
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2022/03/04 12:59:17